フルハウス (文春文庫 ゆ 4-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167621018

感想・レビュー・書評

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  • 毒の味がする、
    正直なところ妹が来た時に全て終わらせて欲しかった
    オチが気になる終わり方だった。
    オチが気になると思うのが間違いなのかも知れないけれど、姉と父の揺らぎを妹が壊してくれるんじゃないかと最後まで期待してしまった。

  • 少女も妻も狂気に満ちている。
    柳美里の自伝的要素も織り交ざり、とてもリアル。
    そして、何処までが現実世界にあったことで、何処までが作者の物語なのかわからない。
    私は狂気を求めているのかもしれない。

  • 「家を建てる」が口癖だった父は、理想の家族を夢みて、本当に家を建ててしまう。しかし、娘たちも、十六年前に家を出た妻もその家には寄りつかなかった。そこで、父はホームレスの一家を家に招き、一緒に暮らし始めるのだが…。第18回野間文芸新人賞、第24回泉鏡花文学賞受賞の表題作のほか、不倫の顛末を通して家族の不在をコミカルに描いた「もやし」を収録。

  • 非常に生々しい作品です.
    作者の家庭に対する思念が浮き彫りになっています...
    9歳ころ、初めて手にしたときはまだ複雑過ぎて、内容を上手く理解出来ませんした.
    最近になってやっと、この作品の本質を垣間見れた様な気がします.

    真に恐ろしきは生ける人間

  • 柳美里だめな人は多いのはわかるが、私は結構大丈夫。むしろ好き。ポップだよ。
    これも、2話目の『もやし』の方が好き。もやしカレー。浮気される奥さんがこれまたポップ。

著者プロフィール

柳美里(ゆう・みり) 小説家・劇作家。1968年、神奈川県出身。高校中退後、劇団「東京キッドブラザース」に入団。女優、演出助手を経て、1987年、演劇ユニット「青春五月党」を結成。1993年、『魚の祭』で、第37回岸田國士戯曲賞を受賞。1994年、初の小説作品「石に泳ぐ魚」を「新潮」に発表。1996年、『フルハウス』で、第18回野間文芸新人賞、第24回泉鏡花文学賞を受賞。1997年、「家族シネマ」で、第116回芥川賞を受賞。著書多数。2015年から福島県南相馬市に居住。2018年4月、南相馬市小高区の自宅で本屋「フルハウス」をオープン。同年9月には、自宅敷地内の「La MaMa ODAKA」で「青春五月党」の復活公演を実施。

「2020年 『南相馬メドレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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