横道世之介 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
4.08
  • (607)
  • (705)
  • (349)
  • (50)
  • (7)
本棚登録 : 4531
レビュー : 583
  • Amazon.co.jp ・本 (467ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167665050

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 淡々とした物語なのに、吸い込まれるように読んだ
    この人天才

  • 気づくと世之介と祥子を大好きになり、一気に読み終えていた。読後に寂しさと温かさと切なさの残る素敵な小説。

  • 一見どこにでもいそうである。
    個性でいえば、周囲の人々のほうがずっと強く見える。
    いつも自然体で、ある意味空気のよう。
    彼といるとこちら側も、気を使わずにありのままでいられるのかもしれない。

    世知辛い中に囲まれても、彼を思えばふっと小さく息抜きできそうである。

  • 初めて読んだ吉田修一さんの作品。
    「悪人」の作家というイメージが強かったため、もっと重たい内容の作品が多いのかと思っていた。

    ちょっとマヌケ、でもどこか憎めない主人公・横道世之介の大学生活を描いた作品。
    様々な人と触れ合いを通し、少しずつ成長していく主人公。
    どんな人にもオープンに、そして素直に接することができるのが彼の魅力だ。

    前半部は、淡々と浮き沈みなく展開されるストーリーに若干飽きてしまい、1度読むのをやめかけた…
    が、なぜか途中からこの平凡な雰囲気が面白く感じてくるから不思議だ。
    実際の大学生の日常もそれほど劇的な変化が毎日起きるわけではなく、その点で小説とも何となくリンクしているのかもしれない。
    大学生活をもう一度疑似体験しているような感じ、とても懐かしい気持ちに浸りながら読める。

    自分自身が主人公のようなオープンな人間ではないため、こうやって色々な人と接しながら人生を満喫する姿にはすごく羨ましさを感じた。
    もし自分の性格が違えば、もっと多くの人と繋がる、今とは違う人生になったのだろうか?

    一方で思い出す、大学時代の自分の引っ越しの記憶。
    「倉持」には世之介しかいなかったが、自分は高校時代からの2人の友人に手伝ってもらった。
    打ち上げのおごりだけで、一日中付き合ってくれる友人。
    幸いにもその友達とは、今も交流を続けさせてもらっている。

    自分は、今の自分と仲良くしてれる人達をしっかりと大切にしたいと思う。
    それが自分の生き方なのかな、とも思った。

    <印象に残った言葉>
    ・……私、下ネタはノーですわ。(P139、祥子)

    ・してるよ。クーラーなくなりそうなのに。(P171、世之介)

    ・ ……世之介、俺さ、頑張るよ。生まれてくる子のためにも頑張ってみるよ。お前しかいなかったんだよ、引っ越しの手伝い頼めるの。ありがとうな。唯と一緒にとにかく頑張ってみるよ。(P312、倉持)

    ・ 呼んでないよ。(P344、世之介)

  • 小説も映画もだいすき

  • 自分の人生が、身近な人の人生に影響を与えてるのだろうか。
    影響なんて言葉はおこがましいかもしれないけど、そんな人生を歩めたら、と思った。

    世之介のキャラクターに引き込まれました。

    未来の友人達がぽろっと思い出すシーンは、なんか心に響いた。

    そんな人生を歩みたい。

  • タイトルが気になり購入。内容としては主人公である世之介の大学生活1年間が淡々と描かれているのみなのですが、地味に面白くて一気に読んでしまいました。まず主人公のキャラクターがよいです。のほほんとしながらも素直ですぐ人に流される姿はある意味とても人間らしく、共感できる部分も多かったです。不器用なところもなんだか応援したくなる1つの要因だと思います。自分の大学時代と重ね合わせながら、懐かしさを感じながら読み進めることができました。

    物語の合間に出てくる、世之介に関わった人物の未来の描写もとても上手い構成だと思います。未来の人物たちが学生時代の世之介との関わりを思い出す中で、様々な事実が分かってくるのですが、1つ1つの出会いやともに過ごした時間がお互いに少しずつ影響を与え合って人を成長させていくんだなと感じました。あと後半の展開には驚きましたが、世之介は世之介のままで変わらなかったんだなと思うと納得のいく終わり方でした。個人的には祥子ちゃんとの関係がどうなっていったのかをもう少し見てみたかったです。

  • 平凡な話だけど人間らしい物語が描かれ、引き込まれた。20年後の現代と当時の話の構成が良いのだろう。

  • 飾らずどこか抜けているけど憎めない。でも関わった人は、皆幸せそうに笑って彼のことを思い出す。この小説を読んで、彼のように太陽みたいにあったかく人を照らす人になりたいと思った。

  • 愛おしい。世之介も祥子も。

    愛すべきばかって、世之介みたいな
    人のことをいうんだろうなぁ。

    20年も経つと、すぐには思い出せないくらい
    忘れられちゃってるんだけど、でも確かに
    みんなの記憶に世之介がいて、
    思い出したら、くすっと笑っちゃう

    不思議なかんじ。でも素敵な空気。
    世之介、きっと楽しかったよね。

全583件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

吉田 修一(よしだ しゅういち)
1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業後、スイミングスクールのインストラクターのアルバイトなどを経験。1997年「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞しデビュー。同作は第117回芥川龍之介賞候補にもなった。2002年『パレード』で第15回山本周五郎賞を同年「パーク・ライフ」で第127回芥川龍之介賞、2007年『悪人』で第61回毎日出版文化賞及び第34回大佛次郎賞、2010年『横道世之介』で第23回柴田錬三郎賞、2019年『国宝』で第14回中央公論文芸賞をそれぞれ受賞。2016年には芥川龍之介賞選考委員に就任している。その他の代表作に、2014年刊行、本屋大賞ノミネート作の『怒り』。2016年に映画化され、数々の映画賞を受賞。

横道世之介 (文春文庫)のその他の作品

横道世之介 Kindle版 横道世之介 吉田修一
横道世之介 単行本 横道世之介 吉田修一
横道世之介 (文春文庫) Kindle版 横道世之介 (文春文庫) 吉田修一

吉田修一の作品

ツイートする