狼奉行 (文春文庫 た 36-1)

著者 :
  • 文藝春秋
3.08
  • (0)
  • (4)
  • (7)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 40
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167572013

作品紹介・あらすじ

出羽の雪深き山里に赴任した青年は深い失意の日々を送るが、策略をかわし苦難に耐え、逞しい武士に変貌を遂げていく。感動と共感の直木賞作品。「厦門心中」「小姓町の噂」併録。(赤木駿介)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  
    ── 高橋 義夫《狼奉行 1991‥‥ 19950609 文春文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/416757201X
     
     
    (20231128)

  • 新渡戸稲造的でステレオタイプな武士道噺ではあるけれど、自分は時代小説にこういう高潔さを求めているらしい。ニヤけながら愉しく読んだ。

  • 「狼奉行」「厦門心中」「小姓町の噂」3篇。
    「狼奉行」は山代官の下役に左遷された若い武士が土地の者、地侍、風習などに馴染みつつ、お家騒動に巻き込まれないよう配慮された左遷と気づき、敵対派閥との葛藤や土地への愛着を描いている。

    「厦門心中」は登場人物の名前が読めなく断念。

    「小姓町の噂」が3篇の中で一番面白かった。日露戦争で捕虜となったロシア兵の収容所に勤める通訳が主人公。山形県で実際に捕虜が2年近く収容されたこと、国際法の手前、手厚く扱わなければならなかったこと、ロシア兵にも階級差があり貧しい幼少期を過ごした主人公や同じ収容所に勤める巡査は農民の兵士に同情的なことなどが日記のように描かれている。

  • 高橋義夫さん、直木賞受賞の短篇集

    不思議な雰囲気の作品集でした
    起承転結ですっきりではないけど、独特の雰囲気があって
    表題作についても何を書きたいのか、いつの時代にも共通の、流れに巻き込まれる人間の悲哀を描きたかったのか
    私は元狼奉行として山にもぐって生きていく爽快な作品として読みました
    いずれにしても落としたのはそこか、とちょっと驚きというか不思議さが残る作品
    これが直木賞といわれると微妙ですね

  • 2011.5.10(火)¥178。
    2011.5.12(木)。
    「狼奉行」1991年第106回(1991年下半期)直木三十五賞。他に中篇「厦門心中」「小姓町の噂」。

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

高橋義夫

一九四五年千葉県船橋市生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒。月刊誌の編集者を経て、執筆活動に入る。『闇の葬列――広沢参議暗殺犯人捜査始末』『秘宝月山丸』『北緯50度に消ゆ』『風吹峠』で直木賞候補に。九二年「狼奉行」にて直木賞(第一〇六回)を受賞。著書に『御隠居忍法』シリーズ、『花輪大八湯守り日記』シリーズ、『けんか茶屋お蓮』シリーズ。ほかに、最上義光の生涯を描いた『さむらい道』、義光の妹・義姫の立場から伊達と最上両家の相剋を描いた『保春院義姫』など多数。

「2020年 『さむらい道(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

高橋義夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×