河童が語る舞台裏おもて (文春文庫)

  • 文藝春秋 (1998年12月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (248ページ) / ISBN・EAN: 9784167535056

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

舞台の裏側を深く掘り下げる本作は、舞台制作に関わる人々の苦労や情熱がリアルに伝わってきます。読者は、ただ観劇するだけでなく、舞台の背後にいる人々の思いを考えることで、より一層の感動や面白みを感じられる...

感想・レビュー・書評

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  • 妹尾河童のエッセイ集『河童が語る舞台裏おもて』を読みました。
    妹尾河童の作品は昨年4月に読んだ『河童が覗いたインド』以来なので約1年振りですね。

    -----story-------------
    回り舞台、空中を飛ぶ人間、まるで手品のように、様々なテクニックを駆使して創り出される舞台。
    客席からは見えない舞台裏には、面白い話がいっぱい。
    舞台美術の第一人者であり、小説『少年H』の著者でもある妹尾河童さんが、すべてのタネを惜しみなく明かしてくれる、飛び切りの面白本。
    -----------------------

    河童が覗いたシリーズには、タイトルに「覗いた」が付くのですが、本作は舞台という妹尾河童の本職の部分を扱うということで「語る」というタイトルになっているらしいですね。

     ■回り舞台は日本が元祖
     ■回る舞台に裏はあり
     ■舞台を動かしたレオナルド
     ■騙しのテクニック
     ■職人芸が主役大道具製作の現場
     ■はじめに「道具帳」ありき
     ■舞台監督は忍者のごとく
     ■演劇界の知られざる仲間たち
     ■闇も創る舞台照明
     ■「ケレン、カラクリは邪道だ」というのは誰だ ほか

    舞台美術の第一人者が明かす舞台づくりの秘密……回り舞台の効果的な使い方、75秒で場面転換をする工夫、専門家もだまされた豪華なステンドグラスの裏は? お菓子の家が爆発する仕掛けとは 他、、、

    河童さんは本職を語ってもこんなに面白いぞ! もちろんイラスト、写真も満載だ!

    妹尾河童が、自身の本業である舞台製作の現場を、写真と文章、それにいつものイラストによる図解で案内してくれます……舞台装置、転換のしくみから大道具、小道具、衣装などを受け持つ人びとの仕事ぶりまで、舞台を作りあげる要素を順を追って紹介してくれるのですが、、、

    あまり舞台に興味がないので入り込めなかったですねー いつものイラストは大好きなんですけどね……演劇ファンにとっては、堪らない作品だと思います。

  • 「インド」、「H」に続いて何を手に取るかということで選んだ本書。予想は的中、今のこのタイミングでこれを目にして大正解。非常に意味があった。

    H少年が神戸での幼少期にレコードでリゴレットのアリアを初めて聴いたのに対比して、自身はずいぶんと歳を食ってからその曲がその作品にでてくることも知らぬままメトロポリタン歌劇場の観客席に座って聴いていた。彼からすれば「ふとどきもの!」と一喝されかねない状況であり、まったく順序を逆に舞台に触れている自分を思うと恥ずかしい限りであるが、それでいて彼の持論である「面白くなければ舞台じゃない。観客あっての舞台である。」というものには逆らっていないようにも感じられる。あとは開き直って、この本を読んだことが更に後押しとなって、これから一層のこのことこの街のあちこちの舞台へと足を運べるようになれること、そしてまんまと「騙されて」楽しんでくること、それが目下の目標として掲げることではないか! と、つくづく思う日曜の昼下がりであった。

  • 舞台作りに関わる人々の苦労や想いが伝わってくる。単に舞台を見て楽しむだけでなく、裏側の人々のことを考えて見ると、思い入れやおもしろみが増すのだろう。また、劇場建築について最後に少し言及されていた。単なる建築物ではなく、舞台のための劇場であることを忘れずにいてほしいと、舞台側の切実な想いが伝わってきた。

  • 「舞台を観る楽しみは騙される楽しさ」
    http://ameblo.jp/mirrorka/entry-10000274475.html

    「河童のあれやこれや展」の状況はこちらを参照
    http://ameblo.jp/mirrorka/entry-10014251604.html

  • いつもは「覗いた」なんだけど、今回は舞台という河童さんの本職の部分を扱うということで「語る」というタイトルになっているそうだ。
    舞台の転換のしかけや大道具小道具が作られている現場、音響など、舞台のあらゆる部分が作られる様子を教えてくれていてとても面白かった。舞台を見てみたくなった。

    河童さんの本職の部分について知るのは初めてだったけど、やっぱりそこでも河童さんの凝り性は変わらないみたいだ。
    大道具さんへの細かい注文をお願いする手紙なんかも見れて面白かった。せつせつと凝らなくてはならない理由を述べながらお願いしてた。
    一緒に働くと頼りになるし楽しそうだけど、妥協しないひとだから大変でもあるだろうなあと思った。

    河童さんの本は面白いなあ。
    古本屋でいくつかまだ読んでないやつを見かけたので買っておいた。そっちも楽しみだ。

  •  もともと舞台美術家としてすばらしいと思っていた人の書いたものだし、またエッセイストとしてもこの人の書いたものはとても好きだったので、以前から読みたいと思っていたし、ページを開く時にはとてもワクワクした。で、読み終わって思うのだが、まさに期待以上である。
     最初の方に書いてあるのだが、「演劇などはあまり見ない人には演劇に興味が持てるように、かなり知っている人でも初めて知る意外な知識があるように」といったリクエストで書かれたものだという。まさにその通りで、とっても興味深かった。筆者の本職である舞台美術については特に、何ともイラストと写真を文章を見比べながらため息をついてしまう。それだけではなく、さまざまな分野のエキスパートについて書かれた部分が、なんというかまさに夢のようなのである。
     特に気持ちが惹かれたのは、舞台監督という仕事について書かれた部分だ。この仕事が、いわば裏方中の裏方、本当にすばらしいものだってことがよくわかる。それもこれも、筆者がまさに現場の人であり、たくさんの人たちの誠実と向かい合いながら仕事をしている人だからだろう。
     なんかよくわからないけど、読み終わった瞬間に走り出したくなるような本だった。

  • 妹尾河童さんって、舞台美術の方だったのか!緻密に描かれた図案は素晴らしく、そこに添えられた文章はキュートで面白い。

  • 舞台美術家による舞台裏案内。見えないところが面白い。

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著者プロフィール

妹尾河童
1930年神戸生まれ。グラフィック・デザイナーを経て、1954年、独学で舞台美術家としてデビュー。以来、演劇、オペラ、ミュージカルと幅広く活躍し、「紀伊國屋演劇賞」「サントリー音楽賞」など多数受賞する。また、エッセイストとしても、『河童が覗いたヨーロッパ』『河童が覗いたインド』などの大人気シリーズで知られている。著書多数。『少年H』は、著者初の自伝的小説で、毎日出版文化賞特別賞受賞作である。

「2013年 『少年H(下巻) (新装版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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