本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784167624019
感想・レビュー・書評
-
大和銀行で巨額の金融不正を行った著者の自伝的な本。投資運用の負けを勝手に流用した資産で埋め続けておいて、そうした事態を防ぐ仕組みを設けていなかったことを批難する物言いに、当時あ然としたような記憶がある。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あまり印象にない時代の件を深く読めて良かった。まさに赤裸々。
-
大和銀行不正事件の当事者による告白本。
コンプライアンス、企業隠ぺい体質等を考える上での、生きたケーススタディにもなるのではなかろうか。 -
昔読んだ本を、実家から救出。
この本がなかったら日本の金融の危機管理のズサンさが分からなかっただろうと思う。 -
[沈鬱の果てに]「日本株式会社」が世を謳歌していた時代、ニューヨークにある大和銀行支店に勤めていた著者は、会社の利益を拡大しようと禁じられた無断取引に手を出してしまう。損失がかさむにつれ、その重圧に耐えられなくなった彼は、銀行を守る最後の手段として頭取にすべてを告白するのであるが、事態は意外な進展を見せることに......。日本の金融体制を揺るがした事件の当事者が綴った回顧録です。著者は、この事件に絡み実刑判決を米国で受けた井口俊英。
小さな不正が雪だるま式に大きくなっていく様子が本当におそろしい。そしてその大きくなった不正を誰にも打ち明けられずに懐深くに収めてしまうことへの葛藤も痛い程に伝わってきました。不正の発生、膨張そして破裂にいたるまで、何か悪い冗談を聞かされているかのような印象を受ける作品です。
井口氏個人の体験録として読み進めても興味深いのですが、日本の金融が国際化の果てに「やらかしてしまった」構図の1つが、その井口氏の体験から如実に浮かび上がっており、グローバル化の何たるかを学ぶ上でも非常に勉強になりました。事件から数十年が経過していますが、今でも下記の談が等しく当てはまってしまう企業はいくつもあるのではないでしょうか。
〜外見だけ国際化を謳歌して、中身は国内店をそのまま米国に移しているだけであったので、こうした異常事態が常識化していたのである。〜
やっぱり不正は0か100かなのかも☆5つ -
井口俊英は、大和銀行ニューヨーク支店のトレーダーで、
約11億ドルの損失を出した。
大和銀行が、米国連邦検査局との1996年2月司法取引に応じる。
なぜそのような巨額の損失を生み出したのか?
お金は、お金ではなく、まさに数字みたいな扱われ方である。
「損失」を管理するリスク
アメリカ国債30年ものの投機性
銀行での損は、どうなるのか?
なぜそのような損失を生み出してしまったのか?
元金が少なくて、仕事ができる。;その取引のあり方。
誰が勝つのか?まさに戦。
銀行という枠の中で、資金はあるので、極端な取引ができてしまう。
多分たくさんの「不祥事」があるのだろう。
損は、結局損を産む。
市場の意思なんでしようね。
「告白」→「隠蔽」→「告発」→「逮捕」→「判決」
1983年 5万ドルの損失。
1995年7月17日 告白状
1996年12月16日 判決。(44歳?)1952年生まれ?
基本量刑 10年乃至12年、
4年の実刑。服役後5年の保護観察。
200万ドル(2億1千万円)の罰金。
大和銀行への57万ドル(5985万円)の弁済。
結局、海外で損失した分は、日本の銀行の負債になるわけで、
それに対する債権回収とは一体いかなることなのか?
井口氏のストーリーをよんでいると、やはり、日本人ではかけないいろいろなことが、
書かれていて、アメリカ人的であることにとても興味を覚える。
高校までは、日本の教育を受けたのであるが、大学に行ってアメリカ教育を受けたことが、
彼の現在のあり方を示している。
離婚そして、子供を引き取る。明美という存在。母親の暖かい手紙など。
日本人の感性は生きている中で、仕事に対してのさまざまな「観察眼」は、実に興味がある。
「君がいなくては生きていけない」という自分本位のものでなく、
さりとて自分を犠牲にして相手に尽くす殉教的なものでもない。
相手の精神的成長を促すため、努力しようとする意思である。
愛情とは生かし合う関係を築く意思である。自らを生かして相手を生かすこと。
すなわち互いの精神的成長を促すこと。
銀行の体質;大蔵省の曖昧さ。「赤信号みんなでわたれば怖くない。」
→怪我をするときは、全員が怪我をする。
1 ソブリンリスク(国家に対する信用供与)。
返済に懸念なし。(国がつぶれることはない。)
2 主力銀行が、モルガン銀行なので、大丈夫。
ここでも大蔵審議官永田氏が出てくる。
ある意味では、永田氏は、金融激動の時代に生きていた。
井口氏は、今頃何をしているのだろうか? -
私の選書ミス。彼の自伝的本書は、大和が起こした事件の全体像を把握するという目的には適さなかった。
本書は「森ではなく"木"を見る」には最適。 -
r aug9,00
-
大和銀行NY支店での無断国債売買で1000億円を超える損失を出した事件の回想録です。
これは天下の奇書ですね。自己弁護、責任転嫁から始まり日本の金融界の悪弊の批判まで。人間の業が凝縮されているような一冊でありました。
フロントとバックの分離、精緻を極めるリスク管理手法など、この大和銀行NY事件はもう起こり得ない仕組みは作られておりますが、人間の業が変わらない以上、また別のステージで繰り返されるのではないでしょうか。
NHKの「マネー革命」全3巻などと合わせ、今日読んでもじゅうぶん面白かったです。 -
リスク管理というテーマから派生して読んだ。
初めは犯罪を犯した本人が自分を正当化するために都合の良いように書いていると思っていたが、徐々に会社の管理とはという視点で読めるようになった。
人を信じることの大切さとリスク、国の違いによる文化や考え方の違いも考慮し、人への信頼上のリスクを軽減するためには、いかに日頃のコミュニケーションが大事かを知らされた。と同時に、逆境の時にこそ頼りになる、親兄弟、親友たちの存在も。
彼は獄中でこれを書いたが、当初その状況を鑑みそれを失敗と考え、その原因を考えていたようであるが、実は「結果が出ていないのに原因を探求するほど無意味なことはない」と思い直し、人生はまだ終わっていないのだから、このことが「成功の原因にもなりうる」と気づくのだ。これは人生哲学の良い言葉の中に入れるに相応しい言葉だと思う。失敗を踏み台にできるアメリカの社会風土がそうさせているのであれば、日本も是非見習いたいものである。 -
仲間の仕事のミスを庇い自分が追い込まれていく。誰にでも起こりうる実話。当事者自身による告白本。世に言う大和銀行ニューヨーク支店事件。
-
自業自得ではありながら、これだけ長い間一人で秘密を抱えて耐えることができたということが凄すぎる。
-
元大和銀行ニューヨーク支店行員。米国債権取引の第一人者。12年間にわたる無断取引で、970億円におよぶ損失を告白し、米司法当局逮捕される。本人の半生記です。もっとエリート行員なのかとおもっていました。自分のやった事を正当化するところ等あり、いやな気分になりましたが、恋人の存在や家族の存在の大きさに感動しました。また、大蔵省や銀行の体質、米当局との司法取引等、ドラマや映画のような話がでてきます。現実にあるんだなあと。
-
大和銀行ニューヨーク巨額損失事件の話。
そもそもの著者はそこまでプロフェッショナルに育成されたトレーダーではないので、金融ビジネスを深く知るというより、当事者としてのドキュメンタリーといったところか。当時の大蔵に対する批判などは突っ込みが詳細な突込みが少ない、漠然とした批判、内部視点が少ないのは仕方ないかな。アメリカの刑務所の様子も少し書かれていてその点は興味深い。 -
かなり筆者の自己擁護が入っていて、こうはなりたくないと思う反面、筆者の聡明さやタフさにも関心。
専門的知識必要だが、金融に興味ない人でも読める。 -
大和銀行ニューヨーク支店による巨額損失事件。
当時の大和銀行にしろ大蔵省にしろ、いい加減さが面白い。
まあ世の中どこでも、こんな程度なんでしょうね。
きっと損失を取り戻して隠し通せた人も、世の中には星の数程いるんでしょうね。 -
1995年、大和銀行ニューヨーク支店による巨額損失事件が勃発。12年間の裏帳簿、裏トレーディング、裏取引によって、誰にも知られないまま、970億円を手にすることになった、その核心を知る人の手記。
本棚登録 :
感想 :
