プロレス少女伝説 (文春文庫 い 28-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167554019

作品紹介・あらすじ

柔道の選手だった神取しのぶ、中国から来た天田麗文、アメリカ人のデブラ・ミシェリー。女子プロレスがティーンエイジャーの少女たちの間で熱いブームとなっていた80年代に活躍した、異質な三人の足跡をたどり、女子プロレスの文化を通して「日本」を見つめ直す。第22回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 2017/01/22 読了

  • まず単純に文章がうまい! 取材が綿密!
    これぞ上質のノンフィクション、最高のルポルタージュだと思いました。
    特に神取の発言はヒリヒリする。

  • つくづく天才。人の言動にないまぜになっている感情を見極めて、それに名前をつけるのが上手くて唸る。

  • 柔道選手だった神取しのぶ、中国から来た天田麗文、アメリカ人のデブラ・ミシェリー。女子プロレスがティーンエイジャーの少女たちの間で熱いブームとなっていた80年代に活躍した、異質な三人の足跡をたどり、女子プロレスの文化を通して「日本」を見つめ直す。

    91年大宅壮一ノンフィクション賞作。桜庭一樹の読書日記にあったので読んでみた。20年以上前の話なのでさすがに時の流れは感じるが、女子プロレスを通しての日本社会の異質性の描写など、内容的にはかなり惹きつけるものがあった。絶版になっているが図書館にあってラッキーだった。続編があるのなら読んでみたいがどうなのだろう?
    (B)

  • 2010.11.30 読了

    これは名著。

  • もう絶版になっていて、プロレスとか格闘技系が結構好きだと言ったら
    文春の営業さんが貸して下さいました。

    プロレスもののノンフィクションを読むのは2冊目で
    でもこれは女子プロレスに焦点を当てて書かれてる。

    色々と興味深い部分も沢山あって
    日本人じゃない選手の葛藤とか
    ショーとしてのプロレスについては他の本で
    理解済みだったけど
    それにこんなにも固執して作り上げて来た人が居たこととか
    神取忍は有名な選手なのに、
    実はこんな苦悩と葛藤とがあったとか
    ほんとに知られざる事実ばっかり。
    身体一つで戦えるわけでなく
    団体との契約があったり
    ファイトマネーであったり、縦社会であったり。

    私がプロレスとかを理解しはじめたころには
    もうクラッシュギャルズはいなくて
    でもそれを、芸能に疎いはずの母親が知ってるってことは
    本当に、その時期に女子プロレスが全盛期だったんだなってことを
    物語っている気がした。

    女相撲には衝撃を受けました。

  • 大宅賞受賞作。子どもの頃にそういえば女子プロレスのポスターをよく見かけた。長与千種、神取しのぶ、キューティ鈴木。私は関心を抱くことなく終わったが、そのブームの中にいた当事者たちはそれをどうとらえていたのか。当時プロレス雑誌に寄稿していた彼女が、リアルタイムにそのブームを見ながら、プロレスラーとして興行主たちの型にはまらなかった神取、中国出身の天田麗文、アメリカから来たメデューサ。彼女たちの生い立ちから丁寧に聞き取りを重ねた労作。プロレスという格闘技に関心はないけれど、彼女たちが「言葉」で語るそれには心を惹かれた。

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著者プロフィール

1956 年7 月19 日神奈川県生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科卒。フリーライターを経て2冊目の著書となる『プロレス少女伝説』で91 年大宅壮一ノンフィクション賞、92 年『小蓮の恋人』で講談社ノンフィクション賞を受賞。その他主な著書に『同性愛者たち』『フォーカスな人たち』『十四歳』『かくしてバンドは鳴りやまず』など。2001 年3月14 日肺水腫により死去。享年44 歳。

「2015年 『井田真木子 著作撰集 第2集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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