神は銃弾 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2001年9月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (576ページ) / ISBN・EAN: 9784167527853

作品紹介・あらすじ

 映画化原作――世界のノワール・ファンを震撼させた名作がニック・カサヴェテス監督で映画化。

「このミステリーがすごい!」第1位!
 イギリス推理作家協会・最優秀新人賞受賞!
「ゼロ年代ベスト・ミステリ」第3位!(早川書房「ミステリが読みたい!2011年版」)

 時代を超えて衝撃を与えつづける〈暴力の詩人〉ボストン・テランの不朽の名作。

 憤怒。それを糧にボブは追う。別れた妻を惨殺し、娘を誘拐したカルト集団を。復讐の旅の道連れはケイス――奴らに捕らわれ、その地獄から生還した女。敵の棲む砂漠の彼方、文明の果ての荒野へと、ふたりは憎悪と銃弾を手に踏み込んでゆく。

 鮮烈にして苛烈な文体が銃撃と復讐の宴を描き出す。異形の言葉たちが高熱のとぐろを巻いて唯一無二のグルーヴをうねらせる。発表とともに国内外の作家・評論家の絶賛を受け、刊行から20年を経てもなお熱っぽく語り継がれる、ゼロ年代最高のノワール。
 

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

暴力と復讐をテーマにした物語が描き出すのは、現代アメリカの暗い側面と人間の内面に潜む葛藤です。主人公ボブの復讐の旅は、元ジャンキーのケイスと共に進む中で、哲学的で過激な言葉が交わされ、社会の病理を鋭く...

感想・レビュー・書評

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  • アメリカ国民に広く根付き、意識せずとも行動規範となっているキリスト教。このことは一神教を持たない日本人には理解し難いことも多々あると思うが、一方でキリスト教の教えとは程遠いモラルの中で病んでいるアメリカ。
    この作品に登場する元ジャンキーのケイス、サイコキラーのサイラスが語る言葉は、哲学的で、現代を反映した過激だが新しい宗教的な響きがある。
    それは世界中に広まったキリスト教やその他の一神教が、世の中をパラダイスにするどころか、血みどろの世界を創っている元凶なのではないかという疑念さえあるからではないか。
    心底、神を畏れ、その教えに従うものはもうアメリカには少ない。しかし一方で銃弾の力を信じ、それに取り憑かれた社会がアメリカということなのか。

  • 初期(「音もなく少女は」まで)のボストン・テランの小説でわたしが読みたいのは、繊細で美しく複雑で荒々しい、とにかくカッコいい文章とそこに幾重にも厚くかけられる比喩のベール。シンプルなストーリーの上で語られる窮地に陥り人生を解決しようとする人々それぞれにある、こだわり、理、世界をどう観ているかの視点。そして、女性が、虐げられたものが、自らに手で独立を、尊厳を取り戻す物語だ。

    「そう、神は白人で、男なんだよ。だけど、あたしの意見を言えば、それこそ、そもそもの罪だ。それでもう先例ができちまったんだから。神性ー完璧ーは男だって言っちまったんだから。それこそ息子に引き継がれるべき白人の文化で、だから、それ以外の人間は誰でも、それ以外のものは何もかも、それよりひとつ劣るんだよ。女も、黒人も、インディアンも、動物も、ゲイも」

    故にボストン・テランは女性の、虐げられたものの新しい神話を書くのだ。一年の最後の日に、1stを再読してそんなことを言い切りたくなったのでした。

    -

    ボストン・テランの文章は集中していないと置いていかれてしまいそうになるけれど、それでもとてもカッコ良い。付箋も立つ。引用というか、書き残しておきたくもなってしまうのでした。

    「見なよ。これこそ完全な命の形だ。至高の芸術形式だ。誰にも平等な偉大なるものさ。これは政治の境界も宗教の境界も全部越える。これはなんのしがらみもない。だから、誰もえこひいきしたりしない。向こうもこっちもどっちにも傷を負わせる。これは、ゴミみたいに偉ぶったたわごとを並べて、聖書が撒き散らすくそ寓話のどれにも負けないくらい単純で深いものだ。これはその背に歴史を背負って、眼のまえにあるものをすべて薙ぎ倒す。信仰はすべてこの処女真鍮の莢の中にあるんだよ。これこそ処女交降誕なんだよ、ベイビー。そうとも。これこそ新しい宗教を生み、古い宗教をやっつけるものだ。コヨーテ、神はいるよ。だから、不幸や苦痛なんか、にっこり笑って耐えるんだね」

    「ホーナデイ社の弾丸を手に彼女が語った、真実の世界で完全な力を維持しているものに関する二分間の哲学。」

    神は銃弾。

  • 二度目の読了だが、シンプルなストーリーで読み応えがある。
    アメリカならこういう事が起き得るかもしれない、という導入部から物語はオフビートでスローテンポながらもアクセルを決して緩めない。ただ、馬鹿の一つ覚えのように飛ばしすぎず、かといってゆっくり過ぎず、荒削りな文章で荒野の暗黒世界を描き出していく。
    重厚な文体と闇が融合したノワールの秀作と言っていいだろう。

  • ボストン・テランの特集棚があったので、興味が湧いて手に取る。

    ボブがカルト教団に誘拐された娘を助けるため、手掛かりを知る女ケイスと共にアメリカからメキシコへの旅に出る。
    陵辱、暴力、麻薬とナンでもあり。
    というか割と次から次にバイオレンス展開が続くので、読んでいて結構疲れる。
    唯一の救いは、ケイスが割合真っ直ぐに悪と戦ってくれる所だと思う。
    アナタがいなかったら、旅立ちすらなかったよ。

    個人的にはまったく合わない小説でした(笑)
    暴力に理由を求めても仕方ないんだけど、娘ギャビが誘拐されるキッカケがあんまりにもしょうもなくて、まあ、単なるサイラスという狂人のストレス発散物語にしか読めない。
    こういうのが、カルト、なんだろうか?
    疑問が残る。

  • 1999年に書かれた『神は銃弾』でノワールファンに衝撃を持って迎えられた本作。
    まさか2023年になって映画化するとは思ってもいなかった(映画自体はキャスト陣が演じるキャラクター造形は素晴らしいのだが、残念なことに映画は悪い意味で原作通りにやってしまったせいで、キャラクターたちの魅力を活かしきれてなかった)

    10数年ぶりに原作を読み直したくなって久々に表紙をめくったのだが、やはりめちゃくちゃスゴい。
    今読んでもこの容赦のないプロットと、ドライで冴え渡ったキレッキレの文章には惚れ惚れするくらい食らってしまう。
    そして600ページ近くある作品で、この文体で描かれるのは癖がありそうなのに、なぜかリーダビリティが高いのも不思議だ。
    暴力をここまで陰惨に、かつ徹底的に描いていながらも、キャラクターの内面の機微も繊細に読み取り描いていくのも抜群に上手い。
    改めてスゴい作家だ、と。

    ボストン・テランは2019年に『How Beautiful They Were』という新作を出しているのだが、これは翻訳されないのかな……。
    ってか新作もそろそろ出してくれないかな。

    それとボストン・テランは何回も映画化が動くけど頓挫し、を繰り返しているのだが、『神は銃弾』が作られたことで次の映画化も動いているらしい。
    次は『暴力の教義』が映画化するんだとか。こっちはちょっと座組的に心配ではあるのだけれど……。

  • この翻訳者、山の手育ちじゃねえの?パンクのボキャブラリーに「悪臭を放つ」なんて言葉はねえよ。ジャンキーが「道路脇の灌漑用水路」なんてニュースキャスターみたいな言葉使うか?それに「トチ女」ってなんだよ?造語?「トチ狂った女」?「大人になったとちおとめ」かと思ったぜ。こんなのググらせんなよ。極めつけは「ちん○こ」、これには流石のオレ様も笑っちまったぜ。「こ」がかわいすぎるんだよ「ぽ」で止めろよな。BiSH見習え。
    それに長い修飾語を逐語訳して「ゆるやかな水の動きの向こう側に射している一日の最後の陽の光」とか、クソ真面目かよ。"fuckin ○○"とか"goddamn ○○"とかを全部律儀に「クソ○○」と訳すのもクソ真面目だしな。元々、原文が全般的に大クセ比喩のテーマパークだろ、こっちは中々入ってけないんだから訳の構文は解りやすくしてほしいもんだ。危うく完読を諦めそうになったぜ。
    しかし、論理よりも表現が大事な作品なのに、これほど表現が伝わらないとはな…映像化作品のほうが良さそうだ。

  • ドラッグとセックスと猟奇殺人の世界…。
    会話は聞くに耐えない単語の連発で閉口するのですが、地の文章がグッと来るんですよね~。著者の文章も良いのでしょうが、訳者さんが素晴らしいと思います。(訳出に難渋したとありましたが…)
    ヒロインの精神的な強さも圧巻でした。

  • ドラッグ、暴力、SEX。
    欲望のすべてが、この穏やかな表現の下にうごめいている。

    欲望をつかさどる神はなんだ?
    伝統の神と、新参のカルト教祖が交錯する中、すべてをコントロールするのは銃弾だ。
     表現は静かで、映像的。暴力を表出させながら、深い愛を書いている。

     暴力が支配するカルトから更生を目指す女性と保安官が、誘拐された娘を救出に向かう。強烈な暴力のやり取りは、偏執的なカルト主宰者の来歴と憎悪が発端だ。反目しあう二人の間に、次第に通い合うものが育まれ、退屈させる間なく展開するストーリーに感慨は深まる。読後は充実感に包まれる。

  • 冒頭からラストまでイヤ~な話

  • スピード感はあった

  • カルト集団に先妻を殺され娘を誘拐された警察官が更生した麻薬常習者の女性の協力で捜し出そうとする

    不利な状況を覆したのは思い出したくない過去の体験
    襲われた理由を知ると関係を続けられないな

  • 誰が誰なのかいまいちわからず断念
    外国の名前だと男か女かも分かりづらいかも

  • ストーリーはシンプルだが文章がやや難解。20ページほど読み進めると脳が慣れてくるのか難解に感じなくなる。
    太字部分の回想、風景描写や人の仕草など、映像を頭に浮かべながら読むとなかなかかっこいい。これから映画も見てみよう。

  • 初めはグロいなと思って読書を止めようと思ったけど、徐々に読むのを止めれなくなった。
    最後のページを読んでスッキリした。

  • 長く、そして読みにくい。
    文章がわかりにくくて頭になかなか入ってこなかった…。
    でもそれを耐えて読み続けると、頭がなれるのかあまり苦じゃなくなりました。

    映画の宣伝で気になって読んだので、ケイスとボブのイメージは先に出来上がってしまっていました。
    具体的に、この人物はどのように死んだのか?と疑問が残るような場面の切り替わり方をしていて、それがいい余韻になった。

    ケイスの強さ、ぶれない性格、残っている優しさ、すべてが魅力的でした。
    かっこいいジャンキーでタトゥーだらけな女の子と会えただけでも読んでよかったです。

    一連の事件の真相はわかりづらくすっきりしない部分もありましたが、すべてが事細かに、明らかになる必要はないのかもしれないと思える本でした。

  • 英国推理作家協会新人賞を受賞したボストン・テランのデビュー作。冴えない警察官のボブがカルト集団に拉致された娘を救うため、組織を良く知る元ジャンキーの女と旅に出る。暴力とドラッグと性倒錯の暴風が吹き荒れる荒野をたった二人で突き進むロードノベルにも思えるが、底流にあるノワール風味が凄まじい。目を覆いたくなるほど凄惨なのに、詩情的な文体のおかげかなぜか読む手は止まらない。『その犬の歩むところ』から入った口なので、存分に楽しんだとは言い難いが、強く美しいヒロインと、弱く脆いヒーローの姿に、著者の才能は見て取れる。

  • このあいだ読んだウィンズロウの『失踪』も、さらわれた女の子を探すプロットは一緒だった。主人公コンビの凸凹ぶりはドラゴンタトゥー(1巻しか読んでいないけれど)みたい

    評判になったのも成程と思わせる出来だが、イマイチ乗り切れないところがある。悪役がなんとなくショボいせいだろうか

    南カリフォルニアの砂漠っぷりはこの物語にぴったり。マウント・ボルディの北側は本当に殺風景なんだよね

  • 【あらすじ(背表紙より)】
    憤怒――それを糧に、ボブは追う。別れた妻を惨殺し、娘を連れ去った残虐なカルト集団を。やつらが生み出した地獄から生還した女を友に、憎悪と銃弾を手に…。鮮烈 私にして苛烈な文体が描き出す銃撃と復讐の宴。神なき荒野で正義を追い求めるふたつの魂の疾走。発表と同時に作家・評論家の絶賛 を受けた、CWA新人賞受賞作。

     『音もなく少女は』で大ファンになったボストン・テランのデビュー長編です。”暴力の詩人”と呼ばれる謎多き著者によるカルト集団を題材にしたバイオレンス・ミステリー。山上容疑者が安倍元総理を銃撃した事件をきっかけに、そういえばカルト題材の小説を持っていたなと思い出して、積んでいた本棚から引っ張り出して読みました。

     全編カリフォルニアの砂漠を舞台にしていてその描写が第一の鑑賞ポイントだと思います。映画『ファーナス』や『MUD』などでも描かれているような貧しい田舎のアメリカです。決して行儀の良くない合衆国市民=犯罪者達の活き活きとした蠢き。そして犠牲者家族でもある主人公の一人ボブ・ハイタワー保安官の鬱屈と、職業人そして父親としての奮起が第二の鑑賞ポイントでしょう。前半に「おそらく彼が主人公なのだろう」と読者に示され舞台に引っ張り出されながらもどうにも情けないグズグズな性格付けで描かれる伏線が本当に良く出来ています。保安官の上司と反目してまで自主捜査に乗り出したものの腰の引けたところのある主人公ボブの心理描写はその後の相棒ケイスとの問答に説得力を持たせる大事な設定でした。さらに彼がカソリック白人男性であることで相棒ケイスに対して無自覚に差別的な言動をとっていることを描写することもこの作品では非常に重要な要素であります。

     そして私が思うに本作の最大の鑑賞ポイントはヒロインであるケイスのキャラクターです。保安官ボブのバディ役をつとめるのは薬物依存のリハビリ施設から出てきた「脱会者」の女性です。なんと彼女はボブの元妻を殺し、娘を誘拐したカルト集団にもともと属していた女性なのです。保安官と元薬物常習者のカルト脱会者がバディを組む!導入部ではずいぶんと危なっかしい不安定さで描かれるケイスですが、ボブの娘を探す旅に出てからは徐々にそのタフさと魅力を読者に見せつけ始めます。

    ” 耐久性に加味されるリヴォルヴァーの美しさは、扱いの簡単さにある。彼女はシリンダーを回転させる。引き金も撃鉄もスムーズに動いているのがボブのところからもわかる。
     が、何よりボブの眼にとまったのは彼女の手と指だ。リヴォルヴァーの美しささえ色褪せそうなほど、銃に触れる彼女の手つきは優雅で見事だ。顔にも緊張はうかがえない。筋肉も張りつめていない。まるで禅道場から出てきたばかりの人のように落ち着き払っている。
    (中略)
     彼女の動きにはある種の生々しさがある。手と武器の機械的な動きがいつのまにか詩的な舞踏のように見えてくる。太陽に照らされ、彼女は汗をかいている。腋の下に汗をかいている。彼女の汗に銃までいつしか濡れているかのように見えはじめる。ボブには何もかも免疫のないことだ。”立入禁止”と書かれたドアが一瞬開き、またすぐ閉じるまえにその中の何かを見て、何かを感じたような......そんな気がする。(P.152)”

     中略した部分には銃のギミックに関する緻密な描写があって、それはそれで大変魅力的な部分ではあるのですが、私はここの過剰に蠱惑的であったり性的イメージに引き寄せ過ぎないケイスの描写が大好きです。ボブと、そして作者の「節度」が感じられるのです。その「節度」は作品を通してボブとケイスの関係性に一本筋を通しています。ドラックとレイプと暴力に溢れたこの作品で、主人公たちが主人公たり得るのは正義感や義侠心ではなく、この節度にあるのではないかとさえ感じます。敵役であるカルトのボス、サイラスの狂気や、ボブとケイスの協力者でもある彫師のぶっ飛びキャラもそれぞれがとても魅力的であるので、その線引きとして倫理観や規範意識ではなく「節度」・・・いや、お互いに対する敬意と言ったほうがよいかもしれませんが、言外にほのめかされるそういった美徳を採用しているのでしょう。それをもってしてようやく読者はボブとケイスに感情移入できます。それだけこの作品の世界は苛烈で暴力的です。主人公のボブでさえ差別意識や猜疑心にゆらゆらと思考を揺さぶられ決して善人には見えない瞬間もある。ケイスにいたっては来し方があまりにも犯罪的で素直にヒロイン的な行動原理が飲み込めない。そのどちらも作者の計算づくの造形であるのですが。

     徹底的に荒廃した情景、容赦ない暴力の中に突然差し込まれる静謐で怜悧な思索。私はこれがボストン・テランの作風の一番の魅力だと考えています。そしてケイスは「脱会」の過程で、薬物依存からの回復の過程で、書物を味方にできたために作者の問いかけの代弁者たり得る知性を備えました。

    ”正しくあること、それは悲しみ以外の何物でもない。そして、悲しみそのものがもはや彼女には邪悪なものになっている。だから、意識しないことだ。ただやってみることだ。それこそわれわれが人生と呼ぶ暗い創造物のすべてではないか。死をもって正せない正しさなどありはしない。(P.150)”

     ケイスは、ピエール・ルメートル 『その女アレックス』のアレックスに並ぶくらい、私の大好きなキャラクターになりました。

     最後に蛇足にはなりますが、作者も意図せずして日本のニュースや世相をえぐる一節がありますので、そちらを紹介して終わりにします。

    ”「狂ってることにまちがいはないけど、彼にも動機はある。だからあたしは思うんだよ、彼があの家にはいったのには何かわけがあるって。何もなくてあんたの......その、子供をわざわざ連れてったりはしないはずだって。彼は精神異常者じゃない。そんなふうに見ると、まちがっちゃう。彼の宗教は、すべての宗教がそうであるように、とても政治的なものさ」
    「政治的?」
    「あたしが欲しいもの対あんたが欲しいものという政治の力学」
    (P.210)”

  • この作者の「音もなく少女は」もおすすめ。
    このアプリで検索してもヒットしないですが…
    強い女の人が好きなんだなぁと思う

  • 異常な暴力性と猟奇性を持つカルト教団に拉致された娘を救い出すべく、デスクワーク組の警察官の父親と、元教団の麻薬中毒者の女がタッグを組み、彼等の足取りを追い、復讐を挑む。
    プロットはシンプルながら、文体が簡潔かつ切れ味良く、独特の魅力がある。強烈な暴力・性描写の洪水で、その点パルプ小説的ではあるが、前述した文体や、主人公二人の間の精神的な交流を描くことによる叙情性が、下品になりすぎないバランス感がある。

    作中の登場人物の女性の多くに、非情ともいえる過酷な仕打ちが何度となく降りかかるのだが、主人公のケイスを含む多くの人物の精神的な強さが救いとなって、悲壮感はあれどなんとか読み進めることができた。
    ただただ女性が蹂躙(執拗なレイプ描写など)されるのは読んでいて本当に辛いので。

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著者プロフィール

ニューヨークのサウス・ブロンクス生れ。1999年、『神は銃弾』でデビュー。CWA賞最優秀新人賞を受賞し、本邦でも「このミステリーがすごい!」2002年版海外編で1位に輝く。以降、『死者を侮るなかれ』『凶器の貴公子』『音もなく少女は』などを発表。

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