金沢城嵐の間 (文春文庫 あ 32-2)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167597023

感想・レビュー・書評

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  • この作者、後書きにもあるけど、話の終わらせ方がうまい!情景がありありと思い浮かぶところで終わる。他のも読みたいなぁ。

  • 立花家旧臣藤崎六衛門、大坂の陣直前の筒井家の家老中坊親子、松平忠直の家中のゴタゴタ、前田家の太田但馬守、萩城築城での事件と広家派と秀元派の対立、興秋出家の余波を描いた6編の短編集。全てが江戸時代初期を舞台にしておりますが、関連があるものだったので此方に。戦国時代の記憶を色濃く持った最後の人たちの生き様が描かれています。特に表題は「関ケ原連判状」で当初前田家を大坂方に加担させようとしていた抵抗勢力とも言える太田但馬守を主人公にしています。合わせて読むと良いと思います。個人的に好きなのは「萩城の石」。関ケ原後の毛利家内の広家派と秀元派の対立が根底にあるこの話は他の話同様切なくてやり切れない話なのですが、上手く表現出来んのですが読了後の感覚がなんか良かったのです。

  • 2007/6/12〜6/17。関ヶ原後、大坂の役までの間に各藩で起こった豊臣家への忠義を尽くす側と徳川家への服従を画策する側の間の葛藤を描く短編集。個人的には忠義派が好きである。今の世の中、自分だけ良ければ良い人が増えすぎた。

  • 江戸初期の各藩におけるお家騒動を描いた短編集。どの主人公も戦国から太平の世への遷り変わりを感じつつも、己の生き様を貫いた人たち。どの短編も強い印象を残します。

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著者プロフィール

作家。1955年福岡県生まれ。久留米工業高等専門学校卒。東京の図書館司書を経て本格的な執筆活動に入る。1990年、『血の日本史』(新潮社)で単行本デビュー。『彷徨える帝』『関ヶ原連判状』『下天を謀る』(いずれも新潮社)、『信長燃ゆ』(日本経済新聞社)、『レオン氏郷』(PHP研究所)、『おんなの城』(文藝春秋)等、歴史小説の大作を次々に発表。2015年から徳川家康の一代記となる長編『家康』を連載開始。2005年に『天馬、翔ける』(新潮社)で中山義秀文学賞、2013年に『等伯』(日本経済新聞社)で直木賞を受賞。

「2023年 『司馬遼太郎『覇王の家』 2023年8月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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