枯葉色グッドバイ (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2006年10月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784167531041

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プレミアム

みんなの感想まとめ

テーマは、元刑事のホームレスが女性刑事に雇われて一家惨殺事件の推理に挑むという、意外性のあるミステリーです。主人公の椎葉明郎は、ホームレスでありながらも独特のセンスを持ち、ウィットに富んだ会話で読者を...

感想・レビュー・書評

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  • 内容(「BOOK」データベースより)
    「誰もがなりたくないと思い、それでいて誰もがなれてしまう。そこがホームレスの面倒なところだな」。代々木公園のホームレスで元刑事の椎葉明郎は、女性刑事、吹石夕子に日当二千円で雇われ、一家惨殺事件の推理に乗り出す。考えるホームレス、椎葉の求めた幸せとは?ハーオウォーミングな長篇ミステリ。

    ホームレスなのにモテていいなあという気持ちがもたげるミステリーです。殆ど表紙の秀逸さで手に取った感じでした。いい表紙ですよねまさに秋という感じで。フォントもレトロで飾っていおきたいような表紙です。表紙の事ばかり言うなって?何を言いますやら、ジャケ買いしていた世代にとっては重要な要素ですよ。表紙嫌いだとまず手に取りませんからね。
    樋口 有介 さんの本はどれもライトなテイストでウィットに富んだ会話でサクサク読めていいです。頭が疲れている時に高村薫さんとか読むと脳のエネルギー大量消費しますからね。この話えぐい事とか出てこないので穏やかに読めます。

  • 面白くはあったけど、長かった…
    ハードボイルド風で、結局、娘の事故と奥さんのくだりは一体何だったんだろうかとも思うけど…

  • 元刑事のホームレス椎葉が,女刑事に雇われて殺人事件の推理に乗り出す。
    最近,個人的に話題沸騰中の樋口有介。
    まずは主人公の椎葉のセリフのセンスが素晴らしい。
    女子高生に「普通にしゃべりなよ」と言われてしまうくらいに,小粋な発言。
    刑事を辞めて世捨て人を気取りつつも,事件となると刑事の血が騒ぐ。
    女子高生の達観した感とか,女刑事のやさぐれ感とか,主人公以外のキャラもよし。

  • 2014.2.8読了。
    椎葉さんの受け答えが面白い。ホームレスなのにいい男を連想させる。
    内容はグロいというか、生理的に受け付けない人もいるかもしれない。犯人は誰かっ!と想像しながらだと少しガッカリするかもしれないけど、それだけではない面白さが詰まってる。事件が解決しそうで解決しない。そう来たか!と思っても犯人ではない。事件のせいで明らかになる隠された秘密や、愛。

    樋口さんの作品は3冊目になるけど、駄目な男が切れ者というギャップが藤原伊織さんみたいで面白い。デビュー作品『ぼくと、ぼくらの夏』はどんなかな。

  • スマッシュヒット。

    どっしりとした内容で、読み応えあった〜、
    というわけでもなく
    こら面白い〜タマランってわけでもなく、
    じゃ面白くないのかよと言われると、
    そんなことなくて、とっても面白い。

    なんつーか、通勤のお伴にピッタリというそんなお話でございました。

  • 三回読みました。
    何度読んでもヤッパリいい!
    椎葉の一言一言が男っぽくてカッコイイ。

    最後の夕子「やさしい言葉もかけず……」切ないようななんとも言えないシーンがいい。

    続編を是非是非出してほしい。

  • この本で学んだことは、
    ホームレスと無気力でそのまま死ぬことは全く違うことを知れた。
    主人公は悲しい過去があり、
    その出来事により無気力な日々を過ごしていた。
    しかし、元部下の後輩と事件の真相に迫る中で
    無気力でも今を必死に生きていることが印象的であった。

  • 内容は重くハードだが、読み味は軽やか。世俗を捨てた椎葉の思考が文体に染み渡っているよう。

  • 表紙に惹かれ手に取りました。お恥ずかしながら初めての作者さんでしたが、2021年ご逝去とのこと、続編を待ち望むことは叶わないんだな、というのが読後の最初の感想でした。面白かったー!

    ハードボイルド、の言葉が裏表紙にありましたがそこまで硬すぎず、かといって本格ミステリでもなかったと思います。筋としては殺人事件の新犯人捜し、なのですが、超推理や謎解きはあまり複雑に無くて、椎葉という主人公の人生をなぞるような場面が私は読んでいて心地よかった。ブレない諦念、というんですかね…30過ぎにしては人生悟りすぎでは、と思わなくもないけれど、元妻との境遇の対比が(暗に元妻が悪く描かれているような気がしなくもなかった)ラストにつながっているんですかね。きっと椎葉は幼い頃から孤独に慣れさせられすぎていて、一人でいる自分に違和感は無いのでしょう。それでもまるっきり誰もの存在がない世界観で生きるには寂しがりすぎて、ホームレスという特殊な社会は息がしやすかったのかもしれない。

    椎葉が座間味まで無事たどり着いて、トメさんの遺骨をご親族にお渡しできて、その後 暖かくゆるやかな時間が過ぎていく島で、無理せず暮らしてほしいと親のように願ってしまいます。

  • タイトルと表紙買いです
    物語が主にホームレス探偵視点、女刑事視点と
    視点を切り替えて進んでいきます
    人としての善し悪しは共通する二人ですが
    価値観の嚙み合わなさが面白いと思います
    読み終わった後「さて私はどうするか」と
    前向きになれました

  • 警視庁刑事課に配属された夕子は、いきなり迷宮入り間近の家族3人が惨殺された羽田事件を任される。しかし、まったく手がかりもなく聞き込みをしている最中、かつて警察学校で指導を受けた椎葉が、代々木公園のホームレスの炊き出しにいるところを発見。椎葉に近づこうとした矢先、羽田事件の重要な関係者である女子高生が殺される…。

    樋口有介らしい、事件よりも日常感の充実したミステリ+αなドラマ仕立ての1本。夕子と元刑事で、事件と見ると虫のできない椎葉を中心に、解決に向けているんだか向けていないんだかという、人間の動きを見ることが中心の作品。

    まあとにかく、思っていたよりも長い。そして全然解決に向かっているんだかいないんだかわからない状況を眺めるようなところが醍醐味。

    実際に、事件の真相はと言うと、良く言えば予想外だが、はっきり行ってどう着地しても文句のいえない程度のワタワタ感で、なんとかしようとしている部分はあまり要求されていないのだろう。

    逆にヤキモキする部分が多いともいえ、なんでその描写をいちいち取り上げるかなあと思ってしまうのは、ミステリとして読みすぎているのではないか。

    読むべきところは多分そこではない。椎葉のホームレスとしての生活であるとか、夕子のセクハラに対する対応であるとか、美亜の鬱屈して入るが、あっけらかんとした生き方なのだろう。

    難点としては、自然と切り替わっているとはいえ、夕子と椎葉の両方の視点でみてしまっているので、見えない部分がわからずボケているような感覚は有った。

    どこまで純粋なミステリとして楽しむか、読む側のスタンスで印象が異なってくる1冊だ。

  • 過去に読んだような気がするものの、ブクログに登録してなかったので読んでみた。
    やっぱり微かな記憶がありましたが、樋口氏にしては珍しいハードボイルドな作品でした。
    元敏腕刑事ながら不幸な事故をきっかけに全てを捨ててホームレスになった椎葉と、彼をアルバイト扱いする現役刑事の夕子。この2人のやり取りだけでもかなり良い塩梅なのに、更には本当はとても素直なのに周囲からは理解されず、かつ悲しい宿命を背負った美亜に対する椎葉の接し方は絶妙でした。
    二つの事件の真相はいずれもつまらないものだったけれど、ホームレス社会における椎葉の必要以上に介入しない立ち回りもそれまた絶妙。
    樋口作品の中でもトップクラスの力作だと思います。

  • 「誰もがなりたくないと思い、それでいて誰もがなれてしまう。そこがホームレスの面倒なところだな」
    代々木公園のホームレスで元刑事の椎葉は、女性刑事の夕子に日当2千円で雇われ、一家惨殺事件の推理に乗り出す。

    主人公がホームレスであっても、相変わらずの斜に構えた語り口、登場する女性が美女ばかりで、なぜかモテル主人公。
    面白かった。

  • 20180505

  • もう一回読みたい

  • 探偵役が「ホームレス」というミステリも
    なかなか珍しいのでは(^ ^;
    ま、ホームレスと言っても、主人公(?)の椎葉は
    「元優秀な刑事」なわけですが。

    で、このホームレス椎葉氏が、ひょんな偶然で
    後輩の女刑事に「発見され」て、
    日給二千円で助手として雇われるというお話(^ ^

    確か警察官は基本的に二人一組で行動するはずが、
    件の女刑事は常に一人で独断専行してたり、
    長いことホームレスで「準寝たきり」の椎葉氏が
    暴漢に襲われると鋭い柔道技で撃退したりと、
    内容的にはかなりファンタジー入ってると思います(^ ^;

    でも、刑事部屋の描写とか、細かいところが
    変に(失礼!!)リアリティに満ちあふれていて、
    全体的には何となくリアルな印象かな(^ ^

    椎葉氏の「鋭い推理」が外れたりするのも
    スーパーマン過ぎなくて良い(^ ^

    せっかく格好付けてハードボイルドな台詞を言っても、
    今どきジョシコーセーに「普通にしゃべれないの」
    と一蹴されてしまったりするのも笑える(^o^

    とにかく樋口氏お得意の「洒脱な会話」は健在で、
    結構なページ数ですが全く長くは感じなかった。
    むしろもっと読んでいたかったような(^ ^;

    あえて気になる点を挙げてみると、
    いかにも「意味ありげ」に出てくる椎葉氏の元妻が、
    結局何もなくほったらかしなのは...
    若干いかがなものかと(^ ^;

    もしやシリーズ化を目論んでいて、
    次作への伏線になってるのかも知れませんが(^ ^

    とにかく、とても楽しませていただきました(^o^

  • 謎解きが二転三転。書きようによってはハラハラドキドキになりそうだが、この作品、ゆるくゆったり。

  • 椎葉、吹石、美亜

  • 椎葉のキャラは好きですが、夕子のことがどうしても好きになれませんでした。
    自信過剰のヒステリック、イライラしてしまいました。
    内容は良かったです。

  • 初めて読んだ作家さんでした。

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著者プロフィール

1950年、群馬県生まれ。業界紙記者などを経て、88年『ぼくと、ぼくらの夏』で第6回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞しデビュー。『風少女』で第103回直木賞候補。著書に『礼儀正しい空き巣の死 警部補卯月枝衣子の思惑』、「船宿たき川捕り物暦」シリーズの『変わり朝顔』『初めての梅』(以上、祥伝社文庫刊)など。2021年10月、逝去。

「2023年 『礼儀正しい空き巣の死 警部補卯月枝衣子の策略』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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