一刀斎夢録 上 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2013年9月3日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784167646110

作品紹介・あらすじ

感動の浅田版新選組三部作、完結!

大正の世まで生き延びた新選組最強の剣士・斎藤一が語る、近代国家日本の幕開けと壮絶な人間ドラマ。巨大な感動が襲う傑作時代長編。

みんなの感想まとめ

近代日本の幕開けを背景に、新選組の副長助勤である斎藤一の視点から描かれる壮絶な人間ドラマが展開されます。物語は、斎藤一が語る幕末から大正時代までの出来事を通じて、歴史の理不尽さや人間の生きざまを深く掘...

感想・レビュー・書評

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  • とてつもなく悲しく辛くやりきれない作品。
    浅田次郎が斎藤一の視点で幕末から大正時代までの新選組を描いた作品。「壬生義士伝」の吉村貫一郎も少しだけ登場する。
    幕末の物語は司馬遼太郎をはじめ色々と読んだ。
    この作品を読んで明治維新というものの不思議さ、理不尽さの理解が更に深まったように思う。新選組は京都では朝廷警護のために働いた。それは松平容保が京都守護職を務めた会津藩も同じだ。それが何故「朝敵」となって厳しい処分を受けなければならないのか。それは「薩長の敵」を「朝敵」と言い換えた勝者による虐殺・弾圧に他ならない。近代日本は錦の御旗を手に入れた薩摩、長州とそれに相乗りした土佐、肥前による極めて独裁的な中央集権によって作られたと言ってよい。
    斎藤一は新選組の生き残りとして数々の作品で取り上げられているが、良く描かれているケースはないように思う。人斬りだったから悪人とは限らない。人斬りは幕末当時は職業のようなものだ。その善悪を現代の感覚で決めるのは難しい。

    • いし いるかさん
      ともあれ、をとまれ、と言うのがしばらくの間癖になりました
      ともあれ、をとまれ、と言うのがしばらくの間癖になりました
      2025/06/28
  • 感想
    一刀斎って最初は伊藤一刀斎のことかと思ってたけど、大正?じゃ時代が合わないと思ったら斎藤一ね。

    興に乗ったのか、斎藤結構喋るねぇ。


    あらすじ
    時代が明治から大正に変わる頃、陸軍の梶原中尉は剣道でどうしても勝てなかった警視庁の榊警部から、昔斎藤一こと、一刀斎に手解きを受けたことを話される。

    梶原は一刀斎を尋ねて、坂本龍馬暗殺の真実、新選組結成当初の裏切り者の粛清の話、市村鉄之介の話と鳥羽伏見の戦いを経て堕ちゆく新選組と甲州決戦の前夜について聞く。

  • 幕末・維新の乱刃の下を掻いくぐり、大正の世まで生き延びた、新選組副長助勤(のち三番組長)・斎藤一(1842-1914)と数奇な運命に翻弄された男たちの生きざまを、迫真の語りで綴られた、浅田次郎新選組三部作の完結編。 ・・・明治天皇崩御、乃木希典大将殉職後の東京で、近衛師団梶原中尉(天然理心流の練達者)が、新選組最後の生き証人からの夜ごとの聞き役となって展開、 開幕早々に坂本龍馬暗殺の真相が語られ、一刀斎(斎藤一の逆さ読み変名)の剣と生死の奥義に唖然とした上巻。

  • 生死を分かち合った者達の掛け合い…こうなるのだろうか…下巻を読んで感想書きます。

  • 新撰組三部作、完結編。

    三番隊隊長 斎藤一 が主人公。
    壬生義士伝では、無愛想で、
    人嫌いで、孤独と描かれていたが。
    そこは、変わらず。

    幕末から明治、大正にかけての、
    時代の流れに翻弄されていく、
    新撰組の行く末が、語られていく。

    時代が違うとは言っても、
    100人以上の人を切るという行為が、
    凄まじい。
    人間など、みな同じ糞袋でしかない。
    というのが、斎藤らしい。

    斎藤一が、鉄之助に、鬼神丸を与えて、
    居合の稽古をするところは、
    偏屈者の斎藤が見せた、
    彼なりの優しさだったのだと思う。

    吉村貫一郎の教えを守る鉄之助の、
    意地らしさも切ない。

    吉村

  • 「飲むほどに酔うほどに、かつて奪った命の記憶が甦る」
    ―最強と謳われ怖れられた、新選組三番隊長斎藤一。
    明治を隔て大正の世まで生き延びた“一刀斎”が近衛師団の若き中尉に夜ごと語る、過ぎにし幕末の動乱、新選組の辿った運命、そして剣の奥義。
    慟哭の結末に向け香りたつ生死の哲学が深い感動を呼ぶ、新選組三部作完結篇。

    きたーーーーー!!
    久しぶりに読んだ新撰組もの。
    しかも斎藤一!!
    ど真ん中ストライクな作品でした!!

  • 新選組三番隊長斉藤一が語る幕末動乱の運命。近衛師団の中尉を聞き役に数奇な人生を語る一刀斎・斉藤一。
    「剣の奥義は一に先手、二に手数、三に逃げ足の早さ」

  • 沖田総司美少年じゃない説

  • 浅田次郎氏で新撰組、ましてや斎藤一が主題となると、どうしても同氏の壬生義士伝や映画版での幹部隊士含む同僚に対してすら、あるいは薩長へのそれ以上(以下)に侮蔑の目を向け距離をとる酷薄な人物像が脳裏を過ったのだが、何のことはない。まさにソレはソレ、コレはコレというのが読み終えての所感。
    あるいは読んでいてこそ、今作に於ける斎藤/一刀斎の人物は如何なるものかと探り探りページをめくることに味が染みているのかもしれない。

  • 壬生義士伝や輪違屋糸里の中の斉藤一の印象が悪すぎて、どうかなあと思いながら読み始めた。が、意外とおもしろい。相変わらず人の命は軽く扱われていて、読んでいてはらはらするが。
    下巻に続くが、期待している。

  • 久々の新撰組もの。
    斎藤一先生、今回はとっても饒舌

    うーん、ちょっと最後の方は説明くさかったしこの人の新撰組ものはお腹いっぱいかな。

  • 下巻に記載。(浅田次郎 新撰組三部作の完結編。夜ごと斎藤一が語る剣の奥義を究めた新撰組の生きた証と鬼のように人を切りまくった人間の生き方というものを聞きながら、聞き手の近衛将校梶原中尉と同じように酔った感じ。三部作とはいえ、「壬生義士伝」「輪違屋糸里」とはまた違った切り口の浅田節のエンタテイメント。)

  • 第6回毎週ビブリオバトル
    チャンプ本

  • 浅田次郎は本当に読みやすし

  • 「壬生義士伝」、「輪違屋糸里」に続く新撰組三部作の完結編。
    新選組三番隊長、斎藤一こと一刀斎による独白で、幕末維新から西南戦争までの歴史が語られます。
    (一刀斎は斎藤一の逆読み)

    しかし、以外におしゃべりですね。斎藤一(笑)
    人斬りとして、多くの人の命を奪うその人間観は独特で、そのような人が、年老いたとして、ここまで饒舌に語るとはちょっと違和感あります。
    しかし語らないことには物語りになりませんから。
    自身の生き様を語ることで、奥義を授けたかったと読み解きました。

    上巻では坂本竜馬暗殺、市村鉄之助との出会い、自身の生い立ち、などが語られていきます。
    とりわけ、斎藤一の人間観、人生観、剣術に対する心構えなどが掘り下げられて語られていきます。
     卑怯を極めたものが勝ち
     美しく人を斬る
    などなど

    そして、唯一の弟子となる鉄之助との出会いと交流では、鉄之助を殴るけるしたり、鬼神丸を譲って居合いの稽古をつけたりなど、そのどsぶりを発揮する人間観が出まくりです。
    しかし、それがまた味を出していて、独自の人間観、さらには、人の生き死に関わってきた斎藤一の人生観をもかもし出していると思います。
    またこれが、下巻につながるとは、思ってもいませんでした。

    続く...

  • 最初は乃木大将の切腹の話で 一刀斎は?って思っていたら 急に始まった!
    稽古のとき コツを教えてくれたじい様が気になり 会いに行くことに あうといきなり 新撰組の話が聞きたいのだろうと‼
    いきなりだよー❗
    そして、毎晩お酒と新撰組の話がハジマルー
    壬生義士伝からの三部作 面白いのです‼
    土方歳三の写真の話はちょっと泣けた(ToT)
    下巻も楽しみです

  • 泣く準備はできているが、あまり泣くポイントがない。斎藤一が語った剣の達人と天才の違いが印象に残っている。剣の道は百里あり、達人は99里まで行ける。その先に千尋の谷があり、どうすれば渡れるか見当もつかない。しかし、天才はいつの間にかその先に立っている、それが沖田総司だと言う。確かに全日本剣道では誰が勝ってもおかしくない紙一重の世界だ。皆99里まで行けた達人なのだろう。

  • 新撰組三番隊組長斎藤一の生涯を描いた作品。

    話の始まりは、大正元年に近衛師団所属の剣の達人、梶原がライバルである警視庁の榊よりある人物についての噂を聞くところから始まる。
    榊が、警視庁道場でまみえた老人が実は斎藤一であり、彼に話を聞いてから剣がすこぶる良くなったと話した。
    それを聞いて、梶原も斎藤一の家を訪ねる事になる。

    基本的には斎藤一の一人語りだが、まるで京の町にいるような感覚になる。
    上巻は新撰組入隊から鳥羽伏見の戦い、そして江戸へ落ちるまでの数々の暗殺と戦いの日々を回想する。

  • 一刀斎とは、新選組斎藤一の逆読みだったとは。
    近衛師団の梶原中尉を相手の、元新選組の斎藤一による夜話。
    新選組のたどった運命はどこまでが史実で、どこからがフィクションか。「君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい」と、小学生時代に言われた著者の本領発揮ともいうべき作品。
    話中語られる「どうも今の若者たちは、国家の行く末をわが命の行く末とは思うていないようじゃの。国と民との命運が一蓮托生であるという、当たり前のことを忘れておる」は、そのまま現代の若者に対する、著者の思いだろう。

  • H28.3.19-H28.4.29

    (あらすじ)
    「飲むほどに酔うほどに、かつて奪った命の記憶が甦る」‐‐最強と謳われ恐れられた、新選組三番隊長斉藤一。明治を隔て大正の世まで生き延びた”一刀斎”が近衛師団の若き中尉に夜ごと語る、過ぎにし幕末の動乱、新選組の辿った運命、そして剣の奥義。慟哭の結末に向け香り立つ生死の哲学が深い感動を呼ぶ、新選組三部作解決編。

    (感想)
    「壬生義氏伝」「輪違屋糸里」につぐ、新選組三部作の最終作品。浅田次郎さんらしく、きちんとした知識に基づく大正時代の描写だと思うのでそのあたりは安心して読めます。
    ただ、梶原中尉や、斉藤一の語りでの描き方といった物語の進め方そが個人的にあまり好みではなく、もったいなく感じています。
    決して嫌いではない物語なのですが。

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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