本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (592ページ) / ISBN・EAN: 9784167651176
感想・レビュー・書評
-
アメリカ軍を震撼させた栗林中将率いる日本軍との闘い。南海の孤島に繰り広げられる激戦の記録です。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日米ともに最大規模の犠牲者を出した、「硫黄島の戦い」と、硫黄島で(2度目の)星条旗を立てた若者たちのその後の人生を追う。
ま、ドキュメンタリー/歴史論文というよりは、ノンフィクションですよね。
著者本人は一大歴史録を書いたつもりでいるようだが、その割には妙に私見やロマンティシズムが入っているし、おそらくインタビューをする内にインタビュイーに共振してしまったのだろう、明らかにインタビュイーの感情的で非論理的な発言をそのまま「記録」にしてしまっていたりもする。
ついでに言うと、彼の父親(星条旗を掲げた若者兵士の一人でもある)について皆が悪いことを一切言わないのは、もちろんブラッドリー氏の本当の人柄にもよるだろうが、インタビュアーが他ならぬブラッドリー氏の息子だからという理由もあるだろう、という極めて当たり前なことも勘案すべきかと(そういうところに気づかないのがなんというかアメリカ人っぽいというか…って、それは偏見か)。
そんなこんなで、日本人からすると「いやいやそれは…」と軽くいさめたくなる部分もある。
ただ、やはり価値ある一冊であることは間違いないと思う。
硫黄島の戦いは、日米の両軍がまともに地上で闘い合った数少ない戦いの一つで、日米双方の記録や言い分を知ることができる。
日本での太平洋戦争に関する話って、どうも東京大空襲や沖縄戦、原爆に関するものが多く、それはそれで非常に貴重なのだが、中国やフィリピンで何が起きていたか、硫黄島で何が起きていたかっていうのも、もう少し勉強すべきではないかなぁと思う。特に、こういう「互いの言い分を聞ける」ケースをちゃんと取り上げて、中高生に戦争について考えさせるべきではないかな。
この本を読んで、「じゃあ日本側はこの戦争をどう考えていたんだ」と調べてみると興味深い。栗原中将に関する本は数多く出版されているが、インターネット上に一兵卒の手記が公開されていて、こちらも一読の価値あり。 -
硫黄島の戦いを生き抜いた米兵達の戦後と生き様。
壮絶な戦場とそれによるPTSDと、当人達の意思に反して増大していく偶像があまりにもグロテスク。 -
有名な硫黄島の星条旗掲揚の7名の通したあの写真に関するアンソロジー。
-
映画原作。表紙の有名な写真である旗を立てる米海兵隊員たちのことを描くノンフィクション。著者はその内の一人の子供で、父は戦争の経験をほとんど語らなかったのだという。激戦地硫黄島の戦いで偶然に撮った写真が米国のシンボルになり彼らはヒーローになってしまった。戦時国債の客寄せとして彼らを使おうとする国や軍部と熱狂的に持て囃されるそれぞれの生き方を取材している。硫黄島の戦いの話は当然重要だが、その後のことと父と子の話がテーマだと感じた。日本人への偏見が強いかなと感じたが著者は現代日本に親しい人のようだ。
-
欺瞞を暴くという爽快感に溢れる一冊。
硫黄島の戦闘の悲惨さがまずもってリアルだが、やはり1番興味深いのは、写真の3人が英雄にまつり上げられていくシークエンスだろう。そもそも戦闘中の写真じゃなかったことからして馬鹿馬鹿しいが、国威発揚に利用したアメリカの欺瞞も馬鹿馬鹿しいし、それに熱狂したアメリカ国民も馬鹿馬鹿しい。美談によって正当化される戦争は勿論ないのだが、ましてやそれが偽りの美談だったのだから噴飯ものだ。
ただ、他の2人は愚かな生き方をして、真面目な人生を送ったのは自分の父親だけだったという著者の礼賛はやや鼻につく。 -
4167651173 588p 2002・2・10 1刷
-
2007.4.14~19 読了
-
(2007.01.14読了)(2006.11.03購入)
(「BOOK」データベースより)amazon
摺鉢山に星条旗を掲げる海兵隊員―「世界で最も美しい戦争写真」にその名を刻んだ6人の兵士は、その後どんな運命をたどったか。そのひとり・著者の父は終生、輝かしき過去を語らなかった。太平洋戦争の帰趨を決定づけた硫黄島をめぐる日米の血みどろの死闘とそれを戦った男たちの知られざる人生を描いた迫真のドキュメント。 -
想像しかできない世界。想像しなくてはいけない世界。けれど、想像に取りつかれてはいけない世界。
65年前に実際に起こったこと。 -
米軍がすり鉢山に星条旗を掲げた金属パイプは日本兵の生命線ともなる地下壕に張り巡らせた水道管だったとか。わずか65年前の同胞の蒙った悲劇に心揺さぶられる。著者、そして2部作として映画化してくれたクリント・イーストウッドに感謝。日本の失敗の歴史を忘れてはいけない。ただ、現在の官僚システムが当時と比べてもそれ程改められてない事が日本2度目の敗北にカウントダウンされている。
-
作中にも触れられていましたが、ジョニーキャッシュの歌で興味を持って読みました。
前半、硫黄島上陸まではなんとも説明調で退屈な本でしたが、
戦闘が始まると読む速度がぐんぐんとましていきました。
フィクションではなく、実際にこの戦闘に参加した
海兵隊員から聞き取りをした話。
日本という国を知らず、ただこの島で
敵として向き合ったら
日本人を憎んでしかたないかもしれません。
もちろん殲滅された日本兵も犠牲者ですが。
この作者の父親についての本なので、
どうしても良く書いてしまうのかもしれません。
実際には彼ら海兵隊も、そして日本兵も、
どちらも家族を持った人間だったのでしょう。
一番の収穫は、太平洋戦争はアメリカにも
大きな傷を残したということがよく理解できたこと。
戦争はいつまでもなくなりませんが。 -
ジェイムズ ブラッドリー(作), ロン パワーズ(作)
「硫黄島からの手紙」原作 -
クリント・イーストウッド監督、ライアン・フィリップ主演で映画化される話題の原作(ピューリッツァー賞受賞!)。硫黄島の摺鉢(すりばち)山に星条旗を立てる写真は〈決定的瞬間〉をとらえたものとして世界的に有名なPhoto Iconになっているが、6人の米軍兵士はうち3人死亡。激戦を物語る。筆者のジェームズ・ブラッドリーの父ジョン・H・ブラッドリーは3人の生還者のうちのひとりで、彼らは「英雄」として米国民に迎えられた。
ノンフィクション小説として読むと、あくまでアメリカからの視点で日本人の描き方に多少疑義を感じる部分もある。『プライベート・ライアン』で成功したスピルバーグが真っ先に映画化権を取得した企画だが、アイロニーに定評あるイーストウッドだけにバランスの良い描き方をするのではないか、と期待がもてる。最近発表されたニュースでは、日本軍の側から描く『Lamps Before the Wind』(風前のともしび)もカップリング企画として、日本人監督(Who is that?)の手により映画化されるらしい。
イーストウッドによると、ブラッドリー家の資料はすべて、『マディソン郡の橋』のフランチェスカ(映画ではメリル・ストリープ)が隠していたように、屋根裏部屋にあったらしいが、この本をもとに、どうやってエモーションをつむいでいくか、名手イーストウッドの手腕に期待大。
-
イーストウッドの次回作の原作
島田三蔵の作品
本棚登録 :
感想 :
