愛の領分 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 256
感想 : 37
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167606060

感想・レビュー・書評

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  •  20年くらい前に担当編集者にいただいて、中年の恋愛小説はちょっとなあと気が重くて読まずにいたのだけど、自分自身が立派な中年どころか初老に至り、ようやく読み始めるととてもよかった。その編集者さんには3冊の本をいただいて、これまで読んだ2冊もすごく面白くて、これも素晴らしかったので、いただいた直後に読んで感想を伝えたらきっともっといい関係が築けただろうに、本当に失礼した。しかし、やっぱりこの小説だけは若い時に読んでもピンとこなかったかもしれない。主人公と大体同じ年になっているのだけど、全然インポじゃなく、精力があってすごい。今更、ちんちんが元気でもしょうがないのだけど羨ましい。サスペンス調のところはドキドキした。若いころの回想シーンは、胸がつまる思いがする。

  • お亡くなりになられたということで再読。
    そうですねぇ、まぁ可もなく不可もなくでしょうか。
    こんな狭い空間でそんなふうにコトが起きますかのぅ?と若干の疑問もありますが、まぁまぁそれは置いといて、ということかも。
    また、タイトルとその説明に無理矢理感は否めない、触れないとあかんですか?という気はする。
    最後に美保子の扱いの冷酷さに人間描写の深淵を見るか、雑過ぎると見るか、極端な意見に振れそうです。

  •  藤田宜永(ふじた・よしなが)は1950年、福井県生まれ。先の1月30日に亡くなった。
     この「愛の領分」で、第125回直木賞・受賞。
     主人公の淳藏(50歳代、妻を亡くしている)と恋人の佳世(39歳、独身)、ほか様々な男女の情の絡み合いが描かれる。
     淳藏の昔の恋人・美保子が不治の病となって、また淳藏を恋うのも哀れである。
     ハッピイエンドの結末は流し読みした。幸せな恋人たちは放っておいて好い。
     作者は「愛の領分」としているが、欲情絡みの男の見方に思えてならない。

  • 上田と東京の中年の逢引。

    「寂しい人生を送ってきた人は、他人がよく見えるんだと思う。鋭さや頭の良さとは関係ない」


    独身の2人なのにどこか 人目につかないようにしないといけないような淳蔵と佳世。

    「ヒトリシズカ」の花は確か 小池真理子さんの著書にもあったような。

    息子の信也の存在も この年齢ならではで大人を見ている目を意識させる。

  • 図書館で。これ、直木賞受賞作なんだ~
    こういう言い方をすると語弊があるかもしれませんが若くも美しくもない恋の話、みたいな感じ。まあ若ければ美しいのかと言われるとそこも微妙な所ですが。昔「恋は遠い日の花火では無い」なんてお酒のCMがあったけどまあ実際問題として遠い日の花火だからこそ美しいんだろうなぁ。やはり野に置け蓮華草って所なのか。

    同性としてミホコさんの老醜を晒す姿がツライ。老いや病気で変わった事は恥ずべき事ではないのですが、何十年もたった後でなお、過去の男にいまだに影響力があると考えて取りすがる姿が痛々しくて悲しい。とは言え同じ年周りのダンナは普通に一回り以上年下の女性と浮気出来るんだから男性ってずるいなと思わなくもない。まあでもそう言う男性と平気で関係出来る若い女性ってのも良くわからないけど。

    登場人物に共感出来る人がおらず、皆なんか自分の思い込みと過去の思いでに生きている感じなので、ここで終わりか、というような気持でした。それにしても主人公と息子は圧倒的コミュニケーション不足だと思うので犯罪に走る前にきちんと息子のことぐらい理解しようと努力するべきだとは思う。50になっても今の人ってどこか子供で、自分がやらなくてはいけないことよりもやりたい事ばかりを優先しているんじゃないのかなってこの本を読んで思いました。だから子供の事とかもどこか他人事なのかもしれないな。大人としての責任、親としての責任の方が自分の恋とか過去よりも優先されないのかな~

    後書きがあった。ナルホド、アダルトチルドレンってこういう人なのか…。でも、きちんとした大人というロールモデルが居ないで成人した大人って事ならACは主人公の息子だよな、ウン。
    それにしても母親に認めてもらえなくても自分で自分を認めてあげる事は出来ないんだろうか。そんな親にあてつけるような生き方をしなくても…と個人的には思ったりもする。

  • 親交の途切れていた友人が二十数年ぶりに現れた…。
    彼の妻に横恋慕していた過去のある主人公、主人公に固執するかつての想い人。
    新たな出逢いと恋、忍び寄る死の影…。

    直木賞受賞作。
    重みのある大人の恋愛小説です。
    40になっても50を過ぎても、誰かを愛することが出来るって素敵なことですね。
    わたしは彼らより若い年代ですが、何だか少し羨ましいような気持ちになりました。

  • そだなあ。゛大人の恋模様”を描きたかったんだろうし、そこはドキドキして読んだけど。

    ちょっとACすぎでしょ。大体、「だって母ちゃんのせいじゃん・泣」って言っていいのは、せいぜい20代までじゃない? ごめん、ドン引きだよ‥。(2018.5.10読了)

  • 図書館から借りた本。
    子供より親が大事と思いたい、という言葉が心にしみました。

  • 2017.1.13読了

  • 50歳を越えての恋愛ながら、それまでの遍歴がスゴい。友達の妻から、同じ女性に向かうところまで、ここまで行きますか。という感じ。女性の執着心というか、嫉妬心というかその辺りも全面にだし、普通の恋愛小説ではないがやっぱりある意味の恋愛小説ということなんだろうと思う。

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著者プロフィール

1950年福井県生まれ。86年に『野望のラビリンス』でデビュー。95年『鋼鉄の騎士』で第48回日本推理作家協会賞長編部門、第13回日本冒険小説協会大賞特別賞をダブル受賞。96年『巴里からの遺言』で第14回日本冒険小説協会最優秀短編賞受賞。99年『求愛』で第6回島清恋愛文学賞受賞。2001年に『愛の領分』で第125回直木賞を受賞。’17年『大雪物語』で第51回吉川英治文学賞を受賞した。他に『女系の総督』『血の弔旗』『タフガイ』『わかって下さい』など。2020年逝去


「2021年 『女系の教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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