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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784167629045
感想・レビュー・書評
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城井一族の殉節では400年守り続けた所領を絶対的権力者秀吉とその軍師官兵衛に謀略によって奪われるが当主鎮房はじめ一族が武士としての最後の誇りを魅せる。大友二階崩れでは父義鑑と子の義鎮との確執を描き唯一信じていた嫡子としての存在が崩れた時父子の関係を超え戦国武将へと変貌する。不識庵謙信の影では不慮の病で亡くなった謙信。養子の景勝は実父を謙信に殺されたと憎しみながら生きてきたが自分の意思とは関係無く権力争いに巻き込まれライバル達を葬り去ると同時に謙信が当主として向き合っていた景色を見る事で当主の覚悟を知る。
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400年にわたり豊前国を平和に治めてきた城井宇都宮氏の鎮房、朝房父子。秀吉の九州征伐には対応できたが、戦後処理の国替を拒み、黒田如水の策謀を知りつつも抗しえず、一度は勝利を収めるも謀殺され、無念の滅亡の道行きを描いた、「城井一族の殉節」。後継者として自負と屈折を抱えつつ、雌伏する弟晴英との謀略戦に打ち勝ち、当主の座についた大友宗麟を描く「大友二階崩れ」。父義鑑の、家臣に無償の奉仕を乞うてはならぬ、けどそのような家臣を持つなら祝着、という言葉、田口蔵人の忠節、そしてその忠義に報いられず、一族を滅ぼす決断を下した宗麟、という図が目に灼き付く。御館の乱を舞台に、謙信に威厳も力量も遠く及ばず、家臣の信頼も薄い中、謙信の影に威圧されながらもその影を意識してまとい、常に冷静沈着な樋口与六(直江兼続)の後押しを受けて、乱を勝ち抜き、当主としても冷徹に完成されいく姿を描いた「不識庵謙信の影」。何度読んだかわからない作品集。何度読んでも苦い後味。
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あー、謙信の重圧があったとは聞いてるけど
ここまでダメオじゃないだろ。。
景勝は。 -
戦国時代の上杉、大友のお家騒動、九州名家の滅亡を描く短編集。渋いけど不思議と引き込まれる作品ばかり。歴史小説好きにはオススメ。
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黒田官兵衛&息子が謀略的な意味で大暴れの第一話。これはむごい。
大友宗麟の若い頃の苦い思い出な第二話。このあと五郎御曹司どうなってしまうん…
愛の人が大変よい性格な第三話。御館の変での景勝の変貌がいたわしい。 -
どの話も面白い。
上杉目的で買ったのですが、冒頭の猿にエサをあげる景勝公が可愛い。猿と別れる場面には大泣きしました。 -
とりあえず上杉目当てで買ったので上杉カテゴリに。
黒田の謀略で滅ぶ宇都宮家を描いた『城井一族の殉節』、大友家の後継者争いを描いた『大友二階崩れ』、上杉の御館の乱を描いた『不識庵謙信の影』の三本。
どれも重く読後感といえば苦いものが残るばかりですが、だがそれがいい。
景勝の覚醒っぷりがすさまじい。乱のはしょりかたがちょっと気になったけどそれを補って余りある独特の世界観と今までにあまりないキャラ付けが光ります。おすすめ。 -
どの作品も、読後感の重さが半端ない。
暗いけども目が離せない。
殴りあう景勝・兼続主従が見られるのはこの本だけ! -
黒田家に誅殺された宇都宮一族の反乱、大友二階崩れ、上杉家の御館の乱を描いた計3作の短編集。どれも反乱へと繋がっていく過程が丁寧に描かれております。僅かな心のズレであったり、小さな歪みであったりが徐々に広がっていく、ジワジワと進む感覚に先が気になってどんどん読み進めました。どれもどこかやり切れない結末なのですが、それすらも作品を際立たせているようです。一読の価値はあるかと思いますので是非。個人的には「大友二階崩れ」がオススメ。あとは皮肉な直江が素直な直江になるのが個人的には微笑ましかったです。
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とりあえず書店でなかなか見つからないので友人に「不識庵謙信の影」を読ませてもらったんですが…。
なんとまぁ後味の悪い…。
なんか主従が殴りあい噛み付きあいの喧嘩をするという噂を聞いてちょっと期待しすぎたようです。
想像と全然違ったわ。
この主従が後に語られるような良好な関係になるとは想像できない。
一分の隙もないパーフェクト主従にはなりそうだけどね。
最後の猿のくだりが切ない。 -
3本のお話が入っている中篇小説集。
3本すべてが面白い!!!
この先生の小説、すごく伏線を上手く引いて、心の動きの表現が巧みで、最後には、「うわぁ〜、そうくるか!?」と唸らずにはいられなかった。
以下、腐った女子の感想です。
『城井一族の殉節』
豊臣の家来、黒田官兵衛の謀略に陥り、九州の名門宇都宮家が滅ぶお話。
主人公の小鶴姫の兄・弥三郎が格好良い!!最期に「黒田の指図は受けぬ!」と叫んだシーンで、ハートを鷲掴みされました!!
父・兄・そして、姫。それぞれの最期が胸に沁みます。
『大友二階崩れ』
大友宗麟の若かれし頃のお話。
キリシタン大名のイメージと、大砲『国崩し』のイメージしかなかった宗麟に、こんな過去があったのだと驚きました!
父が若い女に溺れていく様を目の当たりにしつつ、それでも嫡子として政務を全うしつづける五郎(宗麟)の姿が悲壮でした。そんな中でも、「父を信じたい」「嫡子としての自分の存在だけでも必要とされたい」という想いを父に寄せていたのに……、『廃嫡』という父親の裏切りには、正直、読んでいて私の方が腹が立ちました。
しかも、その所為で、五郎をもっとも慕っている、田口という近習を失うのですよ!!!田口が可哀想すぎるぅ!!!
なんだかこの小説を読んで、宗麟がキリシタンになった、底の心境みたいなのを感じました。
『不識庵謙信の影』
このお話を読みたいが為に買ったようなもんなんですが、読んでいる間中、顔がニヤけて電車では読めませんでした。
景勝様、可愛いすぎますよvvv三郎派にいじめられるわ、戦いが始まれば大泣きするわ、与六は怖いし、謙信は憎い、どうしようもない状況で追い詰められていく精神状態で、蝕まれていく心の様子が描かれていました。ホント、この先生、巧い!!
登場早々に、猿に里芋あげながら景勝様は上機嫌で笑っているし、可愛いったらありません!!しかも、その姿を与六(兼続)に見咎められ「若、その妙な籠(里芋が入った籠)を捨て、お召し替えをなさいませ」とか言われちゃうし(笑)。
この小説の二人の関係は萌えました。だって、与六、ドS発言を連発しますもん。
内容的には、御館の乱を軸に、上条政繁VS樋口与六が景勝をどう操るか…みたいな話になっていた。
政繁(謙信の三人の養子の一人)は景勝を己の思うままに操れるお人形さんにしたいようでしたが、与六がそれを阻止してましたね。
物語が進むにつれて、景勝様の心が壊れていくのですが、今まで言いなりになっていただけだった景勝が、初めて与六に反抗した場面では、指を噛み、顎に頭突きを喰らわせ、首を絞めるという抵抗をみせていました。しかもそんな姿の景勝に与六がめっちゃ嬉んでいたのに笑った(精神的ドSで、肉体的にはMなのか?)。
とにかく、景勝様の気持ちが心が壊れていく様が恐ろしく巧く書いてあった。
もう少し、三郎の気持ちが描かれていれば、なんだか対比できて面白いんじゃないかなぁ〜と思うのですが、それをしたら、話が飛びすぎちゃうからダメですよねぇ。番外編で、三郎の気持ち、政繁の気持ち、与六の気持ちを書いてくれたら嬉しいかも。
ホント、面白かったぁ〜。 -
収録の三編ともずずん…と低音で心に響く読後感。景勝の心を侵略していく陰鬱でど黒い渦巻きに巻き込まれそう。非情な与六に圧倒されました。この主従、怖くて萌ゆります。
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短編三本からなる一冊。その一つが景勝様が主役という、本当にとてつもなく珍しい作品です。それを目当てで買ったのですが損はしません!
読んでいての壮快さは全く有りませんが、景勝の心の変化が渦巻くように流れるように描かれていて、読んでいて凄く引き込まれました。しかし、直江との殴り合い噛み付き合いがある作品なんてこれだけではなかろうか…(笑) -
後味わるいけどなぜか引き込まれる作品集。
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清冽な文章で描かれる、少しホラー入った戦国絵巻。
景勝公が笑わなかった理由。 -
3つの作品が入った短編。
上杉謙信の跡目争い「御館の乱」を書いた『不識庵謙信の影』目当てに購入。
上杉景勝が主役の本はあまり無いと思うのですが、彼が無口になった状況が伺えて面白い(史実で景勝は話さず笑わずだったらしい)。
トップに立ち続けなくちゃならないのって切ないね!
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