運命の人(二) (文春文庫)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167556075

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  • 図書館
    運命の人、国家公務員法での裁判

  • 沖縄返還に伴なう密約を暴く取材行為を、己の保身、名誉欲のため、男女関係の問題に矮小化し、すり替えようとする時の総理=権力のあざとさ。

    弁護団と、検察側との丁々発止、佳境に入り、ますます目が離せない第2巻。

    当時から世論を沸かせたこの問題に、渾身を込めて本書を著した著者なら、今問題にされている、特定秘密保護法にどう対応するだろうか。

  • 2012/09/07

  • 国家権力の闇を暴こうとする弓成亮太が、スキャンダルという脇の甘さを突かれ苦悶する。
    『クリーンハンドの原則』という言葉が出てくるが、今の国会の野党の追及の光景と妙に重なってしまう。

  • 内容紹介

    警視庁地下の取調室で重々しく響いた声は「弓成亮太、逮捕状を執行する」。強大な国家権力と「報道の自由」を訴えるジャーナリズムの全面戦争に沸騰する世論。ペンを折られ、苦悩する弓成。スキャンダル記事に心を乱し、家族を守ろうとする妻・由里子。弓成の不倫相手と注目され被告席でぐったりと目を伏せる元外務省の三木昭子と、それをじっと見つめる夫。そしてついに、運命の初公判──。戦後史の意味を問いつづける著者・渾身の巨篇、第2巻。

    内容(「BOOK」データベースより)

    「弓成亮太、逮捕する!」ペンを折られ苦悩する弓成、スキャンダル記事に心を乱す妻・由里子。夫婦の溝は深まり、子どもたちも動揺を見せ始めた時、大野木正を中心とする弁護団の真摯な励ましが二人を支えた。そしてついに、初公判の朝が訪れた。

    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

    山崎豊子 大阪市に生まれる。京都女子大学国文科卒業後、毎日新聞大阪本社に入社。昭和32年、処女長編「暖簾」を刊行。翌33年、「花のれん」で第三十九回直木賞受賞。以後、それまで聖域とされていた分野をテーマとし、意欲的な長編を発表し続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  •  昭子との所謂「不適切な関係」を暴露したのが、起訴状にある「情を通じ」との文言。

     この関係を弁護側と、自社所属の新聞に事前に開示していなかった弓成の軽率さが事態を暗転させ、さらにあらぬ方向へと誘っていく。

     もうこの時代は女性との不倫、殊に人妻との不倫を許さなくなっていたのだ。いや、許さない時代だったのか…。

     弓成目線から離れた本作は、事実を後に小出しにするタイプの小説だったんですね。最初が「いい人」なのに段々化けの皮が剥がれていくのは、その人物の印象をより悪くする。著者の弓成に対する冷ややかな目線が感じられる構成だ。

     とはいうものの、一方では、国策捜査における捜査側の調書作成の在り方、とりわけ敵対的関係にある共犯(すなわち、訴追側に立った被告人)が提示した自白調書が、自らの調書と、問題点の実、そして現実とを歪めていく様は、何とも言いようがない…。

     加えて、敵対的共犯を恒常的に利用することが許容される司法取引が、もし訴追側に悪用されたらどうなるか?。
     事実と違う、あるいは歪曲・誇張された供述調書の問題を生ぜしめかねないなぁとの感も生まれる。

  • レビューは最終巻にて

  • 逮捕からの裁判。
    とにかくハラハラして一気読みでした。
    明かされていく事実と弓成記者の現状。
    騒ぎ立てるマスコミ。そして彼の妻の苦悩。
    重苦しく辛いのに次々読んでしまいました。
    沖縄返還密約、弓成記者と事務官の関係、報道(知る権利)vs国家権力。
    様々な要素が絡み合って法廷描写が濃い。
    三巻が楽しみです。

  • レビューは最終巻にて。

  • 権力に楯突くとこんなにも辛い仕打ちが待っているのか、逮捕された人はこんなにも酷い仕打ちを受けるのか、と恐怖します。
    まるで体験したかのような緻密な描写です。その描写がかなりの部分において真実なんでしょうね。作者の執念の取材に脱帽です。

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著者プロフィール

山崎 豊子(やまざき とよこ)
1924年1月2日 - 2013年9月29日
大阪府生まれの小説家。本名、杉本豊子(すぎもと とよこ)。 旧制女専を卒業後、毎日新聞社入社、学芸部で井上靖の薫陶を受けた。入社後に小説も書き、『暖簾』を刊行し作家デビュー。映画・ドラマ化され、大人気に。そして『花のれん』で第39回直木賞受賞し、新聞社を退職し専業作家となる。
代表作に『白い巨塔』『華麗なる一族』『沈まぬ太陽』など。多くの作品が映画化・ドラマ化されており、2019年に『白い巨塔』が岡田准一主演でドラマ化が決まった。

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