蔭の棲みか (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167656492

感想・レビュー・書評

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  • 奇才、玄月の芥川賞作品他
    うん、全く共感できない。けどわかるこの才能。大阪を舞台に描くまるで太宰治を憑依させたかのような寒々しい世界には到底描けない。純文学なんだけど正直読みづらいのでおすすめはできない。読んでいてだんだん気が滅入る作品なので鬱展開が苦手な人は気をつけてください。

  •  
    ── 玄月《蔭の棲みか 1999‥‥ 20030110 文春文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4167656493
     
     籍=Gengetsu げつ、作家 朝: 현월, 19650210 大阪 /大阪芸術大学教授。
    /文学バー「リズール」経営。

    (20231128)

  • 在日韓国人の生活を描く。必死に生きていく人々の息吹を感じる作品

    エゴンシーレの想定がおしゃれ

  • FUTANさんがよく書かれている、芥川賞作家、大阪在住の玄月さん。
    ミナミで文学バーを経営されていて、FUTANさんはご常連のようです。

    この前、大阪の下町にある、おじいさん経営の古本屋をのぞくと、
    その玄月さんの芥川賞受賞作「蔭の棲みか」が含まれる中編3本の入った単行本を見つけました。
    値段のところには、「初版本 400円」とありました。
    歴史的名著でなくても、初版本は価値があるのですね(^_^)

    「蔭の棲みか」は、結構、どろどろした話。開高健の「日本三文オペラ」を思い出すようなところがありました。
    前年に芥川賞候補となった「おっぱい」は、ちょっと村上春樹風な部分もあるが、やっぱり在日の話。
    もう1作、「舞台役者の孤独」も、なかなかおもしろい。
    あまり読みやすい文体ではないのですが、どろどろした、一見、出口のなさそうな話はわたくし好みでした。

  • なんて陰鬱なんだ

  • 芥川賞受賞作を含む短編3編を収録しています。

    表題作である「蔭の棲みか」は、在日コリアンの集落で長年生活してきたソバンと呼ばれる老人を主人公にしたもの。「舞台役者の孤独」は、馬望という在日コリアンの青年と、彼の周囲の男たちや繭子と呼ばれる夫から逃げ出してきた女との交流をえがいた作品で、いずれも性と暴力の濃密なにおいの立ち込めるストーリーを、ハードボイルドな文体でつづっています。

    「おっぱい」は、やはり在日コリアンの登場人物が重要な役割を演じていますが、同時にセックスレスの夫婦である祐司と由子の距離に焦点があてられており、他の2作とはすこしちがった読後感があります。

    日本人と在日コリアン、北と南、健常者と障がい者、夫と妻のあいだに横たわる距離がクローズ・アップされており、テーマそのものはおもしろいと感じました。ただ、在日コリアン文学において「在日」それ自体が遠隔地ナショナリズムのような役割を演じてしまうようになってから久しく、そのへだたりへの反省的なまなざしが欠けていることに、やや古臭さを感じてしまいます。たとえば、梁石日の小説やその映画化作品の大衆的な需要はそうした条件のもとで可能になったのではないかと考えられますし、グ・スーヨンの自伝的小説である『ハードロマンチッカー』ではそのような条件がパロディ的に自己言及されているのですが、本作の登場人物たちは日本人から疎外されている「在日」という場所にあまりにもなじんでしまっているように思えます。

  • 表題作以外はよくわかんなかった。

  • 芥川賞
    蔭の棲みか◆おっぱい◆舞台役者の孤独

  • 「蔭の棲みか」
    在日朝鮮人をはじめアジア人たちが暮らすバラック集落
    そこは一種の治外法権で犯罪多発地帯で野蛮な習慣もあるのだが
    見てみぬふりでやりすごし、まあみんな平和に暮らしているのだった
    しかし偽善的なボランティアや口の軽い若者たちが
    終わりの始まりを導いてくる
    発表時期から察するに、1999年の夏かな…?

    「おっぱい」
    社会主義の理想を夢見つつ、セックスレスを続ける妻
    彼女は帰化人で、元は在日朝鮮人である
    ひょっとすると日本の子供を産むことに抵抗があるのかもしれないし
    単に、産まれてもいない自分の子供が怖いだけなのかもしれないが
    よくわからない
    夫はただ、泣くことしかできない

    「舞台役者の孤独」
    世間体、カネ、宗教とかいった価値観に束縛されることなく
    自由でありつづけるには演技だ
    しかもそれは、空気に自分をチューニングする堅苦しいやつではなくて
    結果を考えずにアドリブであらいざらいぶちまけるやつなんだ
    つまり世界を変えるには認識でなく行動
    それがたとえ、世界すべて敵にまわしかねない博打だとしても
    他に道を考えることができない

  • 1999年 芥川賞作品。大阪東部にある在日朝鮮人街に棲む老人が主人公。世代・民族の対立の狭間でもがく姿が重厚かつ克明に描かれる。難しい題材であり、また、ラストは解釈を読者に任せる展開は、読後感をずしんとさせる。
    同じ巻に過去の候補作も収録されており、お得感あり。

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