柔らかな頬 下 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 2512
レビュー : 194
  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167602079

感想・レビュー・書評

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  • 何だかなぁ~救いようがない主人公カスミに
    後味の悪い読了感でした。

    最終章でカスミの罪の重さに
    また嫌悪感が・・・。

    有香の行方不明の真相は
    一体、どの人の語りが真相なんだろう。
    モヤモヤするー!!

    掴みどころのないカスミに、子供が行方不明と言う同情は全く起きなかったなぁ。
    桐野さん特有の「女の性欲」??(笑)には
    相変わらず・・・引いてしまいます(笑)

    ミロちゃん的な感じよね。

  • なんか、、、何の話だったんだろう?、、、
    読み終わって、ただただポカーンとしてしまう。

    何一つ美しいものがない。尊いものがない。
    ある種の嫌悪感さえ生まれてしまった。
    そんな風に感じる作品に出会うのも、また読書なんだろう。(と、自分を納得させるしかない)

  • うーん、かなりいまいちっていうか嫌いなストーリーパターン。
    とはいえ、直木賞受賞作品!

    ミステリーというより家族をテーマにした純文学?
    しかし、主人公含め登場人物のだれにも共感できませんでした。

    そしていよいよ下巻。
    内海とカスミが事件の関係者を訪ね歩きます。
    内海が死んでしまう前に真相が明らかになるのか?
    と読み進めると、夢落ち?といったパターンへ!
    すなわち、その事件の真相を夢、想像で語るパターン。
    内海の夢でのパターンと、カスミが視た夢のパターン。
    何が事実で何が想像なのか、作者の術中にはまってしまいます。
    これ、一番嫌いなパターンなんですけど(笑)
    んで、結局、誰が犯人?っていうことになって、後味悪く読み終わってしまいました。
    これ、何を伝えたかったんだろ…

    単なる謎解きのミステリーも嫌いですが、人間の心の闇っていうか心理が描かれすぎて、疲れるミステリーも嫌い。
    さらにはあまりにスッキリ終わらないのも嫌い(笑)

    ということで、評価は低いです。

  • 唐突な恋愛要素、桐野作品の前半と後半の面白さの落差は本当にどうにかならないのか

  • 最後まで飽きることなく読み進めたのですが、ラストがどうしても納得できない終わりです。
    私としては、もっとスッキリとした終わりが好き。
    曖昧なままで終わることで、ここまでの面白さがすべて失ってしまった感じがして残念。
    印象的な作品として記憶にはしっかりと残る作品ではあります。

  • よくある失踪もののミステリーかと思いきや、結局解決しないんかいパターン。
    現実のミステリーはいつも犯人と犯人の独白付きとは限らない。面白い。

  • この世の真実はあまりに不安定で、残酷だと感じさせる小説でした。
    生きることの苦しみや辛さは必ずしも報われる訳ではなく、現代に生きるぼくらでさえも厳しい現実に救いを求めてしまう点では、人間が存在する限り宗教の存在意義はあると感じました。

    カスミは救いを求めて有香を探し続けますが、周囲の変化や新たな出会いがあっても何処にも救いはありません。

    この世に圧倒的な絶望があること自体地獄であるとしても「因果は巡る」という観点からすれば、結局それも自らつくりだすものだと思いました。

  • 禊の話。
    湧き流れ渇き固まる。
    そしてある時ぽっこり割れる。

  • 下巻は、余命半年の内海と夫に離縁を言い渡されたカスミの、故郷を巡るロードムービー的な物語。

    最終的に理解しあえた二人。心に深い闇を持つ者同士だけが、埋め合えるという事なのか。
    死が迫った内海に、もう娘は探さないと宣言するカスミ。そして言った一言。
    「ただ、ずっと生き抜いていくの。」

    娘の生死は結局わからない。
    それでも、流れに逆らわず生き抜く事を決心したカスミ。
    内海と出会えて良かったと、心から思えた。

  • で、後半〜。うーん
    読み終わって…いつかこういう本がわかる日が来るんだろか?
    不思議な話だったわ。

    主人公女性。その夫。主人公の不倫相手男性。その妻。
    泉郷関係者。主人公の肉親や故郷の人々。元刑事の男。
    あー、どの人にも感情移入できた気がしない。なんだかむしろ
    どの「人格」も、何かぼうようとした「カスミ」の中にあるようで。

    文学的な感じなのかなー。むずかしかったぁ。
    水の流れを恐れるあまり、浅瀬にしかいられない人々のような。
    誰もが「重要な一部分」を隠したまま(または持たぬまま)生きている
    そんな感じもします。

    さだまさしさんの歌の歌詞で「恋とは誤解と錯覚との戦い」
    というのがあった気がする(うろおぼえ)けど、「恋」の部分が「人生」だわ。
    白日夢を見るシーンが幾つか出てくるが、すべてそれぞれの「解釈」であり
    それを「読み、追わねばならない」のが辛かった。彼らは実際を生きない。
    「推理小説」じゃないからいいんだろうけど、抽象画の中を彷徨ったような
    そんな読み終わりの心境でした。

    ちいさな子供から目を離さないでね。しくしく

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著者プロフィール

1951年金沢市生まれ。成蹊大学卒業。1993年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞、1998年『OUT』で日本推理作家協会賞、1999年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、2004年『残虐記』で柴田錬三郎賞、2005年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、2008年『東京島』で谷崎潤一郎賞、2009年『女神記』で紫式部文学賞、2010年『ナニカアル』で島清恋愛文学賞、2011年同作で読売文学賞を受賞。2015年、紫綬褒章を受章した。近著に』『奴隷小説』『抱く女』『バラカ』など。

「2016年 『猿の見る夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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