さゆり 下 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2004年12月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167661854

みんなの感想まとめ

人生の縮図とも言えるこの作品は、1920年代に生まれた日本人女性の視点を通じて、日本文化や人間関係の深さを描き出しています。1950年代に生まれたアメリカ人男性が執筆したとは思えないほど、物語には違和...

感想・レビュー・書評

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  • 改めて本書が創作物(フィクション)であること、そして著者がアメリカ人であることを読み終えた今でも信じられない自分がいます。

    もちろん、原文は英語であり、小川さんの訳がそれ程までに素晴らしいということ。

    昭和4年に9歳で姉と共に郷里から離された坂本千代(さゆり)、辛い下積み時代から昭和9年にようやく舞妓に。
    昭和13年に衿替えで芸妓となるも、その後の日本は戦争へと進んでいきます。
    戦時中には祇園の花街も閉鎖され、戦後の復活を経て昭和31年にアメリカへ渡り、その後40年をアメリカで過ごす。

    本作はそんなさゆりが渡米するまでの回顧録。
    さゆりの視点で描かれ、語られる1人の女性の物語。

    <あらすじ>
    物語は、9歳で祇園の置屋に売られた千代(後のさゆり)の視点で語られます。千代は、美しい瞳と才能に恵まれながらも、先輩芸妓やライバルに嫉妬され、苦難に直面します。しかし、彼女は運命の恋人である会長や、後見人の延との出会いによって、希望を失わずに成長していきます。第二次世界大戦や占領下の日本という激動の時代を背景に、さゆりは芸者としての名声と愛を追い求める壮大な物語です。
    この小説は、アメリカ人作家が10年以上かけて取材し、実在の芸者からインタビューを受けて書いたものです。 そのため、芸者の生活や文化について詳細に描写されており、読者は日本の伝統的な美意識や価値観に触れることができます。 また、さゆりの感情や思考も細やかに表現されており、彼女の人生に共感することができます。 この小説は、1997年に出版されて以来、世界中で大ヒットし、映画化もされました。 『さゆり』は、日本の芸者の魅力と葛藤を描いた感動的な作品。

    本の概要

    内容(「BOOK」データベースより)

    どん底から辛抱と努力を重ね、祇園一の美女・豆葉の妹として座敷に出るうちに、さゆりという舞妓名は徐々に知られるようになる。15歳にして当時の最高額で水揚げされ、やがて押しも押されもせぬ人気芸妓に育っていく―。緻密な描写、ヴィヴィッドな語り口と人物造形で、様々な先入観を覆した、かつてなくリアルな花柳小説。

    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

    ゴールデン,アーサー
    1956年、テネシー州チャタヌガ生れ。ハーヴァード大学卒業後、80年にコロンビア大学で修士号取得。関心はおもに日本の美術史に向けられていたが、いくたびかの日本滞在ののち、作家を志すようになる。88年ボストン大学で修士号を取得した後、10年近くを費やして完成させた『さゆり』が世界的ベストセラーに

    小川/高義
    1956(昭和31)年、横浜市生れ。横浜市立大学国際文化学部助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 教科書のような一冊。
    まるで、人生の縮図。

    何に驚くって、語り手の視点は1920年代生まれの日本人女性なのに、これを発想し執筆したのは1950年代に生まれたアメリカ人男性。

    何ら違和感なく入り込んでくる。
    よく見る外国人の日本への偏った先入観は見当たらない。
    翻訳者の力量も並のものではないね。

    全体的に物凄く綺麗なものでした。
    上下巻、共に推薦図書です。

  • 何度読んでもフィクションとは思えない、上質の物語です。
    最初これ読んだ時、あとがきを読んで「騙された!」と思ったのを思い出します。
    流石に五度目だから安心して読めましたが、外国の人が書いたとは思えない安定感に脱帽です。
    ただ、何度も読むうちにさゆりの腹黒さが目立って仕方がないのは延さんが好きだからでしょうか。
    さゆりのためにこそ手駒を使えるようないい男だと思うんですが、報われなくて残念です。
    それにしても、何度読んでも延さんが二十代ぐらいで頭に浮かぶのが不思議です。

  • 逆輸入の日本は美しい。

    そして、日本文化を知らなさ過ぎる自分にちょっと恥を感じる。

  • アメリカ人作家が書いているのだから、元は英語のはず、日本語訳者さん、かなり苦労なさったのでは。翻訳と思えないほど自然な京言葉でした。ただ、読んでいて、やっぱりいろんな比喩がてでくるところなど、外国文学だなぁと美しい文章ですが。
    ストーリー展開も日本の小説とは違う。私にとっては新鮮な感じがしました。結局、さゆりさんは自分の思いを叶える。う〜ん、ちょっと、安易な着地過ぎないか?私の捻くれた考えなのか?
    映画化されてる様ですが、私的には観たくないかも。日本の花柳界、やはり日本人が制作した方がリアル感が出るのでは?
    この小説はアメリカ人作家だから…という概念は打ち破られたのですけど。
    感動的なお話でした。

  • 小さな漁師町で育ち、9歳で売られた、ひとりの芸妓の数奇な一生。外国人作家が描き、全米のベストセラーに。

  • ノンフィクションかと思いましたが、フィクションなんですね。外国の作家がフィクションで純和風の祇園の世界を描けるなんて驚愕です。
    こんな匂い立つ、花柳の世界を描くなんて。

    安っぽくなりそうなテーマ、設定ですが、ぜんぜんそんなことなく、下世話になりそうで、でも、そんなことはなく。

    芸者の世界はよくわかりませんでしたが、少し垣間見れた気分。京都に行って祇園を歩いたら、豆葉とさゆりがしゃなり、と歩いている姿が見れそう。。。

    できれば、国産で映画化してほしい。

  • 凄くいろいろな要素の入った小説。
    さゆりの強さとか心の動きがすごく伝わります。
    京都の言葉が最初は難しいかなと思ったんですが
    すらすら読めました。

    会長さんのかっこよさに一緒に
    ドキドキしてしまいました。

    最初から最後までどんどん読めました。
    読みやすいのに一人の人の人生を
    体験した感じ。

  • とても面白く、カナダに留学中に読みました(1999)。当時カナダの本屋で大人気、日本語訳より映画より英語版(メモアーズ オブ ゲイシャ)がオススメです❗

  • 意外に面白かった
    映画より興味深い、細かい芸者の表現とかが出ている

    外国人が書いたらしいね

  • 訳が良い。
    京都の雰囲気がすごく出ていて。

    でも、これを外国の方が書いたというのが
    一番すごい。
    いや、だからこそ書けたのかも。

    情報提供者との間で色々問題が起きていたようだけれど、
    それでも祇園の世界が垣間見える、貴重な作品だと思う。

  • 戦前から戦後にかけての祇園を舞台とした、花柳小説。
    主人公の千代が9歳で置屋に身売りされるところから始まります。
    両親を亡くし、姉とも離れ離れになり、置屋での生活も辛いもので、
    読んでいるとやりきれない気持ちになります。
    が、身売りされて芸者にならなければ、きらびやかな世界に生きることもなく、
    その後に得た幸せと穏やかな日々というのもないわけで、
    それを考えると運命というのは、人と人との縁とは、
    本当に不思議なものだなぁと思います。
     
    そうそう、延さんは本当に気の毒。でもいい人だ。

  • 延さんが哀れ。
    やはりそれもご縁か。

  • さゆりの反撃開始!!小説⇒映画 という順序が必至。

  • バブルは終わったんだなぁ...
    ...と何故かおもっちゃった
    (o^^o)私がいた置屋の お姉さんも沢山 着物もってたなぁ...

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    どん底から辛抱と努力を重ね、祇園一の美女・豆葉の妹として座敷に出るうちに、さゆりという舞妓名は徐々に知られるようになる。15歳にして当時の最高額で水揚げされ、やがて押しも押されもせぬ人気芸妓に育っていく―。緻密な描写、ヴィヴィッドな語り口と人物造形で、様々な先入観を覆した、かつてなくリアルな花柳小説。

    最後に来て
    ????え????
    「メモワールという設定」ですと????
    がーーーん

    だまされました{困った}

    でもいいだまされ方でした。{音符}

    だよね~
    グレーの目の日本人はありえない(汗)

    でもおもしろかった。
    ガイジンだからこそ
    こんなに判りやすく(たとえば着物の柄とか)書いてあるのだなと。

    いい本でした。

    う~ぬ~。。。。。。
    でも一気読みしたから
    また軽めの本がほしい。。。。。
    悪循環です。

  • 外国人が書いたとはとても思えないほど
    祇園のアレコレが事細かに書かれています。
    外国人が「ゲイシャ、ゲイシャ!」と喜ぶのは
    この小説が元になっていると聞いてから
    ぜひ読みたいと思っていた本でした。

  • 昭和9年に舞妓となり、波乱の道筋をたどる芸妓・さゆりが貫いた一筋の真心。
    岩村電器の会長に幼い頃泣いていたときに慰められたことが忘れられず、岩村電器の社長の延に見初められ、院長に水揚げされ、少将を旦那とし…
    後にはアメリカに渡る。
    作者はニューヨーク・タイムズのオーナーという裕福な家系に生まれ、子どもの頃から日本人の知り合いがいたということです。
    なるほど…それにしてもねえ。

  • 映画にはない客との話しが面白い。
    下ネタ話しもそりゃあるよね。
    でも直球じゃなくて例えて話してるんだけどその例えがいい。

    客の話しを文字通り受け止めるのではない。
    客はバケツの水を捨てるように心の中を晴らしているんだ。
    バケツが軽くなれば水音も変わる。
    感心した。
    見習いたい。

  • おもしろい。正直読み始めるまで、ここまではまると思ってなかった。
    フィクションとはわかっていても、まるで本物の自叙伝を読んでるかのような感覚で楽しめました。

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