受け月 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 402
レビュー : 56
  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167546045

作品紹介・あらすじ

人が他人のために祈る時、どうすれば通じるのだろうか…。鉄拳制裁も辞さない老監督は、引退試合を終えた日の明け方、糸のようなその月に向かって両手を合わせていた。表題作ほか、選考委員の激賞を受けた「切子皿」など、野球に関わる人びとを通じて人生の機微を描いた連作短篇集。感動の直木賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 先日の「受け月」があまりにも美しかったので、早速。伊集院静さんの著書は初めて。思っていたよりもさらりと穏やかに読み進めることができた。
    野球にまつわる短編、7編。
    表題作はやはり受け月の件が秀逸。他は生々しい物語もありながらも、淡々としていたように思う。

  • 某店主におすすめしていただき、拝読。
    短編集であり、全編を通して一貫性もある。ぼくの好きな人間模様もじわりと響く作品でした。

  • 美しく静かな短編集。どのエピソードも野球が絡んでいて、しかも少しずつ繋がっている。す〜っと入ってくる感じがするのはそれだけ作品としての出来がいいということか。

  • このテイストが良いな。

  • 直木賞

  • 野球をめぐる様々な人々の短編小説。読んでいて夏目漱石の『三四郎』『それから』『門』を思い出した。漱石の三部作は登場人物が違うが設定を引き継いだのに対して、細かい設定を繋いでいったような短編集だった。ノンプロで野球をしていた「夕空晴れて」の冷泉は「ナイス・キャッチ」美知男のように実業団後、高校野球の監督をしていたし、その実業団の監督の話が「受け月」で語られる。短編小説の設定が語られる度に、他の短編と薄く細く繋がっているように感じて、短編集を読んだのではなく、一冊の長編を読んだような読後感だった。

  • 野球に絡めた話の短編集。読みやすかった。
    やるせなさ、切なさ。大人向け。

  • 初めて読んだ伊集院静。著名な作家だと思うが、イメージは昭和の大女優,
    夏目雅子の夫、あるいは西原理恵子と親交がある、程度。でも、読んでみて、面白かった。文体が柔らかく、テンポよくすーっと、腹に落ちていく感覚。

    七つの掌編からなるものだが、すべて野球が絡んでいる。そう言えば野球好きだったか。いろんな職業、立場の人物が登場するが、小説家というのはすべて空想(実体験を拡大複製生産しているのかも知れないが)で、ここまで書けるというのがすごいと思う。つまり、登場する人物すべてにリアリティがある。どこにも不自然さがないため小説世界に入り込めて、それほど大げさな起伏はないが、ウィットを効かせたストーリーテリングに、ため息をついたり、はらはらさせられたり、また、いくつかの掌編ではほろりと目元が怪しくなるものもあった。そういった、「ほろり」系の味というか妙手には、著者が最愛の妻を若くして、その絶頂期に亡くすという悲痛な経験が氏の人生にいかなる影を落としているかと思わなくもない。

    他の作品も読んでみたい。

  • 直木賞受賞作。7つもの短編集だが、すべて野球にかかわる内容である。
    「夕空晴れて」が一番のお気に入り。

  • 野球を主題にしたオムニバス。

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著者プロフィール

伊集院静(いじゅういん しずか)
1950年山口県防府市生まれ。72年立教大学文学部卒業。81年短編小説『皐月』でデビュー。91年『乳房』で第12回吉川英治文学新人賞、92年『受け月』で第107回直木賞、94年『機関車先生』で第7回柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で第36回吉川英治文学賞をそれぞれ受賞。作詞家として『ギンギラギンにさりげなく』『愚か者』『春の旅人』などを手がけている。エッセイも多く、『大人の流儀』シリーズはベストセラーとなっている。
2017年日本経済新聞の連載『琥珀の夢』が刊行され、2018年10月5日、ドラマ化。

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