正しい乙女になるために それいぬ (文春文庫PLUS)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1099
レビュー : 125
  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167660123

作品紹介・あらすじ

"乙女の聖書"として語り継がれた伝説のエッセイが遂に文庫化。乙女はみんな根性ワル、お食事より悪口が好き、ゴージャスで貴族で孤独であれ、真のロリータとは?リボン・フリルのブラウス・Vivianne Westwood…野ばらのエレメントがちりばめられた乙女論は、ロマンチックでお上品でクラシカルで意地悪!正しい乙女になるための必修科目。

感想・レビュー・書評

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  • 現代における乙女のカリスマ、嶽本野ばら様の記念すべき第一エッセイ集です。乙女という生き方を選択した者にとって、この作品ほど功績の大きい書物はありません。
     乙女にはお友達なんていりません。根性ワルは乙女の基本。嫉妬する乙女は美しい…。
     こんなことを、美しくレトロでユーモラスな文章と独特の美学で綴っている方が、野ばらという名前で、しかも男子!この本を読んだたくさんの女子が、作家にせつない恋心を抱いてしまったのは仕方のないことです。それまでは、清く正しく花も恥らう若い女子にのみ与えられるちょっと古臭い称号だった「乙女」という単語は、この本によって生気を取り戻し、恥ずかしながら私にとっては、自身の生き方を表す言葉となりました。
     オマエいくつだよ、ですって?乙女であることに年齢も性別も関係ないのです。ボロは着てても、小じわはよっても(よりたくないけど)、心は乙女、ですわ。ね?乙女の皆さま。

  • 恥ずかしながら、わたしは、嶽本野ばらをずっと女性だと思っていた。
    野ばらの作品を読んだことはなく、見た目の繊細さのみで判断していた。
    だから、このエッセイで一人称が「僕」と書いてあることにひどく違和感を覚え、女性で一人称が「僕」か・・・となかば読むのを諦めようとしたら、なんと、男性だった。気づいてよかった。違和感はなくなり、最後まで読むことができた。
    一人称に対しての違和感はなくなったけれども、それでも野ばらは女性らしい(乙女らしいと言ったほうがいいのかな…?)。
    見た目が繊細だと思ったらほんとうに性格も文章も繊細な人らしく、可憐で、散ってしまいそうな雰囲気を残しつつも、力強さ、陰湿さも垣間見える。

    純粋さゆえに崩壊してしまいそうな自我、愛している人へ向けた恋情に、男性の持つ明るさはないに等しい。この人は、本当に乙女なんだ・・・!

    作者は、カラッと乾いた晴れの日よりも、じとじとと湿っぽい曇りの日が似合うだろう。それこそ、乙女の特権というものなんだろう。

  • 1番印象に残ったのは「乙女と性欲」というエッセイで、
    「腐女子はBLが好き」と普通は言うはずのところを「乙女はホモセクシュアルが好き」と最高のネガポジ転換をしている所が印象に残りました!
    ホモは乙女の永遠のテーマとも言い切っているのにも、
    腐乙女の私は自信を持ちました。
    この本を書いたのが、男性だと言うのが信じられません。
    腐女子は男女の恋愛に、自分なんて入らないからBLに逃げていると宣う男女共に読ませたいですね。
    キリスト教式の葬式で死にたいから日曜礼拝に行くという考えも面白いし、宗教はミーハー心で興味を持ってもいいんだと思いました。
    あと、「ボロは着てても心のロリータ」というエッセイに今NHKでやっている特オタOLが主人公のドラマを感じました。
    中原淳一や、竹久夢二の様な美意識を持った方が今日活躍している事に日本の未来を感じました。

  • けしてブレない乙女のバイブル。過激なことも書かれているけどそれもまたよき。固有名詞に関しては実は半分くらいよくわからなくてそれをひとつひとつ自分で知っていくのもまたこの本の楽しみ方かもしれない。

  • これぞ乙女のバイブル

  • 乙女のバイブルの名に間違いなし。
    甘いだけの乙女節とも、労働本位でも、下世話でもない、激辛でひたすら理想を追い求める意思を数頁で次々と次々と繰り出す著者を他に知らない。

  • 【本の内容】
    “乙女の聖書”として語り継がれた伝説のエッセイが遂に文庫化。

    乙女はみんな根性ワル、お食事より悪口が好き、ゴージャスで貴族で孤独であれ、真のロリータとは?

    リボン・フリルのブラウス・Vivianne Westwood…野ばらのエレメントがちりばめられた乙女論は、ロマンチックでお上品でクラシカルで意地悪!

    正しい乙女になるための必修科目。

    [ 目次 ]
    お友達なんていらないっ
    春の日には、菜の花畑
    プラネタリウムと模造少女
    前略乙女の君に
    時を駆ける宇野重吉
    私の彼はミスター・スポック
    J・コーネル展に寄せて
    一九九三年ロボコンの旅
    皇室礼讃
    乙女と性欲〔ほか〕

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 爆笑しつつも、中学生あたりの頃読んでたらどっぷり嵌ってただろうなとも。あとうすぼんやりと暗くなります。陰鬱な雨の日、マタイ受難曲をかけながら白いカーテンが閉ざす薄暗い部屋で、長髪美形のロッカーにでもつのる思いをはせながら読むのにとても適した本とも言えます。(多分)


    『とらんぷ譚』読んでみたい。気になる作家や美術かあ何人かちらほら。

    ちなみにパラ見でかりたら冒頭には戸川純女史の文章が。あらまこんなとこで。恐れ入ります。

  • 清く正しく美しい乙女への道は厳しい。だから、乙女は尊いのです。

    とっても野ばらです。閉ざされた世界だから美しい。歪だから美しい。厳しさに耐え続けることが乙女への道。自分を愛し、自分のために生きる、自分のための自己中心主義。そんな絶滅寸前の乙女の世界。

  • 副題は恥ずかしいけど、表紙はイカすエッセイ。

    なんていうか、エッセイっぽくない。ひとつひとつの話にストーリーがあって、まるで小説を読むように読める。しかも、ひとつの話が1ページくらいしかないからテンポよく読める。
    ストーリーがあるといっても根底にあるのは作者の日常で、そこに非日常のエッセンスを加えた感じの内容が大半。ときどき手紙のような詩のようなものがあったりもする。エッセイというか、そう、雑記って感じ。普通のエッセイ以上に、話に想像の余地があって面白い。

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著者プロフィール

小説家。エッセイスト。京都府宇治市生まれ。1998年『それいぬ――正しい乙女になるために』(国書刊行会、後に文春文庫)で、エッセイストとしてデビュー。2000年『ミシン』(小学館文庫)で、小説家デビュー。同作は、単行本と文庫を合わせて16万部に達するベストセラーとなった。03年『エミリー』、04年『ロリヰタ。』が、二年連続三島由紀夫賞候補となる。04年には映画化された『下妻物語』(単行本は02年刊行)が大ヒットした。この他の弊社刊行の小説作品は以下のとおり。01年『鱗姫』、『カフェー小品集』、『ツインズ -続・世界の終わりという名の雑貨店』、03年『デウスの棄て児』、『カルプス・アルピス』、04年『ミシン2/カサコ』、05年『下妻物語・完 ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件』、07年『変身』、08年『タイマ』、『おろち―olochi,super remix ver.』。公式ホームページURL http://www.novala.quilala.jp/

「2015年 『破産』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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