教科書でおぼえた名詩 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2005年5月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784167660857

みんなの感想まとめ

詩歌の魅力を再発見できる一冊で、学生時代に感じた詩の良さを思い出させてくれます。多くの人が教科書で学んだ詩を再び手に取ることで、当時の思い出と共に美しい言葉に触れたくなる衝動を感じるようです。作品のリ...

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに、大好きな詩『初恋』『落葉松』を読みたいと思った。この衝動は定期的にやってくる。詩歌ではないが、梶井基次郎『檸檬』も同じ衝動に駆られることがあり、恐らく私の中でどこか、美しい文字の羅列の成分が足りずに欲している時なんだろう。
    詩歌の魅力はリズム、感情が短くも集約していることだと思う。学生の頃は、この「良さ」に気がつかない。ただただテストに出るかも、と必死に食らいつき、訳の分からない漢詩に適当にレ点を打つだけだ。
    年齢を重ねて、定期的な美しい詩歌に触れたいと思った時にこの本の存在を知った。内容の咀嚼が作業だった学生の頃に比べ、純粋に詩歌に向き合える良い本だ。ノスタルジーに浸って学生生活の思い出も一緒に感じる。
    自分の好きな詩歌は勿論、今まで出会わなかった作家の詩歌も学べた。戦争の題材はとても胸が痛いし、茨木のり子『自分の感受性くらい』は身に覚えがありすぎてすみません、と思うくらいに強く感情を動かされた。
    「正しい解説」を追うこともない。テストには出ないのだから、この本を開いて、自分がその時に思った思い、解釈が一番であるし、肩の力を抜いて言葉遊びを楽しむことが大切だと思う。

  • 教科書でおぼえたはずだけどほとんどが忘れていた。面白いと思ったのは最後にうろ覚え索引があるところ。

  • 叔母の読んでいた本だったので借りてみました。

    教科書でおぼえた・・というだけあって、学校で習って知っている詩が多くてなんだか懐かしい気持ちに。

    大好きな長田弘さんの「世界は一冊の本」がお気に入りです。

  • 10代の頃、よく詩集を読んでました(今じゃ全然)。学校で習ったなあと思ったのは宮沢賢治の詩。私が好きな立原道造、中原中也の詩が掲載されてますが、私は学校で習った記憶なし。万葉集も入ってます。漢詩や訳詩(ヴェルレーヌとか)もあり、懐かしい気持ちになります。ただ、作者や作品についてもっと解説があったらなあと。「うろ覚え索引」てのが最後にあるけれど、使う人、いるんだろうか…。

  • 『201201 詩歌強化月刊』

    流石に知っている詩ばかりかと期待したが、そんなことはなかった。
    お風呂で半身浴をしながら朗読。

  • 2015.07―読了

  •  「ふるさとは遠きにありて思ふもの
     そして悲しくうたふもの」
         室生犀星『小景旅情(その二)』より

    こういう感じの、ああ知ってる知ってる習った習った、という有名な詩がどっさりの、国語好きにはたまらない一冊である。


    『教科書でおぼえた名詩』 文藝春秋編 (文春文庫)


    中高生の多感な時期にこういう美しい日本語と出会うのはいいことだ。

    とは今になって思うことだ。

    勉強しているまさにその時には、何も考えずテストのためにただ丸暗記していたり、やたらほじくり返して文法だの直訳だので文章の雰囲気ぶち壊しにしてしまったりしていたんだよねきっと。


    昭和20年代から平成8年までの、日本の中学・高校の国語教科書1500冊余りの中から精選された250篇の作品が、一気に読めちゃいます。
    しかも親切な「うろ覚え索引」つき。


    詩、俳句、万葉集、古今和歌集、新古今和歌集から、漢詩、翻訳ものまで。
    作者も、よみ人知らずから俵万智まで幅広い。


    今回嬉しかったのは、土井晩翠との再会。

    以前読んだ、北村薫さんの『詩歌の待ち伏せ2』で、土井晩翠の「星落秋風五丈原(ほしおつしゅうふうごじょうげん)」が紹介されていて、男性的な漢詩調のかっこいい詩を書く人だと覚えていたのだ。

     「一つの太陽隠れさりて
     千万の太陽現るる時、」

    で始まる『夜』が、まーほんまにかっこいいのですよ。

    『星と花』も好き。

     「み空の花を星といひ
     わが世の星を花といふ。」

    なんとさっぱりとした、清らかな無駄のない言葉たちなのか。


    では、聞き覚えのあるものをいくつか挙げてみよう。


     「おうい雲よ
     ゆうゆうと
     馬鹿にのんきそうぢゃないか」
         (山村暮鳥)

     「からまつの林を過ぎて、
     からまつをしみじみと見き。
     からまつはさびしかりけり。
     たびゆくはさびしかりけり。」
         (北原白秋)

     「幾時代かがありまして
     茶色い戦争ありました」
         (中原中也)

     「子供たちよ
     これは譲り葉の木です。」
         (河合酔名)

     「春眠暁を覚えず」
         (孟浩然)

     「国破れて山河あり」
         (杜甫)

     「私の耳は貝のから
     海の響をなつかしむ」
         (コクトオ 堀口大學訳)

     「秋の日の
     ヴィオロンの
     ためいきの
     身にしみて
     ひたぶるに
     うら悲し」
         (ヴェルレエヌ 上田敏訳)


    こういう本のいいところは、知らない作品にも出会えることだ。


    草野心平『窓』。

    草野心平といえば「ケルルンクック」がぱっと浮かぶ、“蛙の詩人”だと思っていたから、これはとても新鮮に感じた。

     「波はよせ
     波はかえし。」

    というリフレインが印象的で、まるで波の音が聞こえてくるようだ。


    薄田泣菫(すすきだきゅうきん)。

    いたいたそんな人(笑)
    作品は覚えていなかったけれど、今読むと、漢字をたくさん使った何だか難しい文章を書く人だ。

     「いにし代(よ)の珍(うず)の御経(みきょう)の
     黄金文字(こがねもじ)
     百済緒琴(くだらおごと)に斉(いわ)ひ ……

    めんどくさくなってきました(笑)


    次は伊藤静雄。

    この人も知らなかった。
    とても優しい綺麗な詩を書く人だ。
    作風は“耽美”だそうで。

     「太陽は美しく輝き
     あるひは 太陽の美しく輝くことを希(ねが)ひ
     手をかたくくみあはせ
     しづかに私たちは歩いて行った」

    なるほど確かに。


    「すぐれた人の書いた文章は、それを黙読翫味(もくどくがんみ)するばかりでなく、ときには心ゆくばかり声をあげて読んでみたい。
    われわれはあまりに黙読になれすぎた。文章を音読することは、愛なくてはかなわぬことだ。」

    これは、本書の最初に書かれている島崎藤村の言葉だ。


    昔読んだ朗読の本(『演劇と教育8 臨時増刊』 1986年 晩成書房)の中で、島崎藤村について書かれていた話を思い出した。

     「小諸なる古城のほとり
     雲白く遊子悲しむ」

    これは、藤村の『千曲川旅情の歌』の冒頭の部分だが、ほとんどの母音が「O」と「U」で構成されている。

     「KOMORO NARU KOJYO NO HOTORI」

    と、ローマ字で書くと分かりやすい。

    やや重く内省的な感じを持つ「O」と「U」が、当時の青年の心の不安のようなものを表現していて、音読をすることで、言葉の音声的働きがみごとに生かされている、よい例なのだそうだ。


    言葉の美しさを楽しむ、という高尚な大人の道楽を、この本は教えてくれる。


    本書に掲載されている作品には、内容に関する解説は一切ない。
    勉強じゃない、というのがポイントなのだ。

    旧仮名遣いの優しさに癒され、文章の流れをゆるく楽しむ。

    この歳になって、こういうものが読めるのは、とてもありがたい。

    できれば、もう少し涼しい季節になってから読めばよかった。

    本日気温35度。猛暑(笑)

  • 懐かしい…習ったのも習ってないのもあるんだけど、教科書って本当にいいものを載せてるんだなと思う。これを足がかりにいろんな詩集を読んだのも懐かしい。

  • 実際に自分が学習した詩もあれば、初めて出会う詩もあり。意味がわからないものもあるけれど、考えてみることが楽しい。

    例えば、冬になれば俵万智さんの短歌を思い出すように、ふとしたときにこれらの詩を思い出すことがある。学校で習うことは使えないなんて言われるけれど、一概にそうとは言えない。自分でどう活用するかが大切なのだ。


    以下は、フレーズにはおさまらなかったけれど、詩の一部をフレーズに入れるのも…と思った、気に入った一節。


    一個の人間(武者小路実篤)
    自分は一個の人間でありたい。
    誰にも利用されない
    誰にも頭をさげない
    一個の人間でありたい。
    他人を利用したり
    他人をいびつにしたりしない
    そのかはり自分もいびつにされない
    一個の人間でありたい。

    落葉松(北原白秋)
    山川に山がはの音、
    からまつにからまつのかぜ。

    月夜の浜辺(中原中也)
    月夜の晩に、拾つたボタンは
    どうしてそれが、捨てられようか?

    頑是ない歌(中原中也)
    此の先まだまだ何時(いつ)までか
    生きてゆくのであらうけど
    生きてゆくのであらうけど
    遠く経て来た日や夜の
    あんまりこんなにこひしゆては
    なんだか自信が持てないよ

  • 道程 

    国破れて山河あり

    みぞれはびちよびちよとふつてくる

    懐かしいのばかり。
    詩って不思議と文より記憶に残る。

  • この本に載っているのは有名な詩歌ばかりです。
    高村光太郎の「道程」で始まり、ヴェルレエヌの「落葉」で終わります。漢詩、俳句、短歌もでています。
    かつて教室で学んだ詩と再会できます。
    有名なのに知らなかった詩と出会えます。そして今心に響く詩に出会えたりします。
    いつも鞄に入れておきたい一冊です。

    【野菜ジュース】

  • 学生時分、教科書や授業で触れて心揺さぶられた、もしくは強烈に印象に残った詩を手元に置いておきたくて、本屋さんで必死に探し回った1冊。読むたび、原点に返ったような気持ちになる。

  • ゆずり葉の詩が、昔から好きです。

  • 近くの書店にはなかなかなくて、新宿紀伊国屋書店でやっと見つけました。
    この本に載っているものは、昭和20年代から平成8年までの中学・高校の国語教科書1500冊あまりから厳選されたとのこと。俳句、短歌、漢詩もあります。
    授業で読んだことのある詩、聞いたことのある詩、初めて知った詩。どれも厳選されているだけあって、心に響くものばかりです。
    鞄に入れて、持ち歩きたい一冊。

  • 教科書で一度は読んだり見たりしたことのある有名な詩ばかりで、とても懐かしい気持ちになった。
    教科書に載る詩ってこんなに素晴らしいものだったんだなぁと改めて思い、詩人は勿論のこと、それだけでなく、教科書を製作する際にこれらの詩を選定した人たちのことも、すごいなぁと純粋に尊敬の念を抱いた。

  • 2005.7.11

  • 国語の授業で、「詩」はあまり好きではなかった。
    オトナになって、国語のセンセイになって、
    しゃべることをお仕事にし始めて、
    ようやく「詩」におもしろさを感じるようになった。

    好きでなかったはずなのに、
    この本に並んでいる詩のほとんどを知っていることと、
    これ以上に多くの詩に触れてきたことに驚く。
    そして、わからないながらも
    それだけの詩に触れてきたことが、
    「今」につながっているのかなと思う。

  • 知らない詩も多いけれど、懐かしい詩と再開できる一冊。定型詩や漢詩の方が覚えているものが多いですね。今読むとあの頃感じた雰囲気とまた違った印象を受けました。

  • 上田敏や森鴎外ら、明治の文豪が翻訳した異国の詩が特によかった。勿論元の作品の素晴らしさあってこそなんだろうけど、文語の格調高い美しさにうっとりしてしまう。翻訳とは思えない、韻の踏み方や流れるようなリズムが見事。

    教科書ってなんて贅沢なんだろう。今思うと、中高生の頃の読書って現在よりよほどバラエティに富んでいたんだなぁ。

    注釈がついてたらより嬉しかったです。漢詩とか自力で読解できない…!

  • 教科書は名詩の宝庫。

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