神は銃弾 (文春文庫)

制作 : Boston Teran  田口 俊樹 
  • 文藝春秋
3.43
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本棚登録 : 269
レビュー : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (573ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167527853

作品紹介・あらすじ

憤怒-それを糧に、ボブは追う。別れた妻を惨殺し、娘を連れ去った残虐なカルト集団を。やつらが生み出した地獄から生還した女を友に、憎悪と銃弾を手に…。鮮烈にして苛烈な文体が描き出す銃撃と復讐の宴。神なき荒野で正義を追い求めるふたつの魂の疾走。発表と同時に作家・評論家の絶賛を受けた、イギリス推理作家協会最優秀新人賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • ボストン・テランの特集棚があったので、興味が湧いて手に取る。

    ボブがカルト教団に誘拐された娘を助けるため、手掛かりを知る女ケイスと共にアメリカからメキシコへの旅に出る。
    陵辱、暴力、麻薬とナンでもあり。
    というか割と次から次にバイオレンス展開が続くので、読んでいて結構疲れる。
    唯一の救いは、ケイスが割合真っ直ぐに悪と戦ってくれる所だと思う。
    アナタがいなかったら、旅立ちすらなかったよ。

    個人的にはまったく合わない小説でした(笑)
    暴力に理由を求めても仕方ないんだけど、娘ギャビが誘拐されるキッカケがあんまりにもしょうもなくて、まあ、単なるサイラスという狂人のストレス発散物語にしか読めない。
    こういうのが、カルト、なんだろうか?
    疑問が残る。

  • 2019年2月8日読了。かつての妻を殺され娘をさらわれた刑事ボブは、更生中のジャンキー・ケイスの助けを借りカルト教祖・サイラスとその組織に近づいていく…。セブ島のホテルにあった本を自分の本と交換して読了。血と銃弾、セックスに彩られた本…。設定が全てと言うか、冒頭から「彼女には時間がない」という息詰まるシチュエーション・緊迫感が半端ない。会話は哲学的と言うかよく理解できない点も多いが、独特の雰囲気を作り出している。自分だったら、ギャビの安否は最後まで伏せると思うが…それでは読者が緊張に耐えきれない、と判断したのだろうか?いずれにしても、普通に自宅に暮らしていてこんな目にあう国には住みたくないもんだ…。

  • 娘を探すお父ちゃん、探し出すためならタトゥーだってなんのその。初ボストン・テラン。独特の乾いたテイストが印象に強く残った。

  • このミス海外編2002年版1位。暗黒小説(ノワール)であり文芸スリラーであるそうです。難解です。確かに文学的で地の文だけでなくほとんどの会話が小難しく哲学的で何言ってるのか良くわからんです。ハードボイルドのようにちょっとひねった言い方であったり、村上春樹的なメタファーの連発であったり、伊坂幸太郎のようにうまいこと言う系でもなく、自分にとっては単純に意味不明です。それでも、圧倒的な暴力性で迫力はあるし大体の流れは理解できてまあそれなりには読み進めることができました。ただ、ハードボイルドのようで主人公が女々しかったり、もっと簡単にけりつけりゃいいやんと思ったりなんだかもどかしい展開でもありました。

  • 麻薬と銃と暴力の社会、そしてイエスが神では無いアメリカ。自分の中にもきっとある暗部を見ている気配を感じながら、やっと読み終えた。

    ケイトとボブとギャビと、三人が角突きあったり助け合ったり自分を出し合いながら絶妙のバランスをとって暮らす姿が見えるだろうか。

  • 家族をカルトに誘拐された男が、かつてそのカルトから逃げた元信者と協力して娘の行方を追う、ただそれだけの話。

    しかし、なんと濃厚な作品だろう。どこまでも人間の善と悪の本質に切り込み切り刻んでいく。
    比喩や暗喩だらけの文章は、まるで文芸作品のように噛みごたえがある一方で、残酷なまでにリアルな暴力描写がいたるところに散りばめられ、主人公とヒロインの地獄めぐりが描かれる。

    どこにも善良な人間はおらず、通常は善である主人公ですら境界を踏み越えていく辺りの描写は迫力がありリアル。
    ハードボイルトというよりバイオレンスに近いかもしれないが、家族や仲間に対する思いがあるゆえに共感することが出来る。

    さらに強力なのがヒロインのキャラ。まるで「ミレニアム」のリズベットの原型の様だし、モラルを踏み越えていく主人公の姿はグレッグ・ルッカのキーパーシリーズを彷彿とさせる。色々な作者に影響を与えるような作品だが、この世界は唯一無二かもしれない。

  • 元カルト教団にいたジャンキーで、立ち直ろうと努力してるケイスと、警官のボブが、誘拐されたボブの娘をカルト教団から取り戻すために戦う話。
    暴力シーンが割とえげつなく血まみれだし痛いのだけど、分かりやすいストーリーでスピーディーなので、いっそ爽快な気持ちになってくるのがおかしい。
    とにかくケイスが格好いいのと、ラストシーンが本当に素敵。

  • あーもー何やってるのと言いたい感じにもたもたやって、後手後手にまわってしまって、やきもきするんだけども、でも人生こんなもんかと思わないでもない。しかし相変わらず?小難しい事ばかりのたまうアメリカ人達にはついていけん。

  • 久々のバイオレンス小説。そうと知らなくて読み始めたから最初は本当に胸糞悪かったけど、アメリカの悪や矛盾を、成功や豊かさの下敷きになっている、必ずひずみに生まれてしまう犠牲者のそれぞれの姿を描き出している。単純なハードボイルド的な楽しみよりもそちらに目を奪われる作品。
    ストーリーは至極単純。
    とある中流階級家庭がカルト集団によって両親と飼い犬は殺害、少女は誘拐され、薬を打たれてレイプて連れまわされる。その少女の父親(あまりデキのよくない警官)が元ジャンキーでカルト集団に昔所属していたケイスという女性とともに追いかけるというストーリー。
    展開がわかりきっているのに惹きつけられるのはハードボイルドならではかなと思う。

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