- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167646110
作品紹介・あらすじ
感動の浅田版新選組三部作、完結!大正の世まで生き延びた新選組最強の剣士・斉藤一が語る、近代国家日本の幕開けと壮絶な人間ドラマ。巨大な感動が襲う傑作時代長編。
感想・レビュー・書評
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幕末・維新の乱刃の下を掻いくぐり、大正の世まで生き延びた、新選組副長助勤(のち三番組長)・斎藤一(1842-1914)と数奇な運命に翻弄された男たちの生きざまを、迫真の語りで綴られた、浅田次郎新選組三部作の完結編。 ・・・明治天皇崩御、乃木希典大将殉職後の東京で、近衛師団梶原中尉(天然理心流の練達者)が、新選組最後の生き証人からの夜ごとの聞き役となって展開、 開幕早々に坂本龍馬暗殺の真相が語られ、一刀斎(斎藤一の逆さ読み変名)の剣と生死の奥義に唖然とした上巻。
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生死を分かち合った者達の掛け合い…こうなるのだろうか…下巻を読んで感想書きます。
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新撰組三部作、完結編。
三番隊隊長 斎藤一 が主人公。
壬生義士伝では、無愛想で、
人嫌いで、孤独と描かれていたが。
そこは、変わらず。
幕末から明治、大正にかけての、
時代の流れに翻弄されていく、
新撰組の行く末が、語られていく。
時代が違うとは言っても、
100人以上の人を切るという行為が、
凄まじい。
人間など、みな同じ糞袋でしかない。
というのが、斎藤らしい。
斎藤一が、鉄之助に、鬼神丸を与えて、
居合の稽古をするところは、
偏屈者の斎藤が見せた、
彼なりの優しさだったのだと思う。
吉村貫一郎の教えを守る鉄之助の、
意地らしさも切ない。
吉村 -
「飲むほどに酔うほどに、かつて奪った命の記憶が甦る」
―最強と謳われ怖れられた、新選組三番隊長斎藤一。
明治を隔て大正の世まで生き延びた“一刀斎”が近衛師団の若き中尉に夜ごと語る、過ぎにし幕末の動乱、新選組の辿った運命、そして剣の奥義。
慟哭の結末に向け香りたつ生死の哲学が深い感動を呼ぶ、新選組三部作完結篇。
きたーーーーー!!
久しぶりに読んだ新撰組もの。
しかも斎藤一!!
ど真ん中ストライクな作品でした!! -
新選組三番隊長斉藤一が語る幕末動乱の運命。近衛師団の中尉を聞き役に数奇な人生を語る一刀斎・斉藤一。
「剣の奥義は一に先手、二に手数、三に逃げ足の早さ」 -
沖田総司美少年じゃない説
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浅田次郎氏で新撰組、ましてや斎藤一が主題となると、どうしても同氏の壬生義士伝や映画版での幹部隊士含む同僚に対してすら、あるいは薩長へのそれ以上(以下)に侮蔑の目を向け距離をとる酷薄な人物像が脳裏を過ったのだが、何のことはない。まさにソレはソレ、コレはコレというのが読み終えての所感。
あるいは読んでいてこそ、今作に於ける斎藤/一刀斎の人物は如何なるものかと探り探りページをめくることに味が染みているのかもしれない。 -
壬生義士伝や輪違屋糸里の中の斉藤一の印象が悪すぎて、どうかなあと思いながら読み始めた。が、意外とおもしろい。相変わらず人の命は軽く扱われていて、読んでいてはらはらするが。
下巻に続くが、期待している。 -
久々の新撰組もの。
斎藤一先生、今回はとっても饒舌
うーん、ちょっと最後の方は説明くさかったしこの人の新撰組ものはお腹いっぱいかな。 -
下巻に記載。(浅田次郎 新撰組三部作の完結編。夜ごと斎藤一が語る剣の奥義を究めた新撰組の生きた証と鬼のように人を切りまくった人間の生き方というものを聞きながら、聞き手の近衛将校梶原中尉と同じように酔った感じ。三部作とはいえ、「壬生義士伝」「輪違屋糸里」とはまた違った切り口の浅田節のエンタテイメント。)