- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167606060
感想・レビュー・書評
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“静思果敢”な恋愛
ご本人が、「愛の領域」のあとがきに代えて、にて
そんなふうに表現している。友人の言葉とのこと。
人生の半ばを過ぎた50歳仕立て屋の男。
若い頃、友人の妻を好きになり、駆け落ちしようとした過去がある。その夫婦とは、疎遠としてきたが、妻の病気をきっかけに再び親交が始まる。
昔の恋にすがる女、浮気が治らない夫、すでに全てが過去となっている男。
この主人公の男の過去の恋愛と結婚、今、惹かれる奔放な女性との恋愛。
男に絡まる女性達の奔放さが、男の静思をきわだたせる。
大人というより、多々乗り越えた中年の静かだけど、確実な恋だなぁ。少し羨ましい。
「愛にも領分がある」
自分の愛情が伝わる領域というところか。
そのあたりは、納得できたわけでない。
藤田さんの奥様は、小池真理子さん。
夫婦で恋愛小説作家だったね。
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仕立屋の淳蔵は、かつての親友高瀬に招かれ、追われるように去った信州の故郷を35年ぶりに訪れる。高瀬の妻の美保子は昔、淳蔵が恋焦がれた相手だが、年月が彼女を変貌させていた。佳世と出会った淳蔵は年齢差を超えて惹かれるが、過去の事実が二人の恋情をより秘密めいたものにしていくのだった。直木賞受賞作。
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中高年の恋愛。普段読むものとは登場人物の年齢層が違うので、心模様や人生の向き合い方などの心情が新鮮だった。内容もさることながら、タイトルがとても良い。
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▼福岡県立大学附属図書館の所蔵はこちらです
https://library.fukuoka-pu.ac.jp/opac/volume/151808 -
あまりピンとこなかった
複雑な恋愛だし、心理描写も情景描写も繊細だったんだけど、何かいまいちピンとこなかった
大きな感動もないし、いい作品ではあるんだけれど…
自分がピンとくるものとピンとこないものの差が知りたい -
お亡くなりになられたということで再読。
そうですねぇ、まぁ可もなく不可もなくでしょうか。
こんな狭い空間でそんなふうにコトが起きますかのぅ?と若干の疑問もありますが、まぁまぁそれは置いといて、ということかも。
また、タイトルとその説明に無理矢理感は否めない、触れないとあかんですか?という気はする。
最後に美保子の扱いの冷酷さに人間描写の深淵を見るか、雑過ぎると見るか、極端な意見に振れそうです。
恋人ならまだしも、妻ですか…
いや、恋人を奪うのもダメか…
恋人ならまだしも、妻ですか…
いや、恋人を奪うのもダメか…