夏のロケット (文春文庫 か 28-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (396ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167662011

感想・レビュー・書評

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  • アツい青春小説。

    30代後半の大の大人が高校生の頃の夢を叶えるため、
    ロケットの発射実験をするストーリー。
    まさしく「大人気ない大人」です。

    大人になると、結婚したり子供が生まれたりして、
    段々保守的になってくるところではありますが、
    こういう小説を読んで子供心を忘れないようにしたいものです。

    以前紹介した「NASAより宇宙に近い町工場」と
    合わせて読んでもらいたい一冊です。

  • 爽快でした!青春を感じたい方向けですね。良い一冊です。

  • 夢に導かれて大人になった仲間が再び集まって夢の続きを見たっていいんだよね。もちろん実際には大人になるといろいろなしがらみがあって元ロケット班のメンバーみたいに集まることはかなり難しい。学生の時と違ってみんな犠牲にするものがそれなりに生じちゃうし。それにしても大人になった元ロケット班のメンバーがそれぞれロケットや宇宙に携わる仕事をしているっていうのはすごいな。高野、北見、日高、清水、氷川はアプローチこそ違うけど、火星とロケットという自分にとってほんとうに大切なものと高校時代に出会うことができた幸せ者だ。オイラにとって生きる原動力は、走ることとサッカーだ。まさかこの歳でそこにはまるとは自分でも予想していなかったけど。それから仲間ができたことが大きい。元ロケット班みたいな幼馴染じゃなくて大人になってからの仲間だ。気が付いたら10年くらい一緒にボールを追いかけてる。この物語みたいに何かを達成することはないだろうけど、おやじたちがちょっとでも上達しようとする姿はオイラを元気にしてくれる。氷川が大金をつぎ込んでしまうのもわからなくもない。夢中になれるものを見つけられた人は幸せだ。

  • 5年以上は前に読んだ本です。何度も古書買取への候補にあがったものですが、どうしても心に引っかかって手元に置き続けた本。
    それが何だったのか忘れてしまったので、今回はようやく再読することにしました。
    そこに描かれているのは大人の夢。そしてそれを実現させてしまう情熱。友情。“大人の夢”は子供の夢のように、綺麗で夢過ぎないところも良いです。しっかりと打算と目的が含まれている。
    私が書く言葉では、どうしてもありきたりな物語に聞こえてしまうのが情けないです。
    でま、夢は自分さえ動けば、必死に動けば実現できるんだという気持ちにさせてくれて、読み終わった後の興奮と希望に満ちた読後感がなんとも言えません。
    だから手放せなかったんだ。多分それを忘れた頃にまた読むんだと思います。

  • 子供の頃、宇宙に行きたいと一度は考える。宇宙好きの仲良しグループだった子供たちは大人になり別々の道を行き社会で生きている。しかし夢はあきらめていない。それぞれがロケットに必要な知識や材料を調達できるような会社でスキルアップしています。そして時が来ると夢を実現するため仲間は再び集まります。
    童心を思い出し、何年経っても変わらない友人。心が温かくなる本です。

  • 子供の頃の夢を夢だけで終わらせない、どこか情熱に満ちた物語だった。

  • 少年時代の夢だけでは大人になってから起こす行動の燃料にはなり得ない。そこには「打算と目的」があっていいと思う。

    少しばかり都合がよすぎる節があるが、嫌な感じはしない。

  • 夢があっていいなぁ。大人版のドラえもんといった感じ。藤子・F・不二雄にマンガにしてもらいたい。

  • いくつになっても青春出来るのって羨ましい。
    損得抜きに熱くなれる、とても素敵です。

    読み終わってわかる、プロローグの素敵さが最高でした。

  • ロケット大好きメンバーが、力を合わせてロケットを打ち上げるという物語。ロケットの構造や歴史について、門外漢の私にはとても専門的にうつりました。実際にこの構造のロケットを作ったら、打ち上げることは可能なのかなあ。登場人物が一癖も二癖もある人ばかりで、しかもみんな社会人。さわやかさのない青春小説みたいな物語でした。

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著者プロフィール

1964年兵庫県明石市生まれ、千葉県千葉市育ち。文筆家。東京大学教養学部卒業。日本テレビ勤務中、1995年『クジラを捕って、考えた』でノンフィクション作家としてデビュー。退社後、1998年『夏のロケット』で小説家デビュー。小説に『せちやん 星を聴く人』『銀河のワールドカップ』『算数宇宙の冒険』『ギャングエイジ』『雲の王』『12月の夏休み』など。ノンフィクションに『PTA再活用論』『動物園にできること』『ペンギン、日本人と出会う』『イルカと泳ぎ、イルカを食べる』など、著書多数。現在、ナショナル ジオグラフィック日本版および日経ビジネスオンラインのウェブサイトで「・研究室・に行ってみた。」を連載中。

「2020年 『「色のふしぎ」と不思議な社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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