お言葉ですが... (5) (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2004年6月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167598068

みんなの感想まとめ

言葉にまつわるエッセイを通じて、日常的に使われる言葉や歴史的な事象についての深い洞察が得られる作品です。高名な文学者とのインタビューエピソードや、教科書における詩の改変を通じて、言葉の変遷やその背後に...

感想・レビュー・書評

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  • 『お言葉ですが…』シリーズその⑤、47回分。
    「河盛好蔵先生」の回がいい。高名な文学者河盛好蔵が近くの旅館に逗留しているのを聞きつけた高校新聞部3年の部長、1年生の高島を引き連れて、アポなしで突撃インタビュー。48年前のエピソード、高島少年が初々しい。
    印象的だったのは「玄米四合」の回。昭和22年、中学1年「国語」の国定教科書に、宮澤賢治の詩「雨ニモマケズ」が収録されていた。しかし、原文のカタカナ書きはひらがなに、旧かなづかいは新かなに直され、カナが漢字書きされたり、漢字がひらがなに直されたりしていた。句読点もあちこちに付けられた。病床で手帳に書き記した詩なのに、凡庸な生徒が原稿用紙に書いた詩のようになってしまった。が、それだけではなかった。文部省は、「玄米四合」が多過ぎるとして「玄米三合」に書き換えさせた(井上ひさしは「玄米二合三勺」と習ったという)。開いた口が塞がらない。関係者は、GHQの指示だったとか、賢治の遺族の諒解済みだったとか、あとからいろいろ言い訳をするのだが、でもそういう問題か。高島センセはえらい怒っている。

  • "日本語の勉強になるが、そこまで知らなくてもいいと思えるところまでとことん教えてもらえる素晴らしい本。
    忸怩たる思い=みずから顧みて恥ずかしく感じる
    ということも本書で知ることができる。"

  • 「ふれあい」や「いやし」といった言葉が氾濫することへの不快感を語った文章など、いつものようにことばにまつわるエッセイが中心ですが、なかには戦争中に英語が禁止されたという通説の誤りを指摘したものなど、歴史にまつわる話題も多く収められています。

    「『太平記』編纂の周期的リズム」という文章をとりあげて、「=」(イコール)の使い方のずさんさを批判した文章も収められています。ただ、著者があげている「歴史=物語」や「編纂=叙述」という言葉は、フランス現代思想などを踏まえたテクスト理論ではよく見かける表記で、個人的にはそれほど違和感はおぼえませんでした。もっとも、フランス現代思想界隈の議論自体が大概いい加減なものだという見かたもあるでしょうが。

  • 相変わらず調子がよい。

  • ふれあい。
    何代目。
    づを守る会
    丁。

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著者プロフィール

高島 俊男(たかしま・としお):1937年生れ、兵庫県相生市出身。東京大学大学院修了。中国文学専攻。『本が好き、悪口言うのはもっと好き』で第11回講談社エッセイ賞受賞。長年にわたり「週刊文春」で「お言葉ですが…」を連載。主な著書に『中国の大盗賊・完全版』『漢字雑談』『漢字と日本語』(講談社現代新書)、『お言葉ですが…』シリーズ(文春文庫、連合出版)、『水滸伝の世界』『三国志きらめく群像』『漱石の夏やすみ』『水滸伝と日本人』『しくじった皇帝たち』(ちくま文庫)等がある。2021年、没。

「2023年 『「最後の」お言葉ですが・・・』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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