夏化粧 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2006年6月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167615031

みんなの感想まとめ

母の愛とその影響力を描いた物語で、主人公の母・津奈美は、姿を見えなくされた息子を救うために陰の世界へと旅立ちます。彼女は「7つの願い」を奪うことで、愛する子供のために命をかけて戦う姿が描かれ、母として...

感想・レビュー・書評

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  • この作者が描いた『風車祭』がとても面白く、
    こちらも興味を惹かれ手に取った一冊。
    今回も強烈なオバァが登場し、笑えるシーン満載なのだろうなぁ〜と期待していました。

    確かに出てきたオバァは強烈。
    しかし割とシリアスな内容でした。
    終わり方は予想していたのとは全く違く、切なさが残りました。
    オバァは凄まじいものを残していってしまったなぁ…。
    願いを取られた人たちは、その後どうなったのだろう。

  • 産まれた時にかけられた呪いのせいで姿が見えなくなってしまった息子を救うために、母・津奈美は毎夜陰の世界へ旅立つというファンタジー。
    人は必ず七つの願いをかけられて産まれてくるといい、その願いの強いものを津奈美は盗みに行くのだが、自分の子供を助ける為なら自分が悪者になっても良いと命をかけて戦う姿に母の強さを感じた。
    強い願いの持ち主だって母に大切な願いをかけられて産まれてきたのに、自分の子供の為とはいえ、それを盗まなければならない苦悩。それが最後の願いへの試練に繋がり本当に強い心の持ち主の願いが聞き入れられるのかもしれない。(多分、弱い心だと苦悩もせず最後も諦めそう…)
    少しコミカルな表現もあり、また少しホロリと涙する場面もあり。非常に面白かった。

  • まじないによって姿を見えなくされた息子を元に戻す為、命をかけて陰となり、人から「7つの願い」を奪う、若き母津奈美の物語。

    母の愛はこれほどまでに強いのかと思い知らされた。
    強さのあまり大切な人を傷つける結果になってしまったのは、ちょっと悲しかったけど・・・

  • 池上氏の作品はこれが初読。
    どんな作風なのかも全く知らないままに読んだのですが、期待を遥かに上回る面白さですごく得した気分です。
    荒唐無稽さとユーモアが絶妙に混ぜ合わされたファンタジーは、これまで読んだ他の作家にはないものでした。

  • 母は強し。
    突飛なファンタジー作品*

  • 積読本。
    ファンタジーとかふだんまったく読まないのに…!
    (えぇえぇ、中村氏の表紙に釣られたクチですよ)

    なんかファンタジーって苦手であまり手を出したことないんですが。

    てかもう、物語最中で「幽霊」だとか非現実過ぎるものが出てくると、それまでの文との差にゲンナリくるの!

    そのぶんこれはファンタジーって頭から決めてかかってたからよかったのかな?

    印象。
    最初…フワフワ。あーファンタジー感満載。でも読みにくくないぞ?
    中盤…お、おもしろい!でも雲行きが怪しく? 終盤…そういう展開!?最初のほのぼの感はどこへ!?

    でも後の解説である通り、ファンタジーなのに妙なリアル感を伴ってるので、苦手な私でもすいすい読めたのだと思います。

    読んでるときは分からなかったけど、こうやって読み終わって改めて見てみると、最初と最後のギャップが結構すごいよね。
    オバァの葬儀のとろなんか、面白さ満載だったのに。

    読後は少しスッキリしない感じはあったけど、でもこういう結末もありなんだなって納得できる範囲でした。

    ファンタジーでもこんな部類もあるのね。
    読まず嫌いでごめんなさい。


    @手持ち本

  • 母親の愛情は時として残酷だよ。

  • ■ 1145.
    <読破期間>
    H23/5/19~H23/5/24

  • 石垣島などを舞台とした作品です。

  • わが子を思う母はスゴい!
    犠牲を払ってまでもわが子を守りたいという思いが伝わりました。
    ファンタジーだけど、もしかしたらこうゆう不思議な事もありえるかもと思ってしまいました。
    ちょっと切ないな。

  • 母の、我が子のためなら全て捧げられる無償の愛を読んで、すごく切なくなった。
    子供がほしいなんて思ったことがなかったけれど、私もいつかこんな風に愛せる子供を持ちたいと思わせてくれた本。

  • 産婆のまじないのために姿の見えなくなってしまった息子。再び見えるようにするために、命を賭して七つの願いを他人から奪い取っていく母――

    現実世界とファンタジーな世界がなんとなくこうしっくりこない感じが残るような……今ひとつ入り込めず。

  • 母は強し。子どものためなら鬼にもなれる。読後感がちょっとスッキリしなくてモヤモヤした。

  • まあ無茶苦茶な話。
    文章の勢いは凄いと思う。

    正徳の言うニガイ石の真実なんてホントどうでもよかった。津奈美がどうなるのかだけ気になってぐいぐい読んでた。

    とりあえず母親は怖いってことがよくわかった。

  • 以前に読んだ作品と同様、池上永一らしい
    突飛な設定とユーモラスな文体で楽しませてもらいました。
    今作では母親の深い愛情がとても印象的。
    母は強し。強すぎる。

    物語の中で登場する考古学や民俗学の話は
    個人的に好きな分野なので、本筋より興味深かったです。
    本筋としては、犠牲となる人々に対するフォローが
    イマイチ納得出来ずスッキリしない感じでした。

  • 産婆の呪いにより我が子の姿が自分にしか見えなくなってしまった母親。呪いをとくためには自分が我が子にかけた願いと同じことを願う他人の願いを奪わなくてはいけない!
    なんて突飛な発想。池上さんはこういう発想が上手いなぁと思う。いざ自分がなったらどう行動するだろう?とおもいながらあっという間に読めた。

  • これまでに読んだ池上作品と比較して、
    主人公の目的意識がはっきりしていてより多くの人が読み通しやすいかも。
    ハチャメチャなシーンも少ないし。おはなしの芯が一本はっきり通っている。

    他の作品では、主人公が生きていく上での目的が
    さだまらないまま、騒動に巻き込まれて、もまれながら
    自分を見つけていく・・・みたいなのが多いように思う。

    夏化粧のヒロイン・津奈美は、自分の子を守るために、
    危ないことや他を害することもやってしまう、
    目的のはっきりした鬼子母神という感じ。

    まじないとか、神様とか、陰と陽の世界とか、おもしろかった。
    お馬鹿なハスキー犬が出てくるのも、「やどかりとペットボトル」に
    出てきた作者が飼っている犬がモデルなんだろう。ほほえましい。

  • 石垣の本屋さんで選んだのは
    バガージマヌパナスと同じく
    池上永一さんのこの本。

    今回の旅行で竹富島・カイジ浜
    の木陰で読みました。

    タイトルからは想像できなかった
    面白い沖縄ファンタジーです。

  • 強き母の思いに号泣せよ。

  • 沖縄風土がストーリーに絡むなど興味深い。
    「ええっ!?」と思ってもそこは笑って流せるところが著者のいいとこか。
    母の子を想うせつない願いがたまらない作品。

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著者プロフィール

池上永一
一九七〇年沖縄県那覇市生まれ、のち石垣島へ。九四年、早稲田大学在学中に『バガージマヌパナス』で第六回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。九七年刊の『風車祭』が直木賞候補に。二〇〇八年刊の『テンペスト』はベストセラーとなり、一一年の舞台化をはじめ、連続テレビドラマ、映画にもなった。一七年『ヒストリア』で第八回山田風太郎賞を受賞。他の著書に『シャングリ・ラ』『レキオス』『ぼくのキャノン』『統ばる島』『トロイメライ』『黙示録』などがある。

「2023年 『海神の島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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