新・忠臣蔵 第8巻 (文春文庫 ふ 11-9)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167536107

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ最終巻。義士たちと遺された者たちのその後をたどり、綱吉の死と吉保の失脚までの経緯が語られ、締めくくりとなっています。

    本巻では、吉良佐兵衛義周の墓がある法華寺を著者が訪れた際のエピソードや、物語の本筋から外れたところに位置づけられる妙海法尼にかんする考証など、著者の取材過程での出来事が適宜とりあげられていて、興味深く読みました。

    もっとも、読みはじめたころだったら、この類のエピソードはうるさく感じてしまったかもしれないという気がしないでもありませんが、いまとなってはこうしたエピソードをもうすこし盛り込んでほしかったように思います。

  • 昨年夏頃からかけてやっとたどり着いた最終巻。
    ドラマ等では数多くの美談が残されている忠臣蔵だが、この本はできる限り事実を取り入れようとしている。
    途中途中で時代考証や異説への反駁が入る為ストーリーとしての流れは追いづらい面がある。
    しかしながら元禄時代の金銀のやり取りやら文化やら地名やらが詳細まで誤魔化されず記されており、読みごたえのある本でした。
    確かに、注釈やあとがきで書かれていたら読まないだろうな。美辞麗句が並べ立てられている本よりもいいと思う。

    さて、これで胸を張って浅野を名乗る事ができまする。

  • 単行本全8巻。
    これまた遅まきながら読み、かなり楽しみました。

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著者プロフィール

舟橋聖一(1904.12.25~1976.1.13)小説家、劇作家。1928年、東大国文科卒。大学在学中の26年、戯曲「白い腕」で注目され文壇に登場。32年から33年「都新聞」に連載した「白い蛇赤い蛇」で劇作家から小説家への転身をはたす。戦後は風俗小説の代表作家と目されるが、官能表現を耽美主義へと高めた純文学の佳作も多い。主な著書に『悉皆屋康吉』『雪夫人絵図』『芸者小夏』『ある女の遠景』『好きな女の胸飾り』等。

「2013年 『芸者小夏』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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