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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784167663247
作品紹介・あらすじ
世界の趨勢(公=スタンダード)とナショナリズムは、もともと矛盾するのである。それは、福沢が「脱亜論」を唱えた十九世紀末の東アジア情勢も二十世紀末中東情勢もかわらない。しかし司馬遼太郎は、アメリカが信ずる「正義」と、「正義」を実行する「蛮勇」に対して危惧の念を禁じ得なかった。そこで書き終えた原稿の末尾にさらに数行加筆して郵送した。それは以下のくだりであった。
「ついでながら、いわ湾岸でおこっていることも、公的な物差し(スタンダード)というものと、土着のナショナリズムとの相剋の問題である。しかしアメリカ以外にアラブに”脱亜論”をすすめるような”勇気”は、いまの地球上にさほど多くはない。結果が、自国にとって手ひどいことになることをしっているからである」(「この国のかたち」大六十一回『脱亜論』)(以上 解説・解題 関川夏央より)
漂流する「戦後日本」に強い危機感をいだく六人との対話。
目次
日本人よ”侍”に還れ 萩原延壽
英国の経験 日本の知恵 ヒュー・コータッツツィ
近代化の推進者 明治天皇 山崎正和
明治国家と平成の日本 樋口陽一
さいはての歴史と心 榎本守恵
日本人は精神の電池を入れ直せ 西澤潤一
「陰鬱な不機嫌」とは生来無縁の人、自立の人 解説・解題 関川夏央
みんなの感想まとめ
日本の近代化の過程とその影響について、深い洞察を提供する対話集である。著者は、司馬遼太郎の視点を通じて、日本がどのように世界の中で自らのアイデンティティを模索してきたのかを探求している。彼は、日本の近...
感想・レビュー・書評
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巨大な常識人たる司馬遼太郎が描く。日本の近代化を邁進させるなかでなにを学び何を失ったか。
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16/9/24読了
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根底にあるものを、深く、軽やかに語る。
・世界各国の原理とそれを持たない日本
・とことんまでは戦わない日本
・原理を持てなくても、「独立の精神」を取り戻す。
・制度の普遍性を意識するか否か
・世界の中の自分を意識するか否か
○不機嫌とは一言で言えば、自分の感情を説明なしにさらけ出すことであり、自分の感情について他人と共通の理解を持つことを拒絶する態度だと言える。(227頁) -
相剋とは「対立・矛盾する二つのものが互いに相手に勝とうと争うこと」なのだとか。日本が近代化するためには何と対立し争ったのだろう。背表紙には「何を学び何を失ったのか」と疑問をながかけている。
印象になのこった箇所は西郷が死んだ6年後、大久保が暗殺されて国のシステムを山県有朋が引きつくことになるのだが、対談の中で司馬遼太郎がいうには「大久保が生きていたら、山県のような小粒が、精神のいじけた天皇制国家をつくるようなことはなかった」といいきるあたりに凄みを感じた。 -
結構好きなジャンルだ。
対談集。
結構口下手、伝え下手の多い日本人の中で、司馬遼太郎は相当雄弁だったのだなぁと思わせる。
どんな相手にも語りきってみせる司馬遼太郎なのであった。 -
幕末に外国に行った人たちは勉強のしすぎでノイローゼになったり、自殺する人もいた。過去100年日本は国際関係の中で何を学んできたのか。
イギリスでは、シビライズドというのは最高の賛辞になる。
すべての思考法において、イギリスは経験を重んじるが、ドイツ人は純粋な思考を好む。
文学を勉強した官僚は極めて少ない。だから日本はダメなんだ。
明治維新の革命を輸出しようと試みた。
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