ダライ・ラマ自伝 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2001年6月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784167651091

みんなの感想まとめ

半生を通じての深い人生哲学が描かれたこの自伝は、著者の経験や考え方を通じて、読者に多くの気づきを与えます。特に、チベットの文化や風俗、他国からの圧力に対する思索が重厚に表現されており、著者自身の内面の...

感想・レビュー・書評

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  • ◯ダライラマの半生を記載した貴重な書と思う。チベットにおける文化、風俗から、他国からの圧力に対てどのように対処するか、悩めるトップの考えもわかるという、かなり重厚な本となっている。他のダライラマの本と比べても、一番面白いと感じる。
    ◯印象深いのは、中国に対する強い怒りの感情である。割と各国で人気の周恩来に対して不信感を抱いているところが、中国の中で見てきた感覚をリアルに思わせる。ただこの辺りはそれぞれの立場があるという認識のもとに読んだ方がいいのかなと感じた。

    ◯ダライラマは転生というファンタジーを具現化したようなものだと考えていた。しかし、制度として捉えたときに、意外に合理的なのではないかと思う。世襲によって腐敗していくことはない。ボンクラな二代目は絶対に現れず、優秀な子どもに帝王学を身に付けさせることができる。
    ◯また、(この辺りは勉強不足だが)どのような身分であっても、それこそ貧しい家庭でも、ダライ・ラマというリーダーになる可能性があると思えば、その選び方次第だが一般には公平性を感じる立て付けだとも考えられる。
    ◯いずれにせよ、自分の中ではファンタジーの存在だと思っていたが、自伝にもあるとおり、一人の僧侶であるだけで、ダライ・ラマ制も続けなくて良いと思っている合理的な考え方の人だということにかなりビックリした。
    ◯それでもおそらくチベットでは人気であるし、仏教を信じる人にとっては尊敬の対象であるのは間違いない。それは、ファンタジーを抜きにしても、仏教を生涯をかけて学び、実践している姿、それ自体に心惹かれるからなのだと思った。

  • 仏教的な生き方の実践を教えてくれる本。困難にぶつかるとき、どんなふうに生きていけばよいのかが見えてくる。相手を責めないこと、極力平和な解決方法を望むこと。私個人にふりかかる、ちょっとした不愉快なできごとは、ダライラマやチベットの人々が経験している不条理な出来事と比べればなんてことはないと感じられる。

    「もし物質主義と技術が真に人間の諸問題解決の道であるなら、大部分の先進工業諸国はいまごろ、天国のような笑顔に満ちていていいはずだ。だがそうではない。同様に、もし人々が精神的なことだけにかまけているとすれば、それぞれの宗教的信条に従ってみんなが幸せにいきてゆくかもしれないが、進歩というものがないだろう。物質的精神的発展の両方が必要なのだ。人間性は停滞してはならない。」

    「すべての重要な宗教というものは、その愛と慈悲の教えによって良き人間を育む」

  • 私はこの本を17歳の時に読みました。
    そして一発でダライ・ラマ14世に感化されていましました。
    それからずっとダライ・ラマの信奉者です。
    一度だっけ仕事をサボって、講演会も聴きに行きました。
    書かれている内容はダライ・ラマの半生と人生哲学です。
    これが思想的に本当に深く、そして悲劇的であり、また衝撃的です。
    なんたって高校生の私は一発で感化されたぐらいですから。
    思想書や哲学書がお好きな方には本当にオススメの一冊です。

  • チベット独自の文化や習慣を破壊してきた中国人に腹がたった。中国人全員が残酷な人種だとは言わないが、ダライ・ラマ14が言ってたように事実は事実として広めていかないといけない。非暴力で平和を築き上げていかないといけない。現状もチベットが変わらない状況であるのならチベットに対する認知を広めてあげたい。もっと色んな人に読んでほしい。

  • ダライ・ラマがまだ存命のうちに読めてよかった。
    以外にも共産主義自体への嫌悪感はなかったとのこt。

  •  チベットから亡命し、チベットの自治権をまもれるのか? 留まって阻止すべきではなかったか? というのがこの自伝を読む前のダライ・ラマに対する漠然とした印象だった。
     読後は、むしろ中国の解放というお題目の元で繰り広げられてきた愚行の数々がダライ・ラマを始めとするチベットの人々をどれだけ苦しませ、傷つけてきたか、、、涙してしまった。
     15歳で中国からの侵入を受け、仏教破壊等の圧力のなか、外圧からチベットの中国化への歯止めを目指し、亡命者を束ねる為に亡命という選択は正しかったと思う。いまもって中国は信用性に欠けている。
     チベット仏教の考え方、白黒分けずにその灰色部分に目を向ける、良い動機でなされた行為は宗教的行為といったように、仏教
    文化のある日本人でにも受け入れやすく、さらに頂点に立つダライ・ラマ自身の愛情深くユーモアセンスある人柄がにじみ出ている。 チベットへの関心が一段と深まった。

  • 世界中のひとが読むべき本。チベットの凄まじい歴史と現実を知るべきだし、満足でない定められた運命の中で、できる限りのことを精一杯考え行う生き方は世界中の人の生きる標になると思う。

  • 中国共産党がチベットに対していかに酷い弾圧を加え続けているのか。世界はあまりに無関心すぎる。

  • 映画「セブン・イヤーズ・イン・チベット」を見て、
    チベットに少し興味を持ったので読了

    ダライ・ラマ14世の話
    チベットと中国の関係であったり、ダライ・ラマの役割であったり、
    今まで漠然としか理解できていなかったことを補足できた
    チベットに興味を向け続けていかねばならないと思わせてくれた

  •  
    ── ダライ・ラマ/山際 素男・訳《自伝 200106901 文春文庫》第14世
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4167651092
     
     Dalai Lama    19350706 Tibet  /14[1940‥‥-201103‥] チベット暦 18090506 生
    /1959 亡命/1989 Nobel平和賞/20140910 輪廻転生制度を廃止
     Yamagiwa, Motoo 19290521 三重 東京 20090319 79 /印度学/ノンフィクション
     
    https://twilog.org/awalibrary/search?word=%E3%83%80%E3%83%A9%E3%82%A4&ao=a
     
    /法名=テンジン・ギャツォ/チベット仏教ゲルグ派
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%A5%C0%A5%E9%A5%A4%A1%A6%A5%E9%A5%DE
     
    http://d.hatena.ne.jp/adlib/20080310
     かくも長き不在 ~ 49 Years in Tibet ~
     
    (20181106)
     



  • mmsn01-

    【要約】


    【ノート】

  • "チベットの歴史の一端と十四世ダライ・ラマ法王の思想にふれることができる本。
    亡命をせざるを得ず、亡命したまま祖国の平和的独立を勝ち取るべく今も戦い続ける姿に感動を覚える。
    "

  • 高野秀行「未来国家ブータン」つながり。ブータンでそれほど尊崇されているダライ・ラマについて、もっと知りたいと思い手に取る。ダライ・ラマとして見出されたときのこと、幼少時代の豊かで子供らしい暮らしぶり。指導者としての統治。中国軍の侵攻。信じては裏切られる折衝。民衆の暴発とインドへの亡命。そして現在に至るまでが語られる。ダライ・ラマの目からすると中国のしたことはまさに軍事的侵略。その後は、殺害、拷問、文化的破壊、経済的支配と、チベットにとっては苦しみ以外のものではなかった様が描かれる。けれども、仏陀の思想に基づいて、敵をも愛し、ともに手を携えようという提案、然れども今くるしむ民衆にそれを受け入れてもらうことの難しさも知り、とスケール大きく包み込むような寛容の精神に感銘を受けた。もちろん、混迷の冷戦下の世界を渡るために、寛容だけではなく泥臭い実務もくぐってきたことも忘れずに。1世紀になってからのことももっと知りたくなり。また仏教講話集も手に取りたくなる。/以下備忘録的に。/化身(生まれかわり)については、こんなことを本当に信じているのかとよく尋ねられるが、答えるのは容易ではない。ただ、過去13人のダライ・ラマ、観音菩薩、仏陀と精神的に結びついているということを躊躇なく受け入れることができる。/チベットはかつて一度たりとも中国の一部だったことはない。/「ある意味で、仮想敵は友人より価値がある、なぜなら敵の方が、自制心などといった友人なら教えてくれないようなことをいろいろ教えてくれたからだ、という仏陀の教訓は、今も大切に思っている。」/「お互いを尊重し合い、真実の精神によってのみ友情は育つのである。これが人間の心を動かすのであって、力によってではない。」/宗教は、人間社会にさらに分裂要素を生み出すことで争いの種となってはならないからである。わたしとしては、他の信仰も人の幸福に役立つという点で深く尊敬しており、他宗教の行事にも参加している。/このように苛酷な苦しみのもとで日々を過ごさねばならぬチベット人に、中国人を愛せと期待するわたしのほうが間違っている。/

  • びっくりするほどフランクな人だと思った。
    一周して無神論者じゃないのかと思うほどだ。
    チベットの悲劇について、中国共産党の悪辣さについてはそんなに紙面を割いていなかった。
    読む方も、書く方もきっと気が滅入るのでその点は良かった。

  • [ 内容 ]
    チベットの宗教的、政治的最高指導者として精力的に平和活動をつづけ、ノーベル平和賞を受賞した第14世ダライ・ラマが、観音菩薩の生れ変わりとしての生い立ちから、長きにわたる亡命生活の苦悩、宗教指導者たちとの交流、世界平和への願いなどを、波乱の半生を振り返りつつ語る。
    チベットとダライ・ラマを知る恰好の入門書。

    [ 目次 ]
    白蓮を持つ人
    獅子の玉座
    侵略―嵐の到来
    南へ避難
    共産主義中国
    ネール氏の拒絶
    亡命を決意
    絶望の年
    十万の難民
    僧衣を着た狼
    “魔術と神秘”について
    チベットからの便り
    平和への提言
    普遍的責任と善意

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • チベット自治区で中国当局と僧侶を含む民衆が衝突
    昨日のニュースは、またたく間に世界を巡り、欧州各国では中国に対して直接的に対峙することは避けながらも、仏・伊両国は中国当局の抑圧を止めるように勧告。世界がオリンピック前でピリピリしている中国を刺激しないように固唾をのんで見守っている。

    チベットという国・この問題を理解するには、ダライ・ラマがなぜチベットの外にいるかということを理解しなければならない。

    本書は、ダライ・ラマ14世の半生を綴りながらチベットという国そして民意の今を理解するのに助けになる。

  • 狭い私のアタマの中では、よしもとばななが敬愛する方、という認識。
    書影のラマ様かっこいいなぁ。

    チベットが独立していた頃の地図を見てまずびっくりした。私が知っている中国の形とまるで違う。これだけ広い場所を、中国は無理矢理領土に加えたのだなぁと。
    ラマ様のお人柄は、イメージ通り風通しのいい、至極真っ当な考えを持ったおじいさまで、すごく好きな感じ。科学的だし、恐ろしく絶望的な状況でもユーモアを忘れない。
    翻訳ファンタジーを読んでるかのような調子で、手に汗握る感じで読めてしまった。ラマ様は小説家ではないはずなのに、ものすごい筆力。
    デモを起こしたチベットの民衆が制御できなくなったり、中国がチベットの土地と民衆に弾圧を加えていく様子は、凄惨であると同時に、かつて別の場所でも起きたこと、これからも起こりえることだと思った。程度や質の差はあれど、日本で今まさに同じことが起きているのではあるまいか?

  •  ダライ・ラマとはチベット仏教の最高位の僧侶、巨大宗教の教祖であり現在、中国から亡命しインド北部にチベット臨時政府をつくることで、チベットや亡命者の心の支えとなっている。同じ仏教国、または仏教徒がいる国へ足を運び、チベット仏教を伝える。ダライ・ラマが中国を追われなければ、これほどまでに仏教という宗教に注目があつまったであろうか、彼には世界にチベット仏教思想を広める役割があるのだ。

  • 中国人全員に読ませたい一冊。
    うそだ!って言うだろうけど。

    漢民族にあふれたチベットにいってもしょうがないのかな。

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