お言葉ですが... (9) (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2008年6月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167598105

みんなの感想まとめ

多様な歴史や文化に触れながら、著名な文人たちのエピソードを通じて、深い知識と洞察を得ることができる作品です。特に、武蔵高校での体験や、騎馬民族説に関する興味深い逸話が印象的で、著者のユーモアも感じられ...

感想・レビュー・書評

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  • 『お言葉ですが…』シリーズ⑨、48回分。
    「武蔵にいたころ」と「管弦楽組曲二番」は、東京江古田の私立武蔵高校で「漢文」の非常勤講師をしていた頃の話。居心地がよくて5年も勤務。牧歌的なエピソードの数々、どこか漱石の「坊ちゃん」を想わせる。
    「騎馬民族説と天皇」がおもしろい。騎馬民族説の江上波夫が亡くなった時、言語学者の田中克彦が雑誌に追悼のエッセイを載せた。昭和天皇はさびしくなると、江上の家によく電話をかけてきて、話にこないかと誘ったという(そのあと、宮内庁からお迎えの車がやってきた)。高島はこれを読んで「たまげ」る。「雑誌の記事でこんなにびっくりしたのははじめて」とまで言う。天皇陛下が一庶民のところにジーコジーコ電話をかけて「もしもし」言うのが、どうしても想像できないのだという。うーん、そうかな。
    p.s. 後年、田中克彦はこの雑誌エッセイを単行本に収録するにあたって、「あとがき」のなかで、なにがそんなに「たまげる」ことなのか、天皇陛下だってふつうに電話する、たまげるのは田舎者だからだ、とパンチを食らわしている(『田中克彦コレクションⅠ』)。なお、おふたりは岡山大学で同僚だったことがある。

  • 毎回たいへん勉強させてもらっているこのシリーズも、第九巻までたどり着きました。

    今回は、「門弟」という観点から古今の名家を論じた回が興味深かったのですが、一回に芭蕉、徂徠、宣長、白石、柳田国男などをいっきょに語り、その後森鴎外にまつわるエピソードの紹介に移ってしまったのが残念でした。このテーマで、崎門学派や中江兆民・幸徳秋水の師弟など、五、六回分のエピソードはざらにありそうなのですが、他に語りたいことが尽きないということでしょうか。それはそれで、九年も連載を続けてきて、なおネタ切れにならないというのも、驚くほかありません。

  • 楽しく読みました……としかw

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著者プロフィール

高島 俊男(たかしま・としお):1937年生れ、兵庫県相生市出身。東京大学大学院修了。中国文学専攻。『本が好き、悪口言うのはもっと好き』で第11回講談社エッセイ賞受賞。長年にわたり「週刊文春」で「お言葉ですが…」を連載。主な著書に『中国の大盗賊・完全版』『漢字雑談』『漢字と日本語』(講談社現代新書)、『お言葉ですが…』シリーズ(文春文庫、連合出版)、『水滸伝の世界』『三国志きらめく群像』『漱石の夏やすみ』『水滸伝と日本人』『しくじった皇帝たち』(ちくま文庫)等がある。2021年、没。

「2023年 『「最後の」お言葉ですが・・・』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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