- 本 ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167643010
感想・レビュー・書評
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外つ国への旅に憧れを持つ人に特におすすめ。ツアーでは叶わない旅の仕方やガイドブックとは視点を変えた魅力を知ることができる。
旅に必要な用語から簡単な会話などに至るまで、スペイン語で何と言うか注釈があるのもよい。
イラストや写真も多く、楽しい。
情勢が当時からは変わっているため、本の内容をまるごと実践するのは難しいと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
スペイン旅行の準備として読んだ。ふた昔前の本だが、今でも当てはまることが多いのではないかと予想する。著者の豊富な知識と、具体的な旅形式にした構成が素晴らしい。下品な記述もあるが、かえって個性的で面白い。
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新書文庫
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独断と偏見と愛に満ちたエッセイタイプのガイドブックです。
道中に使うちょっとした言い回しや、一般のガイドブックではなかなか触れられない歴史のエピソードがユーモアたっぷりに盛り込まれていてなかなか良かった。
実は帰ってきてから読んだのだけど! -
ガイドブックの服本にしたい。
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(2007.02.11読了)(2007.02.03購入)
スペインの旅行案内書です。何処へ行くか。どうやってゆくか。そこで何を見るか。何を食べるか。何処に留まるか。スペイン語でどういったらいいか。
懇切丁寧に書いてあります。注意点も書いてあります。スペインを見て歩きたいと言う方にお勧めです。
第1の旅は、トレド方面です。
「もし一日しかスペインにいられないのだったら、迷わずトレドに行け」といわれるくらい、スペインのすべてが凝縮した町である。(15頁) !Vamos a Tledo!
スペインは711年、突如として北アフリカに蟠踞していたイスラム教徒の遊牧民、モーロ人に侵略された。奪われた国土を回復する戦争をレコンキスタというが、足掛け八百年かかって、ついに1492年にモーロ人を追討したと言う歴史を持つ。(25頁)
スペイン語の一割、約四万語が、アラビア語に語源を持つといわれる。alで始まるほとんどすべての言葉がモーロの言葉から来ている(44頁)
第2の旅は、ラ・マンチャです。
世界文学史上の三大人物と言うと、ドン・キホーテ、ドン・フワン、ハムレットをいうが、そのうち二人が、スペインで生み出されている。そのドン・キホーテが活躍したのが、ラ・マンチャの嚝野である。(82頁)
第3の旅は、アンダルシア方面です。
支倉常長の一行が帰国前にしばしセビリアにとどまり、一行のうち7,8名が帰国しなかった。セビリアの南の小さな町、コリア・デル・リオに「ハポン」(日本)と言う姓を名乗る人々が千人ほども住んでいる。(161頁)
妻よ お布施をあげなさい
グラナダで盲であるほどつらいことは
この世にはないのだから
(フランシスコ・デ・イカサの詩の一篇(177頁))
イギリスが、王位継承戦争(1702〜13年)のどさくさ紛れに、スペインからジブラルタルを強奪して、頬っかむりを決め込んだまま、今日に至っている。これ見よがしに、ロンドン名物の二階建てバスなども走り回っている。標識はすべて英語。(200頁)
第4の旅は、カタルーニャです。
内戦に勝利したフランコが目ざしたのは、スペインを統一したカトリック両王と同じく、カスティーリャ語による、強くたくましいスペインの再統一であったから、カタルーニャ語もバスク語も禁じてしまった。ガリシア語を禁じなかったのは、フランコがガリシア男であったからだ。(206頁)
第5の旅は、巡礼の道です。
813年、半島の北西部、ガリシア地方のコンポステーラの村で、聖ヤコブ−スペイン風にいうとサンティアーゴの、首なし遺体が発見された。伝説によれば、ヤコブはサラゴーサなどで伝導してしばらくスペインに足をとどめたが、その後エルサレムに帰り、紀元44年、ユダヤ王ヘロデ・アグリッパーに首を刎ねられて死んだ。その首なし遺体が800年もたって、コンポステーラで発見された。(249頁)
著者 中丸 明
1941年 ソウル生まれ
同志社大学卒業
出版社勤務を経て作家
「京城まで」で第11回日本旅行記賞を受賞
(2007年2月12日・記)
(「MARC」データベースより)amazon
格安タクシーをチャーターして5つのコース別にスペインを周遊するユニークな案内書。案内役は熱狂的イスパノフィロ・中丸明。読むだけでも面白い、個人旅行・自由旅行にピッタリのガイドブック。 -
読み返すたびに再訪したくなります。
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無条件に礼賛したいのか、けなしながらもどこかニヒルに評価したいのか、旅行記っていうのは大体その2つに分類されると僕は思うのだけれど、この本はどっちつかず。だから読み手を引き寄せられない。
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