陰陽師 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 3722
レビュー : 426
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167528010

感想・レビュー・書評

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  • @yosiokayosioさん

  • この作品の映画が好きでやっと読めた!という感じ
    呪のアクションというより、まったりとした平安の一場面を切り取ったようなお話でした。
    晴明と博雅の酒を飲み交わすシーンが好きです。親友とは良いものです。

  • 晴明と博雅の関係性・やりとりにとってもとってもぐっとくる。このふたりの空気感を求めていた。ひとつの理想。なぜいままでチェックしなかったのか。とても面白いけど、読みやすすぎてすぐに読み終わってしまうのがもったいない。

  • 最初の2人でお酒を飲んでいるところが、時間がゆっくりと流れている感じがして好きです。途中の擬音語はゾクッとしてしまいました。

  • 座敷童になりたい

  • 何年も前に読んだ本。
    野村萬斎と伊藤英明を思い浮かべながら読んだ。

    難しい時代背景もなく話があるのがいい。

    清明と博雅はホント仲がいい。

  • これも同居人が電車でのひまつぶしに買った本。岡野玲子のマンガのほうの『陰陽師』はすでに読んでいるが、夢枕獏の原作を読むのは初めて。

    夢枕獏が、書きたくて書きたくてたまらなかった平安時代。その頃にはまだ闇は闇として残り、人も鬼ももののけも、同じ暗がりの中に一緒に棲んでいた時代。

    この巻では、いくども「呪(しゅ)」の話がかわされる。この世で一番短い呪は「名」であるから、晴明はみだりに名を明かしたりしない。人を使うのも呪によるのだ、という晴明の話がおもしろかった。博雅が、晴明の話を聞いている瞬間はわかった気になるが、話が終わってどうだと問われるとわけがわからなくなる、というのもわかる気がした。

    ▼「銭で縛るも、呪で縛るも、根本は同じということさ。しかも、名と同じで、その呪の本質は、本人―つまり、呪をかけられる側の方にある…」

     「同じ銭という呪で縛ろうとしても、縛られる者と、縛られぬ者がいる。銭では縛られぬ者も、恋という呪でたやすく縛られてしまう場合もある」 (p.128)

    晴明のまわりには式神やら何かの精やらがいて、晴明の屋敷を訪ねたときも博雅はまず「おまえ、本当に晴明か」と尋ねずにはいられない。博雅は、自分が下げてきた鮎が人の気配もないのに焼けたのが不思議だ、その鮎を焼いたのは晴明自身なのか、それとも晴明の使う式神なのかとしつこく訊くが、晴明はどちらでもよいではないかという。

    ▼「本当に、不思議というのはそういうことではないぞ。命ぜずとも―つまり呪もかけず何もせぬのに鮎が焼けてしまうことがあれば、それを不思議というのだ――」(pp.129-130)

    マンガを先に読んでいるせいか、安倍晴明と源博雅が、どうしても岡野玲子の描くあの顔で浮かんでくる(これは先に映画を見て、あとから原作を読む感じに似ている)。安倍晴明と源博雅とのかけあいは、書いていて実に楽しかったと「あとがき」にあるように、読んでいても楽しかった。そして、ふたりの口舌を読みながら、(いまの口語の関西弁みたいなのは、いつごろできてきたんやろ)と思った。

    カバー装画は村上豊で、あの青葉学園物語シリーズの装画の人でもあるのだった。

    (9/26了)

  • もののあわれ
    ・読書好きの人には、梨木香歩さんの家守綺譚に似ている作品
     と言えば、雰囲気が伝わると思います。
    ・もののけの類が出てくる世界で、樹木などを愛でながら季節の移り変わりを
     浮世離れした主人公が、友人とともに穏やかに見つめる
     その感覚が、家守綺譚と同じで、客観的な表現方法すら同じ側面を感じます。

    ・映画や、フジテレビのドラマのように呪を用いての決闘シーンに
     重きを置くというより、どちらかというとNHKで制作された稲垣五郎さん主演の
     ドラマの穏やかな印象の作品にしあがっています。

  • 異世界もの。怪異を合理的に解決する、とは言い切れず、多分に幻想的。そこに不満が残る。

  • 想像していたより断然読みやすかった。
    晴明と博雅の掛け合いが良い。

    シリーズの次作も近いうちに読む。

  •  和製シャーロック・ホームズとワトソン博士って感じがする陰陽師とそのペアの活躍を描く軽快な作品。

     ひとつひとつが独立した短編集なので、通勤電車で読みやすい。でもただそれだけと思う。物の怪とか妖怪関係が多いから、非現実的すぎておもしろくないというのが実直な感想か。

     作品は次の通り。「玄象といふ琵琶鬼のために盗らるること」「梔子の女」「黒川主」「蟇」「鬼のみちゆき」「白比丘尼」

  • 間違いなく夢枕獏は一流の歴史を主とした娯楽小説家であると思う。題材の選び方やその豊富な知識、そして繊細な人物描写は絶妙であった。マンガを読んだことがあるので、多少自分の記憶とかぶるところもあったが、基本的には読み返してもその良さは色あせなかった。それにしても、セイメイとタチバナの二人との間合いは秀逸である。確か空海をモチーフとした本もあったと記憶しているので、それも読んでみようと思った。

  • 陰陽師シリーズの最初の作品。作品の雰囲気が古典のようで最初読んだときとても新鮮だった。今読み返すと、人が鬼になる話とか、初読と違ったせつなさを感じる。

  • 平安時代。闇が闇として残り、人も、鬼も、もののけも、同じ都の暗がりの中に、時には同じ屋根の下に、息をひそめて一緒に住んでいた。安倍清明は従四位下、大内裏の陰陽寮に属する陰陽師。死霊や生霊、鬼などの妖しのもの相手に、親友の源博雅と力を合わせこの世ならぬ不可思議な難事件にいどみ、あざやかに解決する。

  • このゆったりとした雰囲気も日常で起こる事件も二人の会話も全てが好き

  • 中学時代に初めて読んだ時の鳥肌具合はいまだに忘れられない。
    なまめかしくも艶やかな平安京の闇。
    ゆったりと流れるがごとく綴られる物語。
    清明と博雅のコンビがまた素敵。

    私の中での永久定番第1号です。

  • この本に出会えてよかった。最高のエンターテインメントを堪能できた。
    何と言っても、陰陽師・安倍清明と、清明を慕う不器用な武士・源博雅の会話が楽しい。2人が時々、恋愛にも通じるような真っすぐな敬愛の念を伝えあうところがまたドキドキする。
    そこに、琵琶の名人でありながら控えめな性格の蝉丸や、自分の詠んだ和歌が歌合せで負けてしまい、病気で死んでしまう壬生忠見など愛すべき人が続々と出てくる。やはり、小説の面白さは登場人物の魅力に尽きるのだなと思う。
    物語は、平安の世の、鬼や死霊や生霊の正体を清明が見事に見破り、きちんと成仏させていく痛快なエピソードが綴られていく。決して動じず、クールに振る舞う清明の格好よさと、真正直ですぐに慌てふためく博雅のコントラストが絶妙だ。

    二人の会話の好きなところを抜粋。

    「白比丘尼」の章で、広い屋敷にひとりで住んでいる清明に博雅がたずねるシーン。いつも清明のいたずらに引っかかったりしている博雅が、珍しく清明を少しやりこめるところ。

    「前から訊こうと思っていたのだが、、おまえ、この広い屋敷にたったひとりで暮らしているのではないか」
    「だとしたらどうなのだ」
    「淋しくはないのかと思ってな」
    「淋しい?」
    「人恋しくはならぬのか」
     (中略)
    「人は、独りよ」
    「独り?」
    「人とは、そもそもそういうものだ」
     (中略)
    「清明よ。おれはおまえのいうことがよくわからないよ」「ようするに、おまえは淋しいのだろう?」
    「困ったな」
    「ふふん」
    「なぜ笑うのだ、博雅」
    「おまえでも困るのだなあ、清明よ」
    「困るときもある」
    「いい気味だ」
    「いい気味か」
    「うん」
    「優しい漢だな、博雅は」

    途中の文章は省いて台詞だけ抜き出したが、なんて素敵な会話なのだろう。
    夢枕獏は初めて読んだが、まだまだこれから読める作品がたくさんあるのが心から幸せだ。

  • 感情を斜に見て殺伐と戦ってる感じかと思いきや、予想を裏切る濃厚な叙情。
    読み易いんだがたまに背中が痒くなる。

  • 結構前から大好きなシリーズ。
    晴明好きにはたまらないと思う。

    文章もすっきりしていて読みやすいですよ。

  • 2001年6月24日購入。
    2001年10月10日読了。

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著者プロフィール

1951年、小田原生まれ。「上弦の月を喰べる獅子」で第10回日本SF大賞を受賞、「神々の山嶺」で第11回柴田練三郎賞を受賞。平成11年4月朝日新聞に「陰陽師(おんみょうじ)」を連載、陰陽道ブームの火付け役となる。著書に「魔獣狩り」シリーズ、「闇狩り師」シリーズなど。

「2019年 『キマイラ20 曼陀羅変』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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