姫椿 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 196
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167646042

感想・レビュー・書評

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  • 設定は現実だけど展開がファンタジックだったり、ラストにカタルシスを感じるとともにぞっとしたり、簡単に言ってしまえば「世にも奇妙な物語に出て来そう」な物語たちの短編集。
    これだけ全部違ったインパクトが残る短編集もあまりないかも、と思った。

    精神的にぐっとくる要素がある本だと長めに語ってしまうのだけど(笑)、これはシンプルに物語がおもしろいし、全体を通してぐっとくる感じだから、どこかに焦点を当てて語るのが難しい。

    「マダムの咽仏」のこんな一節が心に残った。

    「嘘でもハッタリでも、腹をくくっちゃえばいいんでしょう。そしたらなれるわよ。役者でも、医者でも、オカマでも。もしかしたら総理大臣にだってなれるわ。でも、とりあえずそうなってから、そのさき本物になるっていうのはものすごく難しい。それが、芸ってやつじゃないのかな」

    説明不要。本当にその通りだな、と思ったのでした。

  • 8つの短編。どれも、浅田さんらしぃ、という感じ。表題作、姫椿。椿姫の関連かと思ったが全く違った。前提に自殺を持ってこない未来を今後作れるだろうか。希望の光りは小さくっても見えていたように思う。なんだかミステリー風味な、「再会」「トラブルメーカー」「零下の災厄」。余韻がそれぞれ違うんだけど、「トラブル・・・」での早期退職したおじさんの行く末を思うと怖い。「永遠の緑」、ゴメンナサイ、本当競馬への熱情って理解できない。あの「先生」は浅田さんなんだろうなぁ。でも斜め読みしました。

  • 「シエ」がおすすめです。不幸の涙を食べて生きる動物シエと、がんばりやのOLふーちゃんとのお話。「涙を流した分だけ、幸せになれるんだ。」こころがあたたかくなりました。

  • 短編集、浅田次郎の人情もの、おすすめするほど好きじゃない

  • 04:しっとりと穏やかな、人と人との温かなつながりを描いた短編集。どれもどっしり骨太かつ落ち着いたたたずまいで、読んでいて安心できる作品ばかりです。想像を絶するどんでん返しで肝を冷やすことはありません。この安定感は、さすがベテランのわざ。暗めの作品もありますが、明るい読後感のもののうち、「シエ」「マダムの咽仏」「永遠の緑」のがお気に入りです。

  • 気楽に読めて面白かった。
    ちょっと不思議なのが良い。

    話してはならぬ、言葉は穢れている とはなるほどだ。
    沈黙は金。

  • 短編集。「シエ」「姫椿」「再会」「マダムの喉仏」「トラブル・メーカー」「オリンポスの聖女」「零下の災厄」「永遠の緑」
    個人的には「シエ」「再会」が好み。

  • 8つの短編を集めた作品集。
    ベタな浅田ワールド全開のケモノ偏に解って書く「しえ」ってお話が良かったです。

    やっぱり我が家は動物好きだからさぁ~。
    しかもノラ猫ちゃんや捨て犬ちゃんを育ててきたから、こういったお話に特に弱いんだよねぇ~。

    「浅田さんのお話を読むと、やっぱり(ストレートな)男性は女性が好きだし、精神的なプラトニック・ラブを重宝しがちな女性作家さんと違って、愛し合うならカラダごとってところが素直だな~って思います。」by太郎

  • いいですね、浅田次郎。短編集で、総じてほんわかする人情ものが多いですが、ちょっとミステリアスに終わるものもいくつかあって楽しめます。

  • 浅田次郎の短編集も読んでみたいなあと思って読んでみた。


    時代物長編を呼んだあとだと、同じ人が書いたのかな?と思うくらいなんか違う。
    違うんだけれど、こういうのが描きたかったかな、と感じた。泣けるもの、ではなくって全く別のタイプの小説、つまりこちらがわが本来の浅田次郎そのものなのではないかと。

    正直主人公たちの感性が古くて、現代じゃないなあ感プンプンで首をひねることもおおい作品群でしたが、高度成長期からバブル期を過ごしてきた年代にはドンピシャかと思う。
    その分、おそらくそれ以後の人にはわかりづらい部分が多いんじゃないかな。

    これは読む年代層を選ぶ短編小説集かもしれない。

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著者プロフィール

浅田 次郎(あさだ じろう)
1951年、東京都出身。
1995年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄道員』で直木三十五賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、2006年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞と司馬遼太郎賞、2008年『中原の虹』で吉川英治文学賞を、2010年『終わらざる夏』で毎日出版文化賞、2016年『帰郷』で第43回大佛次郎賞それぞれ受賞。2015年には紫綬褒章も授与されている。
2018年現在、日本ペンクラブ会長、直木賞、柴田錬三郎賞、山本周五郎賞の選考委員を務める。2018年12月15日、『輪違屋糸里』が藤野涼子、溝端淳平、松井玲奈らの出演で映画化。

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