『大地の子』と私 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (1999年6月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784167556051

みんなの感想まとめ

歴史と人間の絆を深く掘り下げた作品であり、著者の中国取材旅行を通じて、彼の思いが色濃く表現されています。胡耀邦総書記との会見をはじめ、著者が体験した出来事は、まるで一つのドラマのように展開し、読者を引...

感想・レビュー・書評

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  • 『大地の子』を読み終え、その余熱冷めやらぬうちに本書を手に取る。
    中国取材旅行を始め、執筆の秘話をまとめたもので、胡耀邦総書記との会見など、それだけで一つのドラマとなるような体験録。
    改めて著者のこの作品に対する並々ならぬ思いを、感得した。

    歴史にイフは禁句だが、現在の中国に胡耀邦総書記ありせば、と考えながら読んでいた。

  • さすがに、徹底的な取材をしていた、というわけだ。異国で、しかも情報が開放されているとは言えない国だったのに、よくやったものである。

  • 1999年(底本1996年)刊。

     「大地の子」の著者による同作執筆記録と対談からなるエッセイ。「作家魂」という陳腐な言葉で語ってはいけないんだろうなと思いつつ、命を削り、使命感に燃え、作品に全力投入した作家の叫びが聞こえるようだ。
     一方、胡耀邦の懐の深さにも感嘆しつつ、第二次天安門事件の前史たる胡耀邦の苦悩も伝わる。
     この2人が偶然にも同時代に、各々の立場にいたという奇跡を我々は噛みしめる必要があろう。また、苦い歴史を淡々と語るには85年必要(まぁ100年かかる意味にも)という胡の指摘には首肯せざるを得ない。

  • まるで作者自身が主人公であるかのような錯覚で涙して読んだ。胡耀邦総書記とのエピソードの数々が感動的で温かい。歴史的事実と向き合う勇気は、立場も国も越えて、人々を動かすものなんだなぁ。

  • おそらく『大地の子』を読んだ後に、本屋で見つけて買ったんだろうけど、そのまま積読。日中国交正常化50周年のこのタイミングで移動のお供に読了。
    山崎豊子が『大地の子』について雑誌に書いたり、講演で話したりした内容を一冊にまとめたもの。
    ひと昔前の中国駐在員だったら、『大地の子』は必読書だったけど、最近の人は読んでいるのだろうか。前の駐在の時は、俺は休みに長春に行ったりもしたんだけれど。
    胡耀邦との本気のぶつかり合いの記録。そんなやり取りか50年の礎になっているんだよな。話はその前の「戦争孤児」の話だけれど。
    ホントは日本でブックオフにでも売って帰ろうかと思っていましたが、しっかり持って帰って時には読み返したいと思います。

  • 20190403

  • 2017.05.16 品川読書会で紹介を受ける
    2020.06.26 社内読書部で紹介を受ける。
    http://naokis.doorblog.jp/archives/reading_club_23.html

  • 2018/01/19 22:42:56

  • 大地の子に関するエッセイや後日談をまとめた本。中国の総書記とのやり取りは興味深かったが何度も何度も同じ内容が出てくるのは辟易した。わざわざ読む必要なし。

  •  著者、山崎豊子は戦争孤児のために、日本に帰化した中国人家族の子女に高校、大学進学の奨学金を提供する育英財団を設立した。最低基金の三億円は私財の1億5千万と著書の印税である。戦争孤児を生んだ背景に大きく関わっている政府は何をしているのか、戦後70年経て国民の意識は更に薄れていく。

  • 確かに重複は多いが、いかにこの作品を書くのが大変だったか伝わってくる。
    TV作品をみていないので、みろということでしょう。

    そして、長江下りもやらなきゃな。

  • 2014年4月11日読了。山崎豊子の大作『大地の子』執筆のための取材の困難さや、執筆後も戦争孤児のため彼女が手がけた基金などに関する雑誌インタビュー記事総集編。現在でも共産党が情報統制をしき、日本人相手に自国の恥部を知られるのを嫌う中国に、「鉄のカーテン」が厳然と存在していた80年代にこれほど深く入って取材し、戦争が一般の人々に及ぼした影響や文化大革命の恐ろしさ・滑稽さ、日中の国交の複雑さなどについてリアリティをもって・かつエンターテインメントとして楽しめる小説に仕上げるとは、山崎女史の根性・執念・実行力には敬服する限りだ。それらの取材を可能にしたのが当時の中国の実力者・胡耀邦総書記のツルの一声であったり、日中共同制作のドラマでありながら中国では一般放映されなかった、というあたりは「やっぱ中国だなあ・・・」と嘆息してしまうが。

  • 横着者なので、根本から歴史を学べばいいところ、「大地の子」のどこがフィクションでどこが史実に準拠しているのか、モデルはいるのか、いないのか、それが知りたくて本書を手に取った。
    中国での取材の記録、執筆後の講演の内容、対談などをまとめているので同じエピソードが何度か登場するのだが、どれも山崎豊子という作家の魂が強く迫ってきて、涙が出た。
    こんなに並々ならぬ覚悟で小説を書く人っているだろうか。
    もう数年前に読んだきりの「大地の子」をもう一度読まねば、そう思った。

  •  
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4167556057
    ── 山崎 豊子《「大地の子」と私 1996‥‥ 文藝春秋 199906‥ 文春文庫》P209(注9)
     

  • 本当にほんとのことなんだなぁと、恐ろしさ再確認。(苦笑)

    取材しつくした豊子さんすごすぎる!

  • 悲しさと優しさが共存しているような話の展開は、涙なしには読み進めることができません。日中戦争、文化大革命、日中国交正常化といった歴史の流れに翻弄される人々…、まさに「壮大な叙事詩」という形容がぴったりです。NHKのドラマも良かった〜。養父・陸徳志の名前の通りの慈悲深さに、僕はかなり感銘を受けたものです。

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著者プロフィール

山崎 豊子(やまさき とよこ)
1924年1月2日 - 2013年9月29日
大阪府生まれの小説家。本名、杉本豊子(すぎもと とよこ)。 旧制女専を卒業後、毎日新聞社入社、学芸部で井上靖の薫陶を受けた。入社後に小説も書き、『暖簾』を刊行し作家デビュー。映画・ドラマ化され、大人気に。そして『花のれん』で第39回直木賞受賞し、新聞社を退職し専業作家となる。代表作に『白い巨塔』『華麗なる一族』『沈まぬ太陽』など。多くの作品が映画化・ドラマ化されており、2019年5月にも『白い巨塔』が岡田准一主演で連続TVドラマ化が決まった。

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