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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784167653033
感想・レビュー・書評
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芥川賞受賞の表題作を含む中篇2作収録。
既に己の作品世界を圧倒的に確立していた作者だが、中上健次にも通ずる煮詰まった文体とブッディズムに加え、妄想・現実の境が意図的に取っ払われた一人称視点と、表題作は芥川の枠に収まらないと感じた。
明確に読者を選ぶモノローグ作品だが、はぐれ者を描く視座が大きく変化した『人間の聖』も非常に読み応えがあった。
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パンクロッカーである町田康さんの芥川賞受賞作。2000年度受賞なのでもう20年も前なのか。
突拍子のない展開や描写はどこかパンクっぽい。ことの成り行きをひたすら記述するスタイルはデビュー作『くっすん大黒』とも似ているのだが、展開の摩訶不思議さをとくに楽しむことも出来ず、読む頭がついていかなかった。一読して、思い返しても何が書いてあったのかよくわからない。ひたすらわけのわからないことが語られている。
デビュー作がパンクっぽくなかった分、反動なのかとてもパンクっぽい作品だ。これは町田さんが進化したのか、あるいは劣化した結果なのか、どっちだろう。芥川賞の選考も支持と不支持で真っ二つに割れたという。僕は『くっすん大黒』のほうがはるかに良いと思ったし、正直これで芥川賞ならデビュー作でのほうが良かったなと思ってしまった。 -
かなりROCKな作品ですなぁ〜
主人公のダメっぷりも良い
俺は大好き
でもダメなひとは絶対ダメだろうなぁー -
へらへらと生きる“俺”がだらだら語るうちに、友達の、道行く人の、他人の悪意が襲いかかってくる。
でも読んでいるうちに、全ての悪意はこの本人から発せられたものに見えてくる。
自分が社会に向けた敵意は、鏡のようにはね返されて自分を突き刺す。
“俺”が社会を突き放しているのか、社会が“俺”を突き放しているのか。
しかし、解説で池澤夏樹が書いているように、どんなに馬鹿馬鹿しくても“俺”は「大衆を見下して超然としているわけにはいかない」。
どれだけ社会を軽蔑していても、現実ではおべんちゃらを言いながらへらへら笑って金を借り、ハムをめぐんでもらわないと生きられない。
だからこそ主人公は滑稽にも、悲しくも見える。
“俺”は孤独だけど、真っ暗な中で一人ぼっちの孤独じゃなくて、雑踏の中でぽつねんと立っている姿がどうしようもなく孤独。 -
イカれ徒然草。すごい。
あまりにもとりとめのない脳内イメージを、厳密に明確に克明に文章に落とし込んでいる。文体も相まってスルスルと脳内にインストールされてしまう。
あんまり深入りしすぎると自分の口調とかも影響受けそう、日常に悪影響が出そう。危険。
読書になにか意味を求める人には向かない。ただの暇つぶし、エンタメだって思える人なら楽しめると思う。 -
笑える小説、流れるように次から次へと変な内容が書かれている。意味不明なところもあるが面白いです。
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口語と文語が入り混じり、さらに特徴的な擬音が多用される一見してかなり特殊な文体だ。
この文体は人によっては読みづらいと感じるだろう。
話の展開も気づいたら別の場面に移り変わっているといった感じで時においていかれそうになる。 -
名古屋へ行くのに持たせてくれた、休憩室の鞄の下に置かれてる、少しの間のお守りがわり。
薄くて読みやすいよって言ってたけれど、なかなかどうだむずかしい、わたしにとって話し言葉は吹き抜ける風、見えない。
読みながら、日記が影響を受けてた。-
2024/12/07
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2024/12/09
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町田康の文体は、もはや町田康以外には考えられないぐらい確立されている。何作かしかまだ読んではいないが、社会に馴染めず、金もない、どうしようもない自堕落な青年を主人公とした作品が多い印象で、そのキャラクターとこの文体が完全にマッチしていて、素晴らしいの一言。ストーリーはもはや必要のないレヴェルで読書が進む進む。
文章が語り口だから、音楽的。意外とこんな文章読み慣れてないから、ちょくちょく内容が入ってこなかったりするが、その体験すらもたのすぃ。
今作は1ページ目から、度肝抜くような始め方だが、一見シュールレアリズム的かと思いきや、そうではなく、ファンタジーの要素の方が俄然強い。現実すらもファンタジーのようになる魔法がこの文体にはある。癖になる。作者のユーモアのセンスもあってこその芸当。喝采。
きれぎれの方が断然好みだし、完成度も高いと思う。が、人生の聖の方が作者が好き勝手に書いて、作者の人生や実体験が色濃く反映されているような印象を受けた。 -
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きれぎれ、人生の聖の2編。人生の聖の書き出しが秀逸。ちゃんちゃら&いとをかし。
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疲れすぎて眠れないようなときにこういうダメ人間のふらふら幻想譚を読むと、ごわごわになった脳みそがもみほぐされる。次の一文でなにがどうなるのかわからないのも、日々に倦んだ身体に効いた。
「人生の聖」の、頭蓋骨を透明なケースにしちゃった男の話が一番好き。 -
ごめんなさい。
最後まで読めなかった... -
特別に面白い展開はなくても文章の面白さでぐいぐい読めた。リズムが気持ちいい。主人公はダメダメだけど育ちがいいからところどころで教養が滲み、ユーモラスで惨めで憎めない。お見合いを滅茶苦茶にするシーンなんか最高だった、馬鹿で不細工。
解説で池澤夏樹が、(類似作家としてよく挙げられる太宰と違って)町田康は没落者ではなく、日本全体が没落したのではと指摘してて興味深かった。「泡沫景気が崩壊して、自信を失い、目標を失い、当惑している。何かが終わってしまって、次が始まらない。教養はあるけれどその使徒がない」。きれぎれを読んでいて何となく他人事ではないと焦るような気持ちになったのは、作中を漂う空虚さが限りなく現実のものだったからだと思う。 -
無茶苦茶や
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どこまで読んだところだったかな。
「あっ」と気づいて反射的に思い浮かんだ。
人間失格、であると。
それからは、もう頭から離れない。目眩く、展開に次ぐ展開の最中にあって「これは」と。
もともと著者の作文ついて、そのように連想されていることは知っている。
それにしても…。
とはいえど、このことについて追求したところで、あまり意味がないだろう。本質から逸れる。
この辺にしておく。
感想だなんてあらたまったところで、ぼくの感想は、けっしてぼくを超えない。何かしら書き連ねて、何ごとかを成した気になってしまう。
行き当たりばったりと計算尽く。
分析なんて、きっと不要なんだ。
剥き出し。あるがまま。なすがまま。
本来、人は誰しも、そのように生きる。
“人間失格”?どこが?なにが?
合格も失格も、ラベルを貼らなきゃ理解できないなんて。ラベルごときで理解するなんて、理解できた気になるなんて。そんなだから人間関係などは、こじれてしまう。こじれるだけこじらせておいて、修復も改善も、回避も解答もない。理解不能なんて、とっくに意識の外。見ないふり。
あまりにも容易い。安易。軽視。
意識の外、見ないふり。
きっと現実のことじゃないと思ってる?
夢か何かの話だと。
『きれぎれ』
こんなリアルはないんじゃないのかな、と思いながら読み進めた。読む手が止まらなかった。
けっして行き当たりばったりなものか。これほどまでに緻密な“計算”尽く、見たことがないと思った。
生きてゆくかぎり、止まらない、止められない物語。人生行き着く先なんて、知らない。
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青空。
きれぎれになって腐敗していて。
これが町田康か。。
狂言回し的言葉の連続。
意味や内容ではなく、音やリズムを楽しむ本、なのかな。
まだよくわからなかった。。 -
リアルであってリアルでない。
悪い夢を見るような。
いい気分では読み進めないが、かと言って読むのを止める事も出来ない。
脳が見えている人の話は嫌でした。
町田ワールドに怖々足を踏み入れて、結局スグに逃げ出してしまうような読み方をした気がした。
『くっすん大黒』は意外と面白かった印象があったんやけどなぁ。 -
3.3/5.0
少し古風かつ自由奔放な文体、現実と夢が混ざり合ったような珍妙なストーリー。
楽しめたかと言うとそうではなかった。またしばらく置いてから再読したい。
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