少年にわが子を殺された親たち (文春文庫 く-18-2)

  • 文藝春秋 (2003年3月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167613020

みんなの感想まとめ

犯罪被害者の人権が軽視される現実を鋭く描いた本作は、特に遺族の苦悩に寄り添い、彼らの声を丁寧に拾い上げています。著者は、少年法のもとで加害者が保護される一方、被害者がさらに追い込まれる状況を浮き彫りに...

感想・レビュー・書評

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  • 犯罪被害者の人権がないがしろにされている現実を取り上げた書籍の中でも特に、遺族にちゃんと寄り添うことのできた 1 冊と言っていいのではないか。また、一面的・一過的なマスコミ報道とは違い、ジャーナリズムの芯がしっかりした著者なのではないかと印象を受けた。
    一方で、反省・贖罪・更生の機会すら奪う親や弁護士の振る舞いには憤りを感じざるを得ない。

  • 少年犯罪の被害者家族を取材したノンフィクション。

    少年法という「聖域」によって手厚く保護され、反省も償いもしないばかりか責任逃れに走る加害者、加害者少年の権利・プライバシー・保護を優先するあまりに十分に事件を捜査しない警察、被害者の感情に寄り添わない報道でさらに追い詰めるマスコミ、そしてわが子を突然奪われ家庭を壊され自責の念に駆られながらも真相を知りたい一心で動く被害者。

    少年法改正により、この本が書かれた1999年当時よりは被害者の権利が保護されるようになったものの、まだまだ十分とは言えないだろう。しかしながら、昨今少年犯罪の増加・凶悪化が問題になるにつれ一般市民の少年犯罪に対する意識も変化し、適用年齢の引き下げや凶悪な少年犯罪の厳罰化、被害者家族の保護を求める声も多くなってきた。

    犯罪被害者でありながら、少年法という壁のせいで通常よりも理不尽な思いをする遺された家族のことを知ると私も打ちのめされたような気持ちになる。
    今の少年法は、本当に少年の「健全な育成」と「更生」の目的に適っているのか?

    今がこの世の中の転換期だからこそ、また法律を学ぶ一人の者として、この本をきっかけに考えるべきだと思った。

  • これは身につまされるところもあり、内容が興味深いことも相俟って、ついついどんどん最後まで読み切ってしまった。少し前に登録した『俺がつくる』と同じところで紹介されていたと記憶しているんだけど、こちらは良かったです。少年に対する刑罰の甘さに関しては、自分が少年の頃から疑問を抱いていたけど、未だそれは殆ど改正されず、ダメがのさばり続けている訳ですね。少しでもそれを変えていこうと奮闘する集まりが存在する。その事実を知ることが出来ただけでも、本作を読んだ価値は十分にあると思います。

  • 少年にわが子を殺された親たちの話。
    加害者である少年たちは少年法により手厚く保護されている。
    被害者の親たちは自らが何もしなければ事件の詳細を知る事さえ出来ない。

    少年法の厳罰化を求めるのではなく、実体験に基づいた被害者の当たり前の権利を主張する。

  • 少年に我が子を殺された親の,悲痛の極みにある生の声が記されている。司法に携わる者として,読んで良かったと思える一冊。
    警察,マスコミ,そして法曹,特にこの三者には読んで欲しいと思った。
    徒に少年法の厳罰化を求めるわけではないが,それでも少年法の歪さは,被害者ないしはその保護者をさらに傷つけていると思う。

  • やるせない!殺した加害者が守られて、殺された被害者遺族は何の保証も無い。どころか自己破産して賠償金逃れなんて当たり前。しかも弁護士が勧める。お金が欲しくて民事で訴えてる訳じゃないのに近所の人達には陰口を叩かれる。
    でもどんなに悔しくても、被害者が加害者に復讐して殺すことって無いんだよね。(事実未確認だけど)やっぱり殺された痛みがわかるからなのかな。それともそんな気力も無いのかな。なんて想像するのなんて無意味。そんなこと当人達にしかわかる訳も無い。だから弁護士が自分の仕事の為に加害者の刑を軽くする為に都合のいいことを言う。ウソを言う。証拠が無ければ何でもいい放題。警察は都合のいい調書を作成する。
    わかっているのは、被害者の遺族達(の関係)は例外無く壊れてしまっていること。
    子供や兄弟が以外と冷静だったり親の心配をできる場合があること。
    触法少年に身内を殺された弁護士がいたらどうするんだろうか。身内を殺された法務大臣は死刑判決の出た加害者の死刑執行をしないんだろうか。
    人を殺した人をどうしたらいいのだろうか。
    被害者に決めさせればいいのか。
    客観的に判断すべきなのか。
    死刑は残酷な刑なのか。
    人を殺した過去を隠して人は幸せになれるのだろうか。

    勢いで書いたレビューなのでこの辺でやめとく。」

  • 閉架書庫主題図書 [368//1999]

  • 読んでいてつらかった。推測だけれど、家族のコメントが整理や脚色をせずに載せられている感じなので、読みづらいところもあったけれど、それだけに目がすべらないで、しっかりいいたいことや思ったことが伝わってきて重い気持ちになった。ここに載っているのは、少年犯罪の被害者の声の一部でしかない。少年法について認識を改めさせられた。

  • 少年犯罪は沢山おきている。
    それと同時に少年を庇う法律も沢山ある。
    味方であるはずの警察が彼らを庇う。
    そのぶんだけ、被害者の遺族の方達は苦しまされるのだ。

    いろんなケース、どれを見ても、悔やんでも悔やみきれない親たちの想いに心が痛む。

    少年犯罪。難しいテーマだ。

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