リスクテイカー (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 32
  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167662028

感想・レビュー・書評

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  • レポートみたい。
    取材した投資経済に関するあれこれをすべて反映したいのか、ほとんど咀嚼せずストーリーにぶっ込んであるため、端的に言えばおもしろくない。
    門外漢にとっては体系的に学べない教科書未満の代物。

  • 作中にハーヴァードという名前のおじいさんの大学の先生が出てきます。

    「マネーとは何か」

    投資の世界に身を投じて初めて抱いたそんな主人公の悩みに対し、この先生は、たくさんのヒントを与えてくれます。

    「マネーがすべてではない!」と言いながらも、現代の私たちはそれなしでやっていくすべを持たない。時給や給料などという形で、人間は人間をひとつの商品としてその価値を計ろうとし、そして、そんなマネーが支配者ではなかったはるか昔の時代のことを、いまや私たちは思い出すことができない。

    人生をかけて、また自分自身も「マネーとは何か」を見つめつづけてきたハーヴァード先生は、マネーそのものについて、またあるいは、そんなマネーの発生によってもたらされた人間の意識の変化について、この物語の中で、じっくりと言及しておられます。

  • 夏のロケットがとっても面白かったので、これも読んでみました。

    金融のお話なのですが、これも夏のロケットとはいかないまでも楽しむことができました。

    お金のお話って難しい・・・。私は小額ですが株取引をしていて、少しだけ言葉がわかりましたが、まったく知識のない人は厳しいと思います。


    儲けた時の高揚感や、損切りをしなければならない嫌な気持ちもある程度はわかったので、より一層物語りに入り込むことができました。


    最後もきれいにまとまっていて、本当に良かった。のし上がっていく感じは本当に痛快ですね。


    女性が2名出てくるのですが、最初の地味なお姉さんの存在意義がちょっとわからない。もしかして主人公の恋人になるのかと思ったけど、それも違う。早々に結婚しちゃったしw


    真っ赤なスーツがトレードマークのド派手なおねえちゃんともしかしたら恋愛関係になっちゃうのか?なんて思いましたが、それも思い違いでした。


    派手なおねえちゃんと天才が出てきた所は、夏のロケットに似ていますね。


    主人公が余り飛び出た才能が無いのだけども中心となって物語は進んでいく。


    わが人生もこうでありたいものだ。

  • 金融小説。
    物理学用語や金融用語の乱発!
    小難しい単語が連発されてて読みづらかったけど、内容はなかなか面白い。
    カオスと呼ばれる複雑系の理論を用いて、金融の世界で荒稼ぎする主人公。
    彼らが最後に目指したものは、為替相場を安定させること。
    そんな中、一貫して問われているのは、「マネーとは何か」。
    変態的にマニアックな世界観とアホみたいに深い洞察がたまらなく好き。

  • ディテールが素晴らしい。この本で金融周りの専門用語や歴史の知識を仕入れることができた。統計物理を勉強していたのでヤンの説明する概念は馴染みのあるものが多くて学生時代を懐かしく感じた。これは十年以上前に出版されたものだが現在の研究の最先端ではどういった理解のされ方をしているのだろう。

  • ちゃんとわかっている人が書いた相場、ヘッジファンドの話。為替の共同幻想性にも触れている。

  • MBAを取得した主人公と天才物理学者がヘッジファンドを立ち上げてマーケットの完全な予測モデルを作り、成功を目指すストーリー。一貫しているテーマは「マネーとは何か」。このテーマ、考えさせられる。
    川端裕人が書いているだけあって人物描写がすごく魅力的で引き込まれる。

  • MBAを卒業した主人公が天才的な友達とヘッジファンドを立ち上げる話

  • 僕らはマネーが絶対の価値ではないと思いながら、マネーに支配されていると知っており、マネーに計られる世界に生きている。
    点数、成績、マネー。生活に根差している価値観《生活価値》とは乖離しがちだけど、共同幻想に根差した価値観で、だから共有しやすい尺度。主人公はそれによって絶大に評価されることを望み、ヘッジファンドに身を投じる。そしてその頂点を垣間見た時、そこではもはやマネーが自分を計ってくれないことに気づく。老先達は、自分はそこで「計られないことが自由」と気づいたのだと諭す。
    そうなのだろう。しかしそれは…マネーに計られたいという欲求から解かれるには、マネーの計る極みに至らなければいけないのであれば、それはなんて苦しい仕組みだろう?

  • 最後までお金はいったい何か?がわからなかった…(((・・;)

    計れないものこそが自由。


    それぞれの個性がわかりやすく表現されていたし、小説としておもしろく読めた。


    最後に凡庸なケンジがこれからも続けていくところが、よかったな~

    自分のいきる道を自分で決めていく。


    チームが解散したり、いれかわったり、その中でいかに自分がどう生きるのか、悩んで、答えを探すしかない。


    日々、変化、進化していくんやね。


    マネーからだいぶ遠ざかった感想になりました。

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著者プロフィール

川端 裕人(かわばた ひろと)
1964年、兵庫県明石市生まれの小説家、ノンフィクション作家。東京大学教養学部卒業後日本テレビに入社し、記者として科学技術庁、気象庁を担当。
1995年『クジラを捕って、考えた』を執筆し、ノンフィクション作家としてデビュー。1997年日本テレビを退社後、1998年『夏のロケット』で第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞を受賞し、小説家デビュー。
その後も小説とノンフィクション二つのジャンルで活躍を続け、2000年『動物園にできること』で第31回大宅壮一ノンフィクション賞候補、2004年『せちやん 星を聴く人』で第25回吉川英治文学新人賞候補。2018年『我々はなぜ我々だけなのか』で科学ジャーナリスト賞、講談社科学出版賞をそれぞれ受賞した。

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