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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784167627072
感想・レビュー・書評
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どこかでオススメとして見かけた本。
経済の側面からの幕末、明治の前段に圧力が高まった様子を描いている。
わるくないけど、ちょっと期待値が高すぎたようだ。
もう少しドラマチックに描写してもいいのに、と思うほど淡々としている。
前半はなかなか話が動かず、イライラしてしまった。
ラスト三割ほどは突然読みやすくなった。
アメリカ代表のハリス、イギリス代表のオールコック、どちらもまあ、私腹を肥やしたクズ側面があることがよくわかった。
銀の価値が日本と国外で異なるために、発生したやーらしー《錬金術》の説明ばかりで、なかなか話が進まないと感じたのは、私が以前に教育テレビ?でこの一件を見ており、理解できていたからかもしれないが。
日本の幕府側でただ一人、経済を理解し、はじめは正面から/後には罷免されても屏風の裏から、欧米列強と矢面で経済戦争を戦った食えない役人の水野忠徳と、懐柔されなかった通訳・森山多吉郎が印象に残った。
元祖・錬金術師たる、徳川家斉時代の幕閣・水野忠成と、屏風の裏の水野忠徳は親戚なのか?と思ったが直接的に血縁者ではないらしい。
この時代の名前は難しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これはなかなか感激ものではないでしょうか。
幕末の徳川崩壊などは坂本竜馬などの人気により
日本でも大好きな時代となっているのが一般的でしょう。
あたかもその時には
感情の高ぶりや、衝動的なものに突き動かされての倒幕ではなかったか。
などというような現象だけが頭に残っています。
私が不勉強なだけですが、
初めて幕末に出会ったのは
小山ゆうのお〜い!竜馬でしょうか、
この漫画でハリスはとてもいい人に書かれています。
もちろんフィクションだらけの漫画ではありますが。
司馬遼太郎の竜馬がゆくも楽しく読みましたが、
こんか通貨や経済の話で頭に残っている部分はありません。
通貨というものが経済に与える影響、
また経済が政府に与える影響はとてつもないものがあります。
個人的な意見とまで言わない感想は、
経済が順調であれば、誰も政府の悪口を言わないということです。
ペリーがやってきてからの動きのなかで
日本が4倍弱におよぶ物価高をまねかなければ
徳川幕府は崩壊しなかったかもしれない。
ありえると思います。
今の自民党政治と民主党政治なにが大きくちがうのでしょうか。
民主党は社会主義的、福祉社会を唱え、満足させることができませんでした。
自民党は右肩上がりの経済成長のなかで、政権を保持しつづけましたが、
結局のところ経済が好転することなく、見通しのくらい世の中で
民主党に政権を奪われたのです。
民主党の政権時代に、自民党が何を勉強したのかわかりませんが、
第一声は経済優先です。
経済の面からの幕末をちらりと見えたきがします。
覗いただけですが、とても面白い。 -
読了。ひとつの誤りがもうひとつの誤りを生む、一歩誤ればそこから何歩も誤るもとになる。金融なんてみんな分かったようで実は分かってない。よく分からないけど儲かりそうな嗅覚だけは発達していく。幕末を舞台にして外国サイドから物語る。非常に面白い。それにしても、ハリスはアメリカ人っぽい。水野って官僚も日本人っぽい。って事は何年経ってもアメリカ人と日本人の性質は変わってないな。。
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先に読んだ『仕事に効く教養としての「世界史」』で紹介されていたので興味を持ち、この小説を読んでみることにしました。
時は幕末、1860年前後。
1853年のペリー来航以来、外国との関係に揺れる日本。
その日本にやってきた、イギリスのオールコック、そしてアメリカのハリスが、主人公です。
日本との通商を始めようとする二国。
その基本ルールとなる通貨。
1ドル=3分銀であると主張する英米に対して、日本側は1ドル=1分銀であるとし、新たな通貨を発行して対応しようとします。
これに対して、「条約違反だ」とし、強硬に対応する英米。
その結果起こったことは・・・という展開。
自国での「常識」を日本に押し付けようとする英米と、大切な理由があって定められたルールを、よく理解しないで対応する、幕府高官。
幕末の一連の混乱の中で、このようなことが起こっていたとは、これまで知りませんでした。
また英米代表という視点で書かれているので、この時期に日本で起こったことが、欧米各国の事情、特に中国との関係と、密接につながっているということが、理解できました。
また、この時期に日本に来た欧米の要人たちがどのような立場の人物だったのか、認識を改めることができました。
通貨とは何か、どれだけ国家に影響を与えるものなのか。
幕末の日本はどのような世界情勢に囲まれていたのか。
小説としての楽しさを味わいながら、勉強させてもらえる、魅力的な作品でした。 -
面白かった。前半はメモを取りながらの読み進めであったが、後半は一気に読了した。ハリスがトランプに、幕府が財務省にと今の世界経済と重なる部分も多い。遠い将来、消費税増税後の日本を物語った続編が書かれるであろう。その時、ハリスの姪が行ったように、不都合な部分は”lost"しているに違いない。"lost"以前に統計そのものが信用できないか…。
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[評価]
★★★★★ 星5つ
[感想]
幕末に日本と諸外国との間に結ばれた為替レートと小判の金含有率に由来する金の流出が存在していたことは知っていたが、その解決のための経緯と万延小判の発行に伴う、インフレが発生していたことは知らなかった。
そして水野忠徳のことを知ると幕末の幕府にも優秀な人間が存在していたことを知り、日本が当時の世界の中心であるヨーロッパから最も離れた場所であったことが日本にはかなり有利な要因だったのだと改めて感じた。
しっかりと歴史経済小説と書かれているので全てが真実と言うわけではないのだろうが、幕末の幕府の新たな一面を知ることができたと思う。
この本のような内容なら経済小説も楽しく読めることがわかったのは収穫だったな。 -
幕末日本で繰り広げられるカネをめぐる話。
開港以降の日本の物価が暴騰する様子は、日本側の視点で理解していたけど、たしかに外国人の視点だとこういう見え方になるかもしれんといった内容。幕末の物価暴騰を考える良いヒントになる。
オールコック、ハリス、水野など、正直教科書で名前しか見たことない人物に光を当てているのも面白い。
物語の端々に彼らの著作もかなり引用されている。彼らの著作も読んでみたくなった。 -
開国直後の日本に駐在した西洋外交団の中心人物は、アメリカのハリス、そしてイギリスのオールコックである。幕府と彼らとの重要外交課題の一つが、当時東洋貿易で支配的だったメキシコドル(洋銀)と天保一分銀との交換レートであった。ハリスらは、同種同量交換原則により銀含有量を等しくする1ドル三分で交換されるべきだと主張した。これに対し幕府は、金本位制に基づき金含有量を等しくする小判(金貨)一両4ドルとし、一両四分であるから一両=4ドル=四分、すなわち1ドル一分であると反論した。しかし、ハリスやオールコックらはこれをドルの価値を1/3に貶める策略であると看做して反発し、幕府側は外交的配慮や知識不足から1ドル三分の交換レートを認めてしまう。それが小判(金貨)の海外流出を招き、更に海外流出を阻止するための小判改鋳が国内物価を急騰させることになる。その詳細については、物語の終盤でイギリス大蔵省吏員アーバスナットが明らかにしてくれることだろう。本書のタイトル『大君の通貨』は、もちろんオールコックの著書『大君の都』をもじったものだ。幕末の急激な幕府弱体化の原因は、まさにこの「通貨」だったのである。
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事実は小説よりも奇なり、とはまさにこのこと。フィクション顔負けの面白さ。歴史上の人物の人間臭さがよく見てとれる。幕府、米国公使、英国公使、それぞれの思惑が交錯し、日本を揺るがしていく様は、史実であるが故に大変驚かされた。
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歴史を身近に感じる書き方でよかったです
ただ多方面の視点から書かれた部分は少しごちゃごちゃしていたのが残念でした
あと4進法というのも始めて知りました 今まで歴史小説読んでいた時に気づけなかったことに、これから気づけそうで良かったです -
歴史の教科書にさらっと書いてある「幕末には、貿易の開始とともに、金銀比価の違いにより大量の金貨が流出した」を解きほぐす歴史小説。
いま放送されている渋沢栄一の大河ドラマ「青天を衝け」で、幕末に物価があがり生活が苦しくなり武士の不満がつのり尊王攘夷に傾いていく姿が描かれていた。渋沢も外国人居留地の焼き討ちを企てている。ドラマとこの小説で描かれる横浜の状況とがシンクロした。そりゃ急に物価が3倍になれば、給料据え置きの武士の生活苦しくなるわ。
大変勉強になった小説であるとともに、なんか無性に腹がたった小説。英米外交官の私利私欲のための行動に腹がたち、幕府の無知無能に腹がたつ。古今東西、無能なのに出世する人っているよねー、そういう人が事業を壊すよねー。 -
歴史上の人物 ハリス、全く違う側面から、時代を眺めることでき、一気に読めた
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理論的に一体となって説明、交渉出来なかった結果、金流出、物価高騰になった。
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徳川幕府瓦解の要因を通貨(経済)の面から詳しく解き明かした本。学校で教わる歴史では語られることのない本書の内容は衝撃的で、盤石に思えた徳川幕府が脆くも潰えた理由を伺い知ることができる。
強欲な米外交官ハリスや強引な英外交官オールコックと拙い幕閣の対応による小判(金貨)流出問題と物価の急騰、そして幕府収入の激減が生じていく様子は溜息を禁じ得ない。
開国から明治維新への歴史の流れを知る上で必読の書。 -
鎖国から開国へと進んだ江戸幕府。幕府と通貨や貿易等の外交を行っていた、イギリスの公使オールコックとアメリカ公使ハリスを主役に話は描かれ、幕末に開国して起きた小判の流出や物価の高騰など、倒幕へと向かっていった情勢、真実とはいかなるものだったのか?に迫っている。
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幕末の金融政策事情が淡々と。時代小説とは全然違う歴史小説で、同じ作家が書いたとは思えない。
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通貨流出とインフレ。
貨幣価値の操作一つで国が揺るがされることがわかる。
ただ物語調があまりなじめなかった。 -
英雄が生まれて戦って勝ち取って。
外交があって戦略があって武力や智謀や交差する。
そんなに歴史は単純じゃない。
それが理解できる良書。
だけど「人」が絡んでいるのだけは確かだけど。
そこに「小さい思惑」が、複雑怪奇に絡み合う。
多方面かつ多角的かつ多元的に発生して。
時に静かに、時に荒々しく。
時に奇妙な選択をし、時に運命めいた流れに乗る。
結果、歴史もバタフライ効果なんだなー、と。
金貨と銀貨の交換率。
300年の徳川幕府が滅んだ直接の原因を、経済から読み解く。
確かに人が歴史を創る。
その歴史を動かす起点と原動力は、経済の混乱がメイン。
ここに多種多様な人物が渦を描くように周りを回るんですね。
幕末について薩長や新撰組などからしか読んだことのない方。
そんな人にこそ、本書は違う歴史の楽しさを見出せる一冊になりそう。
「通貨とか経済とかいったことに関して、人間はもともとそれほど関心はないのだ」
登場人物のオールコックが最後につぶやく。
なんとも印象的でした。 -
開国時の通貨問題で日本に極端なインフレをもたらした米公使のハリスと英公使のオールコックの二人が、江戸幕府を倒した最大の功労者だと指摘する。この視点は面白い。
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