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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784167646073
みんなの感想まとめ
壮大なドラマが展開される歴史小説で、特に新選組やその周囲の女性たちの視点から描かれる物語が魅力です。主人公の糸里を中心に、彼女を取り巻く多彩な登場人物たちの個性が強く、物語は多層的に進行します。そのた...
感想・レビュー・書評
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読了後、壮大なドラマを見終わった時と同じ感動で胸が震えた。
芹沢鴨暗殺の過程、新撰組と関わる女性達。さまざまな登場人物の視点で語られて、分散しがちな物語に感じた。お梅のエピソードは強烈だった。
糸里がタイトルだから、主人公だと思うのだけど、他の登場人物の個性が強すぎて、糸里の印象が薄くなってしまったのが残念。
それでも、ドラマチックな歴史小説を読んだ充実感はある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白かった!!新撰組が好きな人、そう思わない人も私はオススメ!
燃えよ剣で土方が好きです。がこの本で鬼の副長に出会えます!
複雑な思いもありますが…
新選組に翻弄されながらも悲しくも、強く生きた女たちの物語。
最後の方の女たちの思いは泣けてきます。
剣を持たない、女性の戦に感動しました。
また、芹沢の印象が変わった本でもある。
沖田、永倉の語りは良かった。そして斉藤はどんな本でも同じなのがファンにとっては嬉しです。 -
なんか辛いなぁ。
男と違って。
解説にある
"糸里は、芹沢に斬られた音羽太夫が今際の際に呟いた「だあれも恨むのやない。ご恩だけ、胸に刻め」という一言を聞き、その意味を探り続けている。"
この言葉(以降はネタバレに繋がるので書かない)が、ずんと胸に響いてくる。
つくづく壬生義士伝の表裏一体にある物語。 -
浅田次郎の新撰組もの。
「壬生義士伝」とは異なり、女性の視点から語られている。しかしながら独白の形をとった沖田総司や芹沢鴨、永倉新八なども
奥行きをもって魅力的に描かれている。
さすが浅田次郎といったところだ。
行動をともにしても交わることのない
良し悪しではない百姓と侍の本質。
男たちの不条理を背負う、刀を持たぬ女性の強さ。等々を感じる。また島原の芸妓や
お座敷のしきたりも興味深い。
本筋ではないが読み方の分からない漢字が多いので、何度も前に戻って読み仮名を見返した。分からなくても読み進めればよいのだが、やはり物語に入り込みにくいので。例えば芸妓の位で最下級の「禿」というのがあるが「かむろ」と読む。これを
「はげ」と読んでしまうと物語に没頭できないのである(笑)
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なるほど。
後世に知られた近藤勇を局長とする新選組の成り立ちを、壬生郷士の妻たちと島原の芸妓たちの視点から語るということか。
新選組についてはいろんな角度から描いた作品を読んだけれど、最初の頃は決して純粋な義士ではなかった彼らが時代と権力者たちの思惑に呑み込まれて、他の道を選びようもなく使い捨てられた集団だということは一致している。
かっこいい逸話がありながらも、そのもの悲しさが語り継がれる本質の一つのように感じます。
それに加えて大部分が創作でしょうが歴史の表舞台に出てこない女性たちの強さを描いた点も本書の大きな特徴です。
壬生義士伝に負けず劣らずの素晴らしい作品でした。 -
浅田次郎の新選組モノの女性目線版。
いやはや面白かった。一気に読んでしまいました。
物語としては文久三年の夏から芹沢鴨が暗殺される9月16日までの短い間の新選組とその周囲の女性達の物語。
一部沖田総司を語り部とする部分はあるが九割方は女性目線のお話。
この物語の面白いところは、史実上は我侭、酒乱、癇癪持ちの芹沢鴨を実に人間味豊かな本物の武士として描いている。
その反面、近藤勇は少し頼りなく、土方歳三は頭の切れる冷血漢として描かれています。
ペンの力の凄さを感じるこの作品は、題材が史実なだけに「大和屋の焼き討ち」「禁門の政変」最後のクライマックス「芹沢鴨暗殺」等の出来事は実際に起こったことですが、その史実に浅田次郎の推察(創作を含)で面白く味付けしてあり、史実を冷静に捉えないでこの小説だけ読むとまるで事実かと思ってしまう人が出るのでは?
もちろん浅田流の泣かせる部分もしっかりありました。
浅田次郎恐るべし! -
芹沢鴨暗殺までの新撰組ってほんとろくなことしてねえよな、という熱量の低い感想しか出てこない。鴨の暗殺もなんかアホらしいし。
著者は農民が侍を倒すという補助戦で芹沢暗殺解体してみせた。そして、一つの集団における農民と侍の対立を描くにはどちらにも肩入れしない平等さが必要であり、新撰組にとって究極の他者である女の視点が採用された。本作で著者が必要に何人かの女の視点で新撰組を眺めるのは、構図を鮮明に見せるためだろう。新撰組という異様な半グレ集団に対峙するとき、それぞれ出自や生活環境の異なる女たちは、連帯意識を持たざるを得ない。女たちは最初から、新撰組の人々が追い求めていた、農民としてのコンプレックスを克服する可能性や侍としての誇りからは疎外されているからだ。
そして、男同士主導権争いの内ゲバという鏡に映された女たちのシスターフッド的連帯、という図式のシスターフッドが成立しているのは、女たちが徹底して政治から隔離されているからでもある。
本作をこのようなフェミニズム的な観点から読んだのは自分以外にはいないようである。本作の自分の読み方に基づくと、個人的なことは政治的なことといい始めた瞬間に女たちは政治的な分断に巻き込まれるのではないか?という問題が立ち上がる。 -
女性の視点からみた新撰組の物語。
史実をベースにして、浅田ワールド全開の愛と命の物語になっています。
下巻ではいよいよ芹沢暗殺が語られています。
下巻ではなんといっても糸里の力強さがさらに伝わってきます。
とりわけ、暗殺後の土方への糸里の台詞は、なんとも格好よくスッキリします。糸里対土方の対決ですね。
はっきりと「あんたたちは女を恐れている」と啖呵切るシーンで描かれている二人の対決(というか糸里対新撰組の対決)がその力強さをあらわしています。
さらに、糸里の殿様への告発!そして土方との婚姻について尋ねられた答えを、歌にして返す美しさ。力強さと美しさを備えた女性であることがひしひしと伝わります。
このような力強く美しく語られる糸里の一方で、土方が小さな、どうしようもない人物に見えてしまいます(笑)
侍にあこがれたどうしようもない百姓魂の人物という感じです。実際はどうだったんでしょう..
そして、最後の最後の語り。これは泣ける。
ということで、壬生義士伝もよかったですが、輪違屋糸里はそれを上回る物語だったと思います。
お勧め。 -
芹沢鴨は、真の武士だった。なおかつ、優しくて、良い人だったという設定で芹沢暗殺を再構成している。登場人物に悪人がいない。情緒ある語り口で読ませるが、どこか作り物めいている。
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作者は、芹沢鴨暗殺事件の謎に迫り、この事件は百姓対武士の戦いであったと論ずる。
この事件に至るまでを、新撰組隊員の動き、登場人物の独白を用いながら、サスペンスフルに展開し、ページを繰る手を留まらせない、浅田次郎の筆の冴えに脱帽。
しかし、主役はあくまで島原の芸妓・糸里であり、「息を飲むクライマックスと感動のラスト」との謳い文句通り、最後に勝つのは、女性であった。男はやはり、三蔵法師の手のひらの上で踊る孫悟空か。 -
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新撰組のなかでも特に土方さんが大好きなわたしですが、
この作品だけは言える。
土方さん、さいってー(笑)
かっこいい土方さんをお求めの方は止めた方がいいです。
糸里、吉栄、お梅、前川八木の妻、それぞれの思いが伝わりすぎて、読んでいて苦しくなる。
糸里の、芯の強さはどこから来るのだろう。
吉栄のまっすぐな愛情も、お梅の儚さも、
すべてに惹かれます。
きっと新撰組が表舞台に上がってくるためには、女性が必用不可欠だった。
その女性が歴史の立役者として語られることはめったにないけれど。 -
非常に面白かった。てっきり史実に基づいた話かと思ってしまったが、基本的に虚構のようらしい。浅田次郎の幕末ものは、思った以上に生き生きと登場人物が描かれており、面白く読める。巻末の現輪違屋の主人との対談で、輪違屋のご主人が肯定的にこの小説を評価していたのが印象的だった。
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浅野さんは物語をドラマチックに描くのがうまいなあ。
女目線プラス沖田で語られているが、どの女も強い。周りに振り回され弱いようで、しなやかに逞しく生きている。
糸里、吉栄、音羽、おまさ、お勝、お梅。みんなかっこよかった。
今回ばかりは男たちはかたなし。かろうじてかっこよかったのは近藤と平山か。芹沢さんの男気はわかるけど焼き討ちはさすがにひどすぎる…
「壬生義士伝」は男の生きざま、「輪違屋糸里」は女の生きざま。
こんな強い人間になりたい。 -
あー。いいものを読んだ。
下巻で萌えたのはお梅。そしてヒロイン糸里。でも吉栄もいいし、お勝も良い。すべての女性たちが魅力的。(万能という意味ではない)
うん。面白かった。
解説対談も興味深かった。いつか行って見たいな。 -
時は幕末。
芹沢鴨暗殺までの物語を、新撰組に関わりのある女性の視点から描いた作品。
なんだかなー。登場人物に共感できず。
土方の糸里に対する態度。
芹沢暗殺前の吉栄の決断。
糸里のよく分からん割り切り。
お勝のお梅に対する根拠の無い好意。
そして何よりも、芹沢が何ゆえ「真の武士」なのか。魅力が全然伝わってこない!
そんな感じなんで、話の展開にも納得できず。
浅田先生自体の文書は、面白く読めるし、好きなんですけどね~。
他の作品に期待します。 -
切ない。厳しい時代。
甘ちゃんの私やったらへこたれて腐ってるかも知れへん。
お糸は偉いなぁと思う。
汚れてへんのも感心する。
これ読んで
本当の意味で賢い素直な女性にならなあかんと思た。
努力を惜しまんと技量も積み重ねなあかんと思うた。 -
近藤、芹沢、土方それぞれが、時には自分の気持ちに正直に、時には時勢の進み行くままに突き進む。芹沢暗殺の裏で、彼らはなにを思い描いていたのか。それを島原に住まう芸子、糸里を始めとする数名の女性の視点から綴られる。
読み終わったときには体の底から震えるような、ぼーっと放心してしまうような、そんな状態になってしまいました。最後の方の節を読み進める時の、体の底から打ち震えるような感覚は…。決して壬生義士伝には勝るとも劣らないものだったと思います。浅田次郎さんの綴る優しさというものが心に染み入ってきました。新撰組に関しての見方も少し変わったかも。この小説に出逢えたことに感謝。
(2007年3月読了) -
切ない。
糸里の強さに心打たれました。
また、お梅の一人称の部分が、一番読んでいて辛かったです。
私は共感できる部分が多かったけど、男性が読んだらどんな感想を抱くのかが気になりました。
これから、新撰組について書かれたものをどんどん読もうと思います。 -
壬生に屯所を構えているころの話。
解説にもあるが芹沢鴨=悪、という方程式を真っ向から否定している。
糸里を含み様々な女性の目から見た新撰組が描かれている。
従来の勝者試衛館側から書かれた新撰組歴史小説に真っ向から挑んでおり、一つ一つの出来事の行間をしっとり埋めている。
芹沢らとお梅に対してここまで掘り下げた作品ははじめて読んだと思う。
最後は嗚咽がもれました。
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