心に残る物語――日本文学秀作選 我等、同じ船に乗り (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2009年11月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (464ページ) / ISBN・EAN: 9784167602130

みんなの感想まとめ

戦争や人間の内面に迫る作品が集められたこの傑作選は、読者に新たな視点を提供します。桐野夏生が選んだ作品群は、当時の文学ブームを反映しつつ、生々しい描写や人間の深い感情を描き出しています。特に、坂口安吾...

感想・レビュー・書評

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  • 戦争と一人の女だけ読了

    戦争に対してそんな風に考えていいんだ。
    と、なぜか安心してしまいました。

  • 島尾敏雄『孤島夢』
    島尾ミホ『その夜』
    松本清張『菊枕』
    林芙美子『骨』
    江戸川乱歩『芋虫』
    菊池寛『忠直卿行状記』
    太宰治『水仙』
    澁澤龍彦『ねむり姫』
    坂口安吾『戦争と一人の女』
    坂口安吾『続戦争と一人の女』
    谷崎潤一郎『鍵』

  • 桐野夏生が選んだ短編小説集。
    自分ではなかなか手に取る機会のない小説を読ませてもらって、得した気分。
    新しい作家は一人もなく、だいたい戦後あたりまでの作品かな。いずれも重い情のうごめくような内容なのだが、どこかドライな感じもあるのが桐野夏生好みというところだと思う。
    泥臭くなく、語り口も洒落ているし、上手い作品ばかりで圧巻であった。

  • https://ytkssn.hatenablog.com/

    f.2021/5/10
    p.2009/11/11

  • 桐野夏生が生々しさで選んだという秀作選だけあって、どの作品にも共通して、表に出ない人の心の奥の描写が抜群で、かつどれも桐野作品に通じるおどろおどろしさが漂っていた。中でも猜疑心が積もり積もって狂った暴君へと変貌していく菊池寛の「直忠卿行状記」は特に印象に残る。
    ラストの谷崎潤一郎の「鍵」はある夫婦の性生活の闘争の記録とあったが、これまでなんとなく純文学作家と思い込んでいた氏が、一体何の動機が働いてこの様な変態的な作品を書くに至ったのかとにかく謎であった。

  • 私にとっての収穫は、松本清張の社会派作家としてのぶれない視点、江戸川乱歩の容赦のないオカルト趣味、谷崎潤一郎の湿ったエロスと文体の工夫など、短編であるが故の実験的な内容でありながら作家特有の香りが確認できたことです。
    特に、菊池寛と太宰治の作品を前後に並べたのは編者としての企みを感じ、興味深い。
    まあ、個人的には太宰の好短編は「女生徒」であるべきですが。

  • 桐野夏生さんの選ぶ日本文学秀作11選。
    選抜された作品から、その人の好みを伺う。
    特に、『芋虫』…江戸川乱歩、『戦争と一人の女』、『続戦争と一人の女』…坂口安吾が衝撃的。
    「私は一しょに暮して、ともかく不快でないということで、これより大きな愛の理由はないのであった。」続戦争と一人の女より

    男性作家が女性の気持ちを描写するということは、どの程度思いを巡らし書くものか気になるところである。

  • 好きな作家、桐野夏生さんの選ぶ日本の傑作選。
    といえども優れた作品というよりも、桐野さんが心ひかれる作品を選んだそうで「生々しい小説」というのが当時のブームだったらしい。

    どの作品もたしかに生々しい。けど、中には人間が内に秘めた生々しさ、人間臭さを感じる作品もあって私はそっちの方が読んでいてずしんときた。

    菊池寛の『忠直卿行状記』、太宰治『水仙』がよかった。

    一番最後の谷崎潤一郎『鍵』はマニアックすぎてまだ読めていません。。

  • 林芙美子の小説はすごい。本編では「骨」。「東京骨灰紀行」の新宿がかぶる。江戸川乱歩の「芋虫」は内容は知っていて、読むのは嫌だったが今回、読む。昔の山上たつひこの漫画と映画のキャタピラーの原作かな?太宰治「水仙」と「忠直卿行状記」の並びはおもしろい。太宰は文体も含め「こんなものさ」と菊池寛に言っているよう。
    表紙の「桐野夏生編」がやけに大きい。選者の好みは「生々しい小説」。暗くて重い短編小説集だが、選び方は鋭い。

  • 桐野夏生のセレクトによる短編集。ここ最近の桐野作品の流れが読み取れる。林芙美子→「ナニカアル」、島尾夫妻→「In」、渋沢→「女神記」。

    太宰の「水仙」がベスト。

  • 好きな作家の好きな小説はやっぱり好きだった。
    林芙美子『骨』と坂口安吾『戦争と一人の女』が特に秀逸。
    初めて読んだ江戸川乱歩もよかった。

  • どの作品も、ずっしりと心に残る佳品ばかり。戦後の独特の空気が感じられる。(図書館)

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著者プロフィール

1951年生まれ。1993年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞、1998年『OUT』で日本推理作家協会賞、1999年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、2004年『残虐記』で柴田錬三郎賞、2005年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、08年『東京島』で谷崎潤一郎賞、2009年『女神記』で紫式部文学賞、2010年『ナニカアル』で島清恋愛文学賞を受賞。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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