- Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167558031
作品紹介・あらすじ
なぜ女は「いく」「死ぬ」なんて口走るのか? 奔放きわまる文章と、繊細緻密な思考で日本語と日本ブンガクの現状を笑いのめす深淵かつ軽妙なるクリティーク小説集。(奥泉光)
感想・レビュー・書評
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文章を読むことを楽しませてくれた作品。
小説か、批評文か。どちらとも取れる山田詠美氏らしさが爆発した一冊。
言葉、文章、表現…に対するとても批評的な目線は痺れた。読んでいて刺激的であり、時にはその痛烈さに笑ってしまったほど。
捻くれている、と言って仕舞えばそこまでだがここまで直球で清々しく、だけどなんとも洒落た文章に心が踊った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
肉体の快楽…。
恋愛…。-
なんかもう、帯からして凄そうですね笑。
komoroさんの感想が何かを含んでいる気がします(^^)なんかもう、帯からして凄そうですね笑。
komoroさんの感想が何かを含んでいる気がします(^^)2015/04/23
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主人公たちへの好悪は別として、細やかな心の揺らぎやためらいの描写は素晴らしいと思う。
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ベッドの上の描写について、真面目に、メタ的に、エッセイ風に、しかも的確に論じていて結構面白かった。
普通に山田さんの小説を読みたい人には合わないかも。 -
性と文学が知りたければこの本を読むしかない
特に快楽の動詞,ベッドの創作は考え深い。
そっち知識がついてくると普段使っている会話や言葉の中にもなんとまあ卑猥な別の意味があるのだろうと思うがそれをエッセイとして考察した本なんて他にあるだろうか。
私は前から官能小説と官能的なシーンが多く書かれている純文学の具体的な違いは何なのだろうと思っていたけれどこの本を読んですこし謎が解けたような気がする -
「私はいく」=「私は恋人と寝床に入り幸福のきわみにまでのぼりつめ涙する」
「いく」という言葉が、快楽の絶頂を表す言葉なのは、この年になればわかるけど、これって不思議だよね。
同じように「死ぬ」という言葉も
ポルノ小説になんかよく使われたりするし、実際使う場合もあるんだろうけど。
日本語の絶頂感は、点であり、刹那的であり、快楽用語に死というイメージを使うのはいかにもであると山田さんは書いています。
日本語は、賢いぞ!
そのほかにも知性とセックスは両立するのか?
ブンタイって一体何なんだろう?
否定形の肯定?
作者独自のものの見方によって、日本語と日本ブンガクの現状について書いたクリティーク小説集。