眠る鯉 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2005年12月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784167546113

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

人の想いと人生の深さを探求する短篇集で、特に表題作は心に残る美しい描写が印象的です。恋愛に年齢は関係ないというテーマが切なく響き、登場人物の複雑な感情が巧みに表現されています。作品には、目に見えるもの...

感想・レビュー・書評

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  • P242
    人の切なさが綺麗に描写されています。

  • 人の想いを綴った7篇からなる短篇集です。
    「人はね、目に見えるものでだけを見て判断してしまうと、間違ってしまうわよ。人がすることには、それなりの理由がみんなあるのよ。けどね、物事はその人の都合だけで上手く行くようにはなっていないの。・・・」(P119)、「すぐに役立つものは、すぐに役に立たなくなる。すぐにできたり、すぐにわかるものにたいしたものはない。・・・」(P170)は示唆に富んでいると思う。

  • 短編集なんですが、表題作が素晴らしいです。
    恋に年齢なんて関係ないんだと、その美しい描写に
    切なくなりました。

    想っている女性がいきなり
    夜に裸で川を泳ぐシーンとか
    月明かりに照らされるその静けさとか

    文字のまま、想像させる文章です。

  • 短編集、読みやすく、文も美しい。感情移入もできる。眠る鯉、時計の傷がすばらしい。

  •  七編の短編集。それぞれの物語に、周りの風景や花、自然が綺麗に組み込まれている。その中でも、好きな「花いかだ」の文章を抜粋。

    消えた船影の残光が目の奥で揺らいでいた。その残光に一枚の葉がゆっくりと水の上を滑って行くのが見えた。葉の上にきらきら光るのは、ちいさな花のようだった。

     

  • 「香ちゃん、人の本当のところは見えないもんですよ。目で見えてるものなんて、ほんのひとかけらしかないものよ」(しぐれの実)7つの短篇は、長い人生を生きてきた人たちが、人知れない思いを抱きながら、最期に思いを行動に示してゆく。主人公たちには、作者の優しい目が注がれているようである。7つの短篇それぞれに物語があって、登場人物の心情が鮮やかに描かれていて面白い。

  • 7つの短編が収録されている。表題作「眠る鯉」は、雨上がりの朝、池の岸で80代の男性が亡くなっているのが発見される。池には生き物がおらず、また、丈夫だったという男性が、なぜこんなところで心臓発作を起こして亡くなっていたのだろうか。
    すべての作品の主人公は高齢者であり、すでにそれぞれの大切な存在を失っている。孤独である。ある人は憎しみを、ある人は恋しさをつのらせているが、いまとなっては手遅れである。将来も明るくはない。息苦しいような、静かな不安。それでも何かを最後につかまえようとする。
    ドラマチックな情景描写もあり、きれいに整えられた作品です。

  • ◆あらすじ◆
    父の目の前で自殺した息子。
    我が子の幻を求めてさすらう父。
    そこに息子の目に似た一匹の犬が……「ラビット君」、血が繋がっていなくとも祖父は孫に、彼の人生の象徴である傷ついた時計を贈った「時計の傷」、六十数年、胸に秘めていた恋情と美しい鯉との再会が織りなす話「眠る鯉」など、人の想いを彩る七つの短篇集。

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著者プロフィール

1950年山口県生まれ。’81年短編小説「皐月」でデビュー。’91年『乳房』で吉川英治文学新人賞、’92年『受け月』で直木賞、’94年『機関車先生』で柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で吉川英治文学賞、’14年『ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石』で司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞する。’16年紫綬褒章を受章。著書に『三年坂』『白秋』『海峡』『春雷』『岬へ』『駅までの道をおしえて』『ぼくのボールが君に届けば』『いねむり先生』、『琥珀の夢 小説 鳥井信治郎』『いとまの雪 新説忠臣蔵・ひとりの家老の生涯』、エッセイ集『大人のカタチを語ろう』「大人の流儀」シリーズなどがある。

「2023年 『ミチクサ先生(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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