ティファニーで子育てを (文春文庫 マ 16-1)

  • 文藝春秋
3.18
  • (2)
  • (3)
  • (15)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 55
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167661274

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 英語版(『The Nanny Diaries』)を読みながら、その参考資料として読んだのだけど、大変に勉強になった。という、実に個人的な理由で、感謝でいっぱい。

    というのも、先に英文を読んで、その後で日本語版を見ていたのだけど、自分がおそろしいほど頻繁に間違って解釈していたことが分かった。それはもう衝撃を受けるほど。(いきなり作品レビューと関係ない話ですみません)

    昔、村上春樹さんが「柴田さんに訳文をチェックしてもらったらびっくりするほど誤訳が見つかった、ありがたかった」というようなことを書いてあったのを思い出したが、ほんとに勉強になる。
    こういうのはたまにやった方がいいなぁ、と思った。
    おもしろいと思える話じゃないと、英語のあとで日本語まで読むのはなかなか面倒くさいと思っちゃうけど。

    ところで、読んでいて本当に不思議だったのは、オリジナルのペーパーバックを読むと、すごくおもしろくて笑ってしまうのだけど、日本語版を読むと、あんまりおもしろくなかったりする。
    なぜなんだろう。
    全体として悪くない訳だと思ったので、訳のせいじゃないと思う。
    ところどころで雑な直訳文があるなぁ、と思わなくもなかったけど、すごく巧みに訳している時でも、英文の持つおもしろさが、どこか目減りしていることがある。

    そういうのって日本語に置き換える時点でもう避けられない運命なのかなぁ、と、特に悪いところの見当たらない日本語を読みながらつくづく考えた。
    もしかしたら、私は日本語を読むスピードより英語を読む時の方が格段に遅いせいで自然と精読になり、そのせいで英文の方がおもしろく感じるだけかもしれないけど。

    それから、柴田元幸さんが、以前どこかで「誤訳のない翻訳はない」と書かれておられて、それを読んだとき、えー!柴田さんでも? まさか! とちょっと信じられなかったけど、確かにこの本も、ほんの少しですが誤訳はあった。(私と違って、重要な間違いはなく、ほんとにどうでもいい些末なところで)
    ただ、今回読み比べてみて、どう読んでも間違いようのないところで死ぬほど読み違えていた自分の有様を考えると、この本の誤訳の少なさは私には奇跡の偉業にすら思える・・・!
    ちなみに、Harvard Hottie を「ハーヴァードの君」と訳したのは素敵、と思った。ぴったり。

    この話は続編があって、ナニーやグレイヤー、ハーヴァードの君の11年後の姿が描かれているらしい。
    読みたいと思ったけれど、米Amazonのコメント欄を読むと不評だったらしく、「社会人になって何年もたっているはずなのにナニーが学生の頃から全然成長してないことに違和感」「前作は大好きだったのに、ガッカリだった」というようなコメントでいっぱいだった。
    それでも読みたいとは思うけど。

  • 映画『私がクマにキレた理由』の原作。

  • ●読書録未記入
    ・「新ニューヨークネイバーズ―セレブに会えるアメリカ・ガイド」p.39で紹介
    ・「あとがき」:中村うさぎ
    〜ニューヨークセレブ家庭のナニー(子守り(児童心理学専攻のニューヨーク大学生))は見た!

    p.136 セレブ幼稚園の「おやつ当番」:シェフを連れてきてオムレツバーをセッティングしたセレブ母あり
    p.196 〈フレッドの店〉でナニーが友人と気晴らしにおしゃれなランチ:赤ワインとロビオラ・チーズピザ
    p.403 セレブ児童(4歳)希望の朝食:「フルートループス」
    (FROOT ROOPS http://www.meidi-ya.com.sg/sinpack.asp?act=detail&qid=547ケロッグのコーンフレークの一種
    :小さなドーナツ型をしたフルーツ味のシリアル)。
    実際に出たのは「ソイフレーク」(確認中。オーガニックフード?) 

  • NYのお金持ちの家でナニーとして働く女子大生の目で語ったお話。

    お金持ちが、いかに自分勝手か、子供に対してのスキンシップをとらないか、などなどはちゃめちゃに書いてます。

  • 学生時代に読んでいたので、主人公に強烈に感情移入。

全6件中 1 - 6件を表示

小林令子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×