山中静夫氏の尊厳死 (文春文庫)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167545109

感想・レビュー・書評

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  • 芥川賞受賞直後に読んだ「ダイヤモンドダスト」を読み返したくなった。まるで、この本を読んだあとにそういう日がくるのを待ってたみたいにずっと本棚にしまってあるハードカバー。山と雪が好き、そして、優しくありたい、という気持ちを感じさせてくれるからかな。

  •  
    ── 南木 佳士《山中静夫氏の尊厳死 19931125 文藝春秋 20190210 文春文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4167545101
     
     Nagi, Keishi 作家・医師 19511013 群馬 /籍=霜田 哲夫/1989 芥川賞
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=87518&pg=19850106
     
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=87518&pg=20040218 梅之助の出生届
    ── 生きているうちに、ぜひ会って話を聞きたい役者の一人。
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%C1%B0%BF%CA%BA%C2
     
     中村 翫右衛門 3 前進座代表 19010202 東京  19820921 81 /梅之助の父
    ♀三井 光子     梅雀の母 192512‥ 東京  20190329 93 /0503 訃報/Teruko/ピアノ
     中村 梅之助 4   梅雀の父 19300218 東京  20160118 85 /籍=三井 鐵男/翫右衛門の長男
    ♀瀬川 寿子         1980‥‥ 東京 /2006‥‥ 中村 梅雀の妻
     中村 梅雀       俳優 19551212 東京 /梅之助の長男/籍=三井 進一 [AB]
     
    https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200205-00010000-asapostv-ent
     梅雀「父は怒り、地獄でした」三代そろっての初舞台
    https://twitter.com/awalibrary/status/1224852651625467904
     
     前進座 ~ ベース52年。役者55年 ~
     
    …… 父は22歳ぐらいで結核をやっていますしね。母は僕を産んだとき
    に妊娠中毒になっていますし、そのあと弟と妹が生まれたんですけれど
    も、弟が1日で死んで、妹は死産だったんです。(略)
     ピアニストだったお母さまの影響で、幼い頃からピアノとクラシック
    音楽に親しみ、12歳のときにベースを始めたという。
    「家ではいつもクラシックがかかっていましたから、セリフより何より
    先に音楽がからだに染み込んでいました。だから小学生のときは本当に
    クラシック少年でしたね。
     それでベースの音が気になってね。その頃、三味線の手ほどきを受け
    ていたので、三味線でベースラインを練習してみたんですけど、やっぱ
    り低音が足りないんですよ。
     友だちからも『すごいね。でも三味線だとカッコ悪い』って言われた
    から、母に頼み込んで買ってもらって、中学生でバンド活動も始めまし
    た」
    ──おじい様が応援して下さったそうですね-
    「はい。楽器を買うときも父は反対だったんですけど、『いいじゃない
    か。五線譜が読めて楽器が弾ける、そんな役者がいてもいいじゃないか』
    って言ってくれたのは祖父でした。
     役者のこととなると、いまだにあんなに怖い人は会ったことがないぐ
    らい怖かったですけど、普段は本当に優しいおじいちゃんで、『そうか、
    レコードを買いたいのか。じゃあ、しょうがない。小遣いやる』ってお
    金を渡してくれたりしていましたね」
    ──おととし公開された映画『坂道のアポロン』ではコントラバスを演
    奏されていました-
    「その2年前にたまたまコントラバスを買っていたんですよ。何か
    『コントラバスを弾かなきゃいけない』っていう思いに駆られて(笑)。」
    ──映画『坂道のアポロン』のオファーが来る前にですか?-
    「全然前ですね。広島で偶然、ベテラン・ベーシストがやっているお店
    に入って、そこで『あなたはコントラバスもやるべきだ』って言われて、
    『分りました。いつかやります』って(笑)。
     ある日、やっぱりやらなきゃって目覚めて、広島の師匠に選んでもら
    って買ったんですけど、その師匠の昔のやり方に合わせているので、硬
    くてなかなか弾けなくて、弾くたびに指がおかしくなったので、ずっと
    弾いてなかったんですよ。
     そうしたら『坂道のアポロン』の話が来たので、それはもう一生懸命
    やりました。猛練習しましたよ。
     演奏シーンの実際の音はプロの方が録音している音を使ったんですけ
    ど、その人の演奏に合わせて全部完コピーしなきゃいけないので、それ
    は大変でしたね。
     僕だったらこういうフレーズは弾かないなっていうフレーズを弾くん
    ですよ、その人はね(笑)。それが自分の感覚に合わなくて大変でした」
    ──すごいですね。お芝居もベースもずっと続けてらして-
    「はい。ベース52年。役者55年(笑)。
     ただ、最近あまり練習できないんですよね。本当にライブの前になっ
    て必死にやるものだから、指の調子がおかしくなるし、やっぱり間違え
    るしね。
     だからやっぱりしょっちゅう弾いてなきゃいけないなって、つくづく
    思いますね」
     若い頃は何時間でもベースを弾いていて、仕事が忙しくなってからは
    ロケ先や劇場や宿泊先にもベースギターを持参し、練習していたという。
    梅雀さんはベースのコレクターとしても知られ、一時はベースだけで50
    本以上所有していたと話す。
    「今はベースとギター合わせて40本ぐらいですね。なるべくまんべんな
    く触るようにはしていますが、あまり弾いてないのもありますね。
     必ず1年に1度は湿気の調整剤を替えるので、全部出して、全部調整し
    て弾いて、また新しい調整剤を入れてという感じです」
    (略)
    ──お父さまは梅雀さんが出演される作品はご覧になっていました?-
    「必ず見て必ずダメ出ししましたね。言われると『あぁ、そうか』って
    思いますけど、『八代将軍吉宗』(NHK)で徳川 家重をやったときに
    『こういう役をやったら損だよ』って言ったのには大反対でしたね。
    『いや、俺はやりたくてやったんだし、やりたくてこういう風にリアル
    にやったんだから』って言いました。
     それは、スター街道を歩んで来た中村 梅之助と、職人でありたいと
    思う梅雀の違いですよね。父・中村 翫右衛門は職人でしたから、僕は
    それを目指したかったんです」
     
     ◇
     
     俳優としての信条が伝わってくる。柔和な笑顔に和まされ、ナレーショ
    ンにも定評がある滑舌の良さと声が心地良い。次回後編では父の死、4
    歳になる愛娘、14日(金)に公開される主演映画『山中静夫氏の尊厳死』
    の撮影エピソードなどを紹介。(津島 令子)
     
    (C)2019 映画『山中静夫氏の尊厳死』製作委員会
    ──  《山中静夫氏の尊厳死 20200214 シネスイッチ銀座》ほか全国順次公開
     配給:マジックアワー、スーパービジョン 監督:村橋 明郎 
     出演:中村 梅雀 津田 寛治 石丸 謙二郎 田中 美里 浅田 美代子
     高畑 淳子
    …… 末期がんを宣告された山中 静夫(中村 梅雀)は、生まれ育った
    信州で死にたいと願い、妻(高畑 淳子)にも内緒で自分の墓を自らの手
    で作り始める。担当医の今井(津田 寛治)は山中の最期の願いを叶えさ
    せようと決意するが…。
     
    (20200205)
     

  • かなりの面白さ

  •  病院で最期を迎える時、医師と家族との契約でなく、本人の意思を尊重しようとする考え方は最近浸透してきているが、この小説の初出の頃は、医療放棄のようになり問題視されていたと思う。にしても内科医とはなんと過酷な仕事なのだろう。死を仕事上の延長戦として受けてとめていかなければならない心労が伝わった。
     この小説の後半「試みの堕落論」、実は高校時代に安吾にぞっこんだった私はこちらの作品にも関心が高かった。本書でも安吾の本を手にしたのが、19歳と書かれている。なんだか同じ安吾フアンという土壌に立ったような親近感があった。
     「堕落する」ってこと、限られた社会の中の価値感などから抜け落ちもう一度自分に戻るには、本能に身をゆだねることなのだろうか。そこからの出発。中高年になった今、堕落するほどのエネルギーがないことを感じた。

    • e-aさん
      こんばんは。埼玉新聞で一緒にさくら草通信を書いていたe-aです。はじめて投稿します。この年になると、生きること、老いること、死ぬことなど深く...
      こんばんは。埼玉新聞で一緒にさくら草通信を書いていたe-aです。はじめて投稿します。この年になると、生きること、老いること、死ぬことなど深く考えるようになりました。また投稿します。
      2015/01/18
  • 誰かが死ぬこと。
    自分も必ず死ぬこと。
    死にゆく人と向き合うこと。
    今生きているということ。

  • 読んだのは単行本

  • 南木さん自身の体験をもとに書かれた小説です。つまり南木さんがパニック障害に落ち込む直前に診た患者さんが主人公の山中氏という事になります。
    山中氏と奥さん、担当医とその後輩の医者。死を目前にして、様々な葛藤が起こります。おそらくそれは正しい答えなど無い問題です。その葛藤が静かに淡々と描かれていきます。
    こうした「暗さ」や「答えが無い」ことに、何故惹かれるのか、自分自身よく判りません。でも、この人の物語には、深く静かに考えさせられる何かがあるのです。

  • 人間らしい死に方を考えさせられました。

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著者プロフィール

南木佳士(なぎ けいし)
1951年、群馬県に生まれる。東京都立国立高等学校、秋田大学医学部卒業。佐久総合病院に勤務し、現在、長野県佐久市に住む。1981年、内科医として難民救援医療団に加わり、タイ・カンボジア国境に赴き、同地で「破水」の第五十三回文學界新人賞受賞を知る。1989年「ダイヤモンドダスト」で第百回芥川賞受賞。2008年『草すべり その他の短篇』で第三十六回泉鏡花文学賞を、翌年、同作品で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞する。ほか主な作品に『阿弥陀堂だより』、『医学生』、『山中静夫氏の尊厳死』、『海へ』、『冬物語』、『トラや』などがある。とりわけ『阿弥陀堂だより』は映画化され静かなブームを巻き起こしたが、『山中静夫氏の尊厳死』もまた映画化され、2020年2月より全国の映画館で上映中。

「2020年 『根に帰る落葉は』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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