パリの王様たち ユゴー・デュマ・バルザック三大文豪大物くらべ (文春文庫 か-15-2)
- 文藝春秋 (1998年1月1日発売)
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感想 : 10件
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167590017
みんなの感想まとめ
この作品は、ユゴー、デュマ、バルザックという19世紀フランス文学の巨星たちの創作の背後にある原動力を探求しています。彼らの作品が生まれた背景には、名声や富、女性への欲望といった人間の根源的な欲求があり...
感想・レビュー・書評
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人物評伝で、女癖や食通ぶりなどの着眼点が面白い
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天才とはどういうことなのか。 カリスマとは何なのか。 彼らは何を求め、どう突き進んでいくのか。 そして、そんな彼らを生み出した時代背景とは。 ユゴー、デュマ、バルザックという三人の怪物を比較しながら、当時の偉人の原動力を模索していくこの作品は非常に面白かったです。ぜひおすすめしたい一冊です。
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フランス文学史に燦然と輝くユゴー、デュマ、バルザック。この後光輝く3人を大ナポレオンの余燼なおくすぶる19世紀フランス社会の上昇エネルギー、つまり <名声・金・女> への欲望という光のもとに晒したときに見えてくるのは、とてつもないスケールの、バカバカしいほど滑稽で、呆然とするばかりの人間臭さのようである。
もっともこの欲望が並みのレベルのものであったなら、今なお読み継がれる傑作群は生まれなかったというのは、作者鹿島氏の言うとおりであろう。ある意味ではフランス文学のこの裏街道を明るみに晒したという点を見ただけでも、本書は怪作ともいうべき書であると思われる。 -
ナポレオンの野心にも比されるような情熱で文学の世界へと向かっていった、ユゴー、デュマ、バルザックという3人の文豪を取り上げ、彼らにまつわるさまざまなエピソードを紹介している本です。
日本の自然主義作家など及びもつかないような、名声と金とセックスに対するあくなき追求心に、ひたすら驚かされます。3人とも世俗的な欲望を追求しながら、それぞれの特徴がはっきりと表われてくるところがおもしろく、一気に読んでしまいました。 -
フランスの誇る文豪、ユゴー・デュマ・バルザックを描いた本。
普通、作家のイメージは、この本の記述を借りるならば
「純粋な魂の文学者」。
あるいは日本でいえば、太宰治とか坂口安吾とかの破滅型の作家たち。
いやいや、しかるに、この三人。
名声、金、女といった世俗的欲望とは無縁だったどころか、むしろそうした欲望の権化
だったらしく、
バイタリティーが強いとか、気力横溢なんていうレベルではなく、
破壊的なまでに「強欲」なんです。
どっちかというと奇人変人といってもいいくらいなんですが、
そのスケールが大きくて、三人とも文学以外はだいたい派手に
失敗しているせいか、なにやら愛着すらわいてきます。
芸術的な表現の一環として文学を選んだというより、
欲望(金・女・名声)達成のために文学をものにしたって感じ?
成功すれば、政治家でも工場経営でもよかったんでしょうが、
たまたま才能が文学方面にあったっということですね、きっと。
この三文豪のtoo muchたるや、本当にはなはだしいので、
彼らの書いた作品よりも、ノンフィクションなだけに、ある意味、感動的です。
おかしい&強欲の例:
ユゴーが72歳のときに書いた官能詩の一部。
「浮世はなんにもままならぬが、裸の女はままになる」。
おいおい。ほんとに文学者か。これが詩的なのか。
晩年のデュマとデュマ・フィス(息子。椿姫の作者)の会話。
逸話らしいので真偽のほどはわかりませんが、すごくデュマっぽいです。
自分の作品が後世に与える評価を気に病んでいたデュマに息子が言います。
「お父さんの「三銃士」や「モンテ・クリスト伯」を誰が忘れるでしょうか」
「あんなものが面白いかね」
「もちろんですとも」
「それだったら、読んでおくんだったな」
「なんですって。お父さんは読んでないんですか」
「書くだけで忙しかったから、読むのは読者にまかせてしまったんだよ」
バルザックは、とにかく文学以外の金儲け、
やることなすこと失敗します。
書くだけでは搾取されているとばかりに出版業に乗り出して失敗。
それで懲りずにさらに印刷業、活字鋳造業、みんなダメ。
ベストセラー作家なのに、自分の小間使いから小金を
借りるという訳のわからない状態になっちゃうのでした。
最終的にお金持ちのハンスカ夫人と結婚して
莫大な負債を清算するのでした。
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「谷間の百合」や「レ・ミゼラブル」はいったいなんだったのか(笑)。
しかし、しみったれた生活を送っている私にとっては、
痛快な本でした。
鹿島茂の本の中ではこれが、いちばん好きです。 -
¥105
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こんな愉快な三大文豪大物比較論を書けるのは筆者だけ。
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