陰陽師 生成り姫 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2003年7月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784167528096

みんなの感想まとめ

悲しみと切なさが交錯する物語が展開され、登場人物の深い人間ドラマが描かれています。特に、貴船神社を舞台にした恨みを抱く女性の物語は、陰陽の力と人の意志が絡み合う中で、博雅の悲恋が鮮明に浮かび上がります...

感想・レビュー・書評

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  • 第5弾

    長編になるんかな?
    悲しい話やけど。
    貴船神社って、丑の刻参りの発祥の地!
    ここでも、恨みを持った女の人が、毎日夜中に人形に、五寸釘を
    カッツン!カッツン!
      ¶ヾ(´皿`;)_中))))☆= カンカンカン【呪怨】

    しかも、その女の子は、博雅がずっと想っていた人…
    もう既に…徐々に、人から鬼に…
    さぁ、救えるか晴明!
    陰陽の力で!

    「博雅よ、人は自ら鬼になるのだ。鬼にならんと願うのは人よ。貴船の高龗神も闇龗神も、ひとにわずかの力を貸すにすぎぬ」

    鬼なるのもならぬのも人次第か…
    まぁ、そうなのかもね。
    今回は、陰陽の力より、博雅の力の方にぶがあったな。
    陰陽の力で調伏は出来ても、人に戻すのは無理なんかな。
    天に愛された音楽家…

    その笛の音が全てを…



    あとがきで、獏さん、「餓狼伝」とかも心配御無用。生きている限り、終わるまで書き続けるって言ってたけど。
    2000年の時のあとがきやし(~_~;)

    • ultraman719さん
      そうなんですね!

      昨日は、映画行こうかと思ったんですが、お疲れで家で、Netflix、読書でした。
      残念_| ̄|○
      昨日、映画館行くなら、...
      そうなんですね!

      昨日は、映画行こうかと思ったんですが、お疲れで家で、Netflix、読書でした。
      残念_| ̄|○
      昨日、映画館行くなら、MOVIX京都だったんで、お会いできたかも?
      2024/11/24
    • bmakiさん
      美しいことを持って、ウルトラマンさんに告知していけば良かった(笑)
      美しいことを持って、ウルトラマンさんに告知していけば良かった(笑)
      2024/11/24
    • ultraman719さん
      また、来て下さい! 待ってます〜!
      また、来て下さい! 待ってます〜!
      2024/11/24
  • 陰陽師シリーズ初の長編。とはいえ、内容的には短編「鉄輪」の焼き直しのような形でした。いつもの連載誌と違い、朝日新聞夕刊での連載に急遽晴明と博雅が借り出されたような形ゆえ、自己紹介的に二人の古典エピソード紹介なども多く、これ1冊だけ読んでもわかる親切設計。ただ他作品を既に読んでいる読者にとっては重複エピソードも多くちょっと物足りないかも。

    長編として膨らませるために付け足されたのは博雅の恋物語。十二年前、博雅が堀川あたりで夜ごと笛を吹いていると、その音色に引き寄せられた牛車が1台いつも現れるようになる。乗っていたのは二十歳くらいの美しい女性。ある晩彼女は琵琶を持参し、博雅の笛と合奏する。その日を最後に女は姿を現さなくなり、十二年の月日が流れたある日、やっぱり博雅が笛を吹いているとその女性と再会する。しかしそれはなんと生霊で、博雅に助けを求めて消える。

    同じ頃、貴船神社で丑の刻参りをする女が現れ、彼女の残した藁人形には「藤原済時」の名前が。この女性はもちろん上記の女性、名は徳子。彼女は没落貴族の姫君で、頼る家族も後ろ盾もなく、十二年前に自分を口説いてきた済時を受け入れたのだった。その後、済時の愛情を得て幸福だったが、いつしか男の心は離れ若い女・綾子のもとへ通うように。さらに済時は、徳子が両親から受け継ぎ大切にしていた琵琶「飛天」を借りパクしたあげく、それを欲しがった綾子に与えてしまっていた。(さらに綾子は徳子の目の前でそれを破壊)

    それを知った徳子は生成り(なまなり)という完全に鬼になりきる前の状態となり、男の浮気相手の女・綾子を襲撃して惨殺。その首をひっさげて翌晩、済時を襲撃するが、そこにはもちろん晴明と博雅が待ち受けている。徳子は自分のあさましい姿を博雅に見られたことを恥じ入り、鬼である自分と人間の部分で葛藤、博雅の笛が彼女を救うところまで短編バージョンとほぼ同じ。

    個人的には、博雅と徳子の接点は、短編のときくらいの薄さのほうがよかったのではないかと思ってしまった。というのも、徳子が鬼となるほど済時に執着していたのなら、そこに博雅への気持ちが微かでもあるのは不自然な気がする。そしてこの手のエピソードのたびにちちょっと引っかかるのは、男のほうがそこまで女性に愛されるほどの「よい漢」とは到底思えない点。なんでこんな男のためにそこまで思い詰めちゃうかなあ、勿体ない。

    相撲節会のエピソードも、それ自体は興味深いけど、徳子との接点のつけかたはちょっと強引(弟が弟子入り前だったとか)だったし、蘆屋道満が絡んでくるのも長編サービスで盛りすぎだったんじゃないかしら。

    良かったところはいつも通りの晴明と博雅のいちゃいちゃ(笑)「ゆこう」「ゆこう」って結局連れだっていっちゃう二人の関係性がほんと好き。晴明が、道満と自分の違いは、博雅がいるかいないかだと言ったのも深かった。

  • 博雅お前は本当に良い漢だなぁに尽きる(╹◡╹)悲しい終わり方だけど読み終わってスッキリした気持ちになった。悲しいハッピーエンド?前作より式神も多めでそこも面白い。あと平安時代の話だけどそんなに堅苦しくなくサクサク読めました。今後もシリーズ読み進めていきたい。

  • 博雅の悲恋。切ないよ。
    めちゃめちゃ夢枕版陰陽師にはまっている。
    しばらくはこの世界から抜け出せそうにない。

  • 陰陽師、シリーズ初の長編。
    映画で観たエピソードでした。当たり前ですが原作の内容の濃さがすごかった。こんな悲しい話ない。。
    済時、なんてひどいことを…

    博雅と晴明の関係がなんかもう、付き合っちゃえよってくらい強い絆というか…作中でも言ってますが、博雅の存在が晴明を繋ぎ止めてるんだなと思いました。
    余韻がすごい。しばらくは思い返すと思います。

  • 陰陽師シリーズ初の長篇。すべてが始まったのは、いまから12年も前のことだった。月の明るい晩に堀川の橋のたもとで、心のおもむくまま笛を吹く源博雅。その音色に耳を傾ける姫。名前も知らない、淡い恋だった…。思い悩む友を、そっと見守る安倍晴明。しかし、姫が心の奥底に棲む鬼に蝕まれたとき、2人は姫を助けることができるのか? 急げ博雅! 姫が危ない──。主人公・安倍晴明はもちろんのこと、無二のパートナーである源博雅の清澄な魅力も全開の作品です。

  • 前半は陰陽師とは、安倍晴明とは、源博雅とはといった登場人物と時代背景などの説明と、物語が入り混じり知らず知らずのうちに物語の世界観に引き込まれている。

    後半の生成り姫本編では、話自体は能などでもテーマとなる鉄輪がベースであるが、そちらでは嫉妬に狂った女が鬼になるという程度でしか説明されなかった姫の背景が、何故鬼になるまで心を壊すにいたったのか納得させられてしまうほど丁寧に描かれている。

    鬼や怪異は恐ろしいもの、というだけではなく人が生み出すものだからこその悲しみ、哀れ、というものが感じられる。

  • 平安陰陽師伝奇ファンタジー第五巻。初の長編。以前に短編として発表されていた"鉄輪"をベースにした話で、悲恋の末に鬼(生成り)へと化していく姫と、晴明・博雅との絡みを描いていく。鉄輪以外にもこれまでに短編に出てきたエピソードがちりばめられており、さながら総集編といった趣。それでいてしっかりと魅せるあたりは流石かと。
    ただ、これまでの短編では時に濃かったえぐみは薄目で、晴明というよりも筆者あとがきにもあるように博雅の物語といった感がある。彼の純真さにこころ救われる思いがする。

  • シリーズ5番目
    晴明からたびたび、お前は良い男だな、優しいな、と言われる博雅の魅力がいっぱいに散りばめられたストーリーとなっています。

    博雅と晴明のキャラもよく見えて、エンタメとして読むのが楽しみになってきました。

    。。。
    博雅と長年の思いびとの徳子姫との一部始終。
    博雅の笛を橋の袂で聞いたことから、お互い恋心を持ってきたが、徳子姫は別の男性と結婚して、そののち捨てられ、鬼に変貌してしまった。男性の新しくできた恋人を呪い殺し、浅ましい姿になり、それを博雅に見られるという失態。
    恨みと辱めと愛憎がぐるぐるして恐ろしい情景が描きだされるのだが、最後は大きな博雅の愛に包まれて、元の徳子に戻っていくのだった。

    すさまじい鬼の姿になってもまだ徳子を愛おしいと思う博雅の優しさにじんとくる
    自分の腕を噛まれても!!

  • この物語は主人公・安倍晴明の活躍と、その親友である源博雅の悲恋を描いた物語です。

     博雅は12年前のある夜、得意の笛を吹いている時に一人の姫と出会う。
     その後も笛を吹くたび現れる姫。彼は名も知らぬまま彼女に惹かれ、いつしか会えなくなってからも ほのかな想いを持ち続けていた。
     時が流れ、博雅はある男から相談を受ける。
     かつて情を通じたが今では疎遠になった姫が、夜な夜な呪いをかけて男を殺そうとしているというのだ。
     博雅は男を救うべく親友・晴明の力を借り、共に姫を待ち受けるが、生成りとなり現れた女…徳子姫は 彼が思いを寄せたその人であった。
     あさましき姿を博雅に見られたことに絶望する徳子姫。自分が介入したことによってより深く彼女を傷つけてしまったことを悟る博雅。
     何とか姫を救おうと彼女の屋敷へと向かった晴明と博雅だが… といったストーリー。

     とにかくクライマックスで博雅が徳子姫にかける言葉がいいのです!
     まず、鬼になって自分を喰らおうとする姫に「我が肉を喰らえ」と。
     そして「そなたが愛しいのだ」と言うのです。
     たとえ年を取って肉がつこうがシワが増えようが、鬼になってしまおうが、そんな貴女が愛しいのだと言う博雅と、 「十二年前にその言葉を言って欲しかった」と返す徳子姫。読みながら思わず号泣しました。
     純粋だけど不器用で男女の仲に疎いせいで、好きな女性と結ばれることができなかった博雅にノックアウトです。
     読んだら瞬く間に博雅の嫁になりたくなること請け合いです。少なくとも私はなりました。
     晴明が何度も言うのですが、本当に『良い漢』なのですよ。
     まぁ、よく考えてみれば博雅は30代後半という設定なので、何だかんだ言ったって平安貴族の常識としては 立派な家柄出身の北の方(奥さん)がいないわけないんですけどね。

     さて、いささか暴走してしまいました。
     陰陽師シリーズは基本的に文春文庫から出ている短編集が主ですが、 これは朝日新聞の連載小説だったため長編です。
     それゆえ読んだことのない人のために、主人公たちの人となりについて十分な解説がなされている安心設計。
     (しかし、これを毎日切れ切れで読んでいたら私も泣けなかったなぁ、きっと)
     いきなり買うのは冒険だという方は、 「陰陽師 付喪神ノ巻」の中の短編「鉄輪」を読んでいただければ大体の感じはつかんで頂けると思います。
     でも『良い漢』っぷりは3割減。(TORY比較)

  • 博雅の悲しい恋物語。
    夫に捨てられ鬼と成りかけ自害した徳子に語り掛ける場面は本当に切なくて読むのが辛かったです。
    どこまでも優しい博雅、それに比べて済時の下衆なことよ…。

  • とても切ないお話。人の心は儚いものだとあらためて痛感しました。

  • シリーズ長編1作目

    付喪神ノ巻にあった「鉄輪」を長編化したもの。元々好きだった話なので、長編も面白かった。人と鬼の間で揺れる心の様が、丁寧に描かれている。

    *2012.7 *2015.2

  • 陰陽師シリーズで一番好きな本である。
    内容ははっきりと覚えていない。

  •  「陰陽師」シリーズ第5弾は、初の長編。
     主人公の安倍晴明やその相方の源博雅の紹介などにも過去のエピソードを使い多数のページが割かれており、サクサクと読み進めることができ、それほど長いとは思わなかった。
     本作は晴明よりも博雅のほうがメインといった印象が強い。博雅の管弦の才が如何なく発揮されている。

  • 陰陽師シリーズ初長編。ストーリーとしては「付喪神ノ巻」に収録されている「鉄輪」という短編を長編化したものということになる。このように同じ物語の長短を改めることに、うなずけるところもあればそうではないところもあるのだが、まあそれは置こう。いつもは短編のひとつひとつをなめるようにして読んでいる安部晴明のこのシリーズを、心ゆくまで読むことができたのだから。
    そして何よりうれしいのは、この編が晴明の物語であるのと同じくらい、いやそれ以上に源博雅の物語であることだ。この編、主人公は博雅といってよいであろう。夢枕獏の物語にはこうした朴訥な男が数多く登場するが、博雅はそのなかでもとりわけ純粋なのだろう。陰陽師シリーズは、その性格上、人という生き物の持っている業をかなり正面から扱うことも多いのであるが、そのもの哀しさは博雅によってこそ救われている。ある意味、晴明よりも不可思議な男であると思う。

  • 今回は初の長編。そこに、もう短編で一度語られた話を掘り下げるという粋な試み。さらに主人公をバディ役の源博雅に。シリーズに人間味があるのは間違いなく彼のお蔭。

    ブログ記事
    https://wp.me/pgG1ce-1ss

  • もはや日本昔話

  • シリーズ初の長編という触れ込みながら、前半はまるでそれぞれが独立しているような構成が続く。
    ところが後半になるにつれ全てが繋がり始めて、何とも悲しい物語になりました。
    ミステリーでは良くある構成ながら、この手法を陰陽師シリーズで用いるとまた違った趣がありますね。
    だけど自分はやっぱり短編の方が好きかな。

  • 長編版もよかった。
    男の勝手な都合に振り回された徳子が可哀想だと思った。鬼になりたくないのにならざるをえないほど心が耐えられなかったんだろう。
    博雅は本当に優しい男だ。
    相撲の話もそこで繋がったかと合点がいった。

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著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫― ⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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