新装版 夏草の賦 (上) (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167663193

感想・レビュー・書評

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  • 長宗我部元親の話。特に人物像的に魅力があるわけでもなく、むしろ途中で出てくる信長の方がよっぽどそれっぽい。「余談だが」の司馬節は健在。

  • 四国を切り取った長曾我部氏。その中でも元親は非常に有名である。
    元親視点から進んでいくのかと思いきや、まさかの嫁視点からとは驚いた。そもそも元親の嫁が菜々という織田家の家臣明智光秀に縁のある人物であるというのも初めて知った、、、

    元親の視点は意外と少なく菜々の視点から描かれていて、元親の主観ではなく菜々の客観的な視点から多く内容が進んでいるように感じられ当時の四国という状況をより分かりやすく理解できた。


  • 6/23
    読書開始。
    織田信長の字が開書一番に目に入り、ハマりそうな予感。

  • 司馬遼太郎さんの作品の中でで初めて購入した本。
    長宗我部はゲームで結構有名になりましたが彼が出るの本は中々ない。
    期待した通り上下で綺麗にまとめられており読みやすく面白かったです。
    明智光秀の家臣、斎藤利三の妹が妻ということでここで明智と知り合うことになったのかと納得しました。晩年の元親、長宗我部家を知っているだけに最後の方は切なくなりました。

  • 若い頃に読んだ司馬遼太郎氏の作品を読み返しております。

    司馬遼太郎氏は現存の資料を徹底的に調べ、それを土台に書き上げるとともに、あくまで歴史小説であるので私観や想像を織り交ぜてもおられるので、どこからどこまでが史実か分からないほどの作品が多いと聞いております。
    シンプル、時には出来事をあっさりと流す書き方は、こちらに先に慣れ親しんでしまった私は心情を長々と書いてたり、主人公の行動をひたすらハードボイルドで書き上げている歴史、時代小説を読んでると飽きてしまう性格となってしまいました。

    本作品については、長宗我部元親の話で、知らない方も多い戦国大名の話です。
    小さい地方領主から四国統一の一歩手前までいったのち、豊臣秀吉に屈服した生涯でしたが、日本の中央に位置しない大名の不利さ等も視点として描かれ、織田信長との対比も面白い書き方でした。
    また長宗我部元親がとった一領具足の制度が、後に維新に関する土佐郷士の原動につながることも感じられる内容です。

    司馬遼太郎氏の特色である最後はさらっと流してしまう書き方でしたが、私はこの安心感??かつ、無駄に長くなく、歴史情報の溢れた司馬遼太郎作品が大好きだと改めて感じた内容でした。

  • 四国の長曽我部元親に対し、織田信長が討伐を命じるまでの上巻。まず、信長の腹心、明智光秀ゆかりの菜々が長曽我部家に嫁ぐ出だしも大いに興味をそそる。ほぼ作者の創作だろうが時に笑いを誘いつつ展開させ、長曽我部元親の人柄と考え方を織り交ぜ、読者を徹底的に元親主眼にさせる。内容もとても濃く、かと言って難しくもなくすらすら読めてしまう。結末は分かっていながらも下巻が楽しみです。

  • 四国の戦国大名長宗我部一族の物語。

    長宗我部という不思議な名前は、鎌倉初期に土佐の曽我部に地頭としてやってきた能俊が、曽我部姓を名乗ったが、すでに曽我部という家があったので、区別するために長岡郡の曽我部ということで、長宗我部と呼ばれることになったらしい。(p65)

    この物語は美濃の斎藤利三の娘菜々が、長宗我部元親に嫁ぐところから始まる。

    そこから、元親の土佐統一、四国制覇の歩みが始まる。

    私は信長の野望というスーファミのゲームを初めてやった時に、長宗我部を選んだので、以来長宗我部を贔屓にしているが、彼らの物語を読めて良かった。

  • 久々の歴史小説にて読み疲れるも、面白い。

  • ~全巻通してのレビューです~

    長宗我部は必ず?下の名前に「親」が付いて、どの時代のどの長宗我部がどの「○親」なのかよく知りませんでしたが、四国を平定したのは元親だったんですね。
    そしてその後、秀吉に屈服し土佐一国になるわけか。
    四国平定後、どうなったかは読むまで知りませんでした。

    元親はよく「僻地の土佐に生まれていなければ」と言ってましたが、まあそれはそうで不運なんですが、何度もその発言が出てきたので女々しく感じました。
    随分内省的な人であったようですが。

    秀吉の命令で九州征伐の先鋒になり、アホの仙石権兵衛のせいで、嫡子の信親を失って四男の盛親が世継ぎになるわけか。
    続きは「戦雲の夢」で・・・

  • 蔵書整理で手放すので、再び出会い読む日もあるか

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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