龍宮 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 146
  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167631048

感想・レビュー・書評

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  • まさに龍宮と言った感じでしょうか。
    魔的な魅力に溢れています。
    ダークでエロティック。異形。異色。

  • 久々に川上さんの本。不思議な読後感のほんとによくわからない話だった。この人の本は好きなんだけど、自分がもうちょっと人生経験積んでからじゃないと、本当の面白さはわからないんじゃないかと、いつもスルーに努めていたのに、つい読んでしまった。あぁ、満足。

  • 摩訶不思議。

    不気味なような、でも、面白いような。
    妙な浮遊感があります。

  • これはとても好きだ。
    装丁はもっとすっきりしていて良いと思う。
    けして怪異譚ではない。
    幻想譚なのだが、妙にリアリティを帯びたストーリィでもあると思う。
    空気感の描き出し方が絶妙で、流れるおかしみだったり、切なさだったり、
    何年か後に、昔不思議な話を読んだな、あれはなんだったけな、と
    民話や昔話のように思い出せる短篇集だと思う。

  • 時間。空間。日常。ヒトとヒト以外。
    すべての境界が曖昧だ。
    けれどそれは誰もが気がつかないほどに静かにとろけあっている。

    全部で8編の奇妙な寓話たち。
    蛸や海馬や100年以上生きる人たち…。
    「島崎」が一番好きなお話だった。
    『神様』に比べるとダークやエロスが溶けこんでいる。大人のためのお伽話。

    意識して読むのではなくて、感覚で、イメージで読むのだと思う。
    意識すると世界に呑み込まれて頭が現から引き離されてしまいそう。

  • 短編小説が八作入っています。どれを取っても、至極の名作だと思います。表紙の絵から想像できるように、奇々怪々としたこの世とは思えぬ世界であってそれでも、多分この世の話しです。こういう生き物達は人間がいないと生まれてこないのですから。以前読んだ本にこう書いてありました。学問的観念からの意見だそうです。

    一口で言ってしまうと、ファンタジーです。辺りの様子は異常で、日日常的なのですが、それには何らかの原因がありそうですが、それは明記されていない。その状態で、物語は進んで終わっている。だからこれはファンタジー。指輪物語と同じです。少しきついですが。

    わたしが一番驚いた作品は「鼹鼠」これ読めませんでした。ふりがながありましたから何とかなりましたが、これはどうやらモグラの話しです。最初気がつかなくて、そもそもこのひと誰??って言う感覚から読んでいったのですが、最後の最後まで、ミステリーでした。そしてされに疑問は残り、解決のめどは立たない状態で終わりを迎えます。
    もうまさに純文学です。さらに印象に残ったのは、特別な言葉をそんなに使わないと言うこと。それでいて、なんだかふか〜〜〜い意味のある言葉が並んでいるような気がする。たとえばですねえ
    「かけちがった。かけちがった所の悲しさを」
    なんていう表現等々です。こういう本を読み慣れている人にはただ単なるネタばれになって逆に面白くないだろうと察するので、これ以上詳しいことは書きませんので、一度挑戦してほしいと思います。日本人ならこの程度のことも日本文化の慣習から埋め留めて、次の世代につなげていきたいものだと思いました。

  • 2011.11.13.読了

  • 川上弘美さんってなんでこのような作風ばかり思いつくのだろうと感心してしまう。
    解説にも述べていたように川上弘美さんの作品には大きく分けて二通りある。人間しか出ない作品、そして動物が主な作品と。
    デビュー作の神様はくまとのはなし
    芥川賞受賞作は蛇とのはなし

    表題作の龍宮はそんなにわたしは好きではないけど北斎と狐塚、荒神、轟、海馬が好きです

    非現実的な世界観、なのに妙にリアル。
    さくさく読める短編、というよい中短編みたいなはなし。

  • 【 『龍宮』は、8つの物語を収録した短編集。いずれもなまめかしくせつないストーリーだ。一見、現世となにも違わない暮らしをする人々の話のようでいて、やけに長生きで、出所がふしぎな生き物たちが次々と立ち現れる。あるものは変化を恐れ、あるものは異質であることに苦しみ、あるものは不変をいとい、あるものはささやかな願いを抱き続ける】

  • 浦島太郎の話に強引につなげると、北斎と海馬が海と陸の入れ替わりで、玉手箱(時の流れ)が龍宮、轟、島崎。浦島太郎が精神病と仮定すればうろごろも。浦島太郎がホラ吹き(二面性)だとすれば荒神。浦島太郎が化かされたとすれば、狐塚。などと空想を楽しみました。

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著者プロフィール

川上 弘美(かわかみ・ひろみ)
1958年生まれ。96年「蛇を踏む」で芥川賞、99年『神様』でドゥマゴ文学賞と紫式部文学賞、2000年『溺レる』で伊藤整文学賞と女流文学賞、01年『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞、07年『真鶴』で芸術選奨、15年『水声』で読売文学賞を受賞。ほかの作品に『風花』『どこから行っても遠い町』『神様2011』『七夜物語』『なめらかで熱くて甘苦しくて』『水声』などがある。2016年本作で第44回泉鏡花文学賞を受賞した。


「2019年 『大きな鳥にさらわれないよう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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