チエちゃんと私 (文春文庫)

  • 文藝春秋
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レビュー : 119
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167667054

感想・レビュー・書評

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  • うーん。ちょっと手元に本が切れたので、うっかり購入してしまったけど、やっぱり最近のよしもとばななの文体は好みじゃないなあ。「○○な考え方な人はいっぱいいるけど、私はそうじゃない」的記述が多くて、自分は「イヤな考え方をする人」じゃないぞーアピールがちょっとうるさい気がしちゃうんですよね。あと、表現が微妙で、これってウケ狙いでこんなボケ的文章書いてるんじゃないのか?と突っ込み入れたくなったり・・・(違うんだけどさ・・・)物語の雰囲気とか、目指しているところは嫌いではないだけに、文体がだいぶ惜しいと思ってしまうのです。いや、それがよしもとばななさんの味なのだと思うんだけどね。好みじゃないなあ・・・

  • 今は今だけ

  • よしもとばななの作品は、まるで友達と話をするように読んでいる。内容ではなく、話の行き着くところではなく、ただ読んでいて落ち着く。たまにはっとさせられる。

    「チエちゃんと私」では、 友達の考え方や、旅の考え方、チエちゃんの生き方にはっとさせられた。友人と旅行に行く飛行機の中だったが、いいタイミングで読むことができた。相変わらずすらすらと読むことができる。いろんな生き方があるな、そう思える本。

  • 同氏の本は恐らく4冊目。一番面白かった、肌に合ったというべきか。相変わらず主人公は読んでいて腹が立つんだけど、同居人のチエちゃんが救ってくれる。彼女は、ぱっと見、とろそうだけど、実のところ、その眼差しは真直ぐで、確固たる自分を持っていて、周りに左右されなくて、大変しっかりしている。その彼女を起点にして、周囲の人々の変化が顕著に観察できるという一冊。生き方について描かれている。

  • 私にとってのよしもとばなな作品は、心が弱ってるとき、心が渇いてるときに読んで「しみしみ」するものだった。
    久しぶりに読んで、渇いてなくとも「じわじわ」とした。
    自分の重ねた年月と変化も同時に味わった。

  • うん、なんかここで大事にしようとしてるもの、素敵だなって思った。同じことできるとは思えないけど。

  • 日々の生活で埋もれていってしまう出来事や感情を再認識させられ、読む前後で気持ちに変化が起きた。
    チエちゃんと私の不思議な関係は引き込まれるものがあった。

  • 私はどうしても先のことに不安を抱いてしまって、転ばない様に、転んでも大きな怪我をしない様に、傷つかないように、言い訳をして取り返しがきくようにしてしまう。

    けれど、一瞬一瞬を正しく光る感覚で楽しく繋いでいって、それが繋がって繋がって、気が付いたら自分だけの素晴らしい宝物になっている。
    そういう生き方って危ういのかもしれないけれど、ものすごく不安定なものなのかもしれないけど、型にはまらず普通なんてなく、流れの中で生きていくっていう事なんだろうなぁ。

    って思っても不安は不安だ(笑)

  • この人の本は本当どれもさくさく読める
    愛がある本

  • 従妹のチエちゃんと暮らす「私」の日々。未婚の母とオーストラリアのヒッピーコロニーのようなところで育ったチエちゃんはちょっと独特な感性をもっている。そんなチエちゃんの言動も以下のような感じですてきなんだけど……
    「私はサーフィンをしなくて見ているだけだけれど、見るのは好き。ずっと見ていると少しわかってくる。今日の午後、どんな波が来るのか、ある程度予測はつくんだよね。うんと慣れてくると。でもそこが人というものの弱いところで、サーフィンをする生活が数年続いてルーチンになってくると、いつかの天候、そのときの波と比べるようになってしまうし、波のことがわかったような気になってきてしまうみたい。それでケガして、また反省して、またケガして、を繰り返す人はとても多いよ。同じところをぐるぐる回ってるのには気づかないの。実は違うんだと思うんだ……。毎回違う波だというふうに思えることのほうが、似た波を分類するよりも大事なの。天気の分析は欠かせないものだし、するべきなんだけれど、同じような天気と波があると思ってしまうのはとても傲慢なことで、同じようなものがあるとしたら、それは自分の内面のほうであって、世界のほうではないの。これって、自然はすごいっていう話じゃないよ、全然。自然以外も、全てのことがほんとうはそういうふうに毎回少しずつ違っているのに、広すぎてこわいから、人間はいつでも固定させて、安心しようとするの。知ってることの中に。」(p.126)
    ……それよりも、42歳で独身でそこそこの仕事にやりがいを感じながら生きている「私」がまた、親さを感じるせいか、いいなと思った。以下のような感じ。
    「~前略~ 私に言わせれば、今目の前にある仕事にぴったりと、まるでオーダーメイドの服のように合わせなくてどうするのだろう? という気がした。
     先のことを考えて取り越し苦労しないでいれば、そのときにはそのときのチャンスが無駄なくやってくるに決まっているのだ。」(p.122)
    ちゃんと上手に世渡りしていけるんだけど、自分らしさの芯はしっかりしているみたいなね。
    「私」と恋が始まりかける篠田さんも上質な感じの人だし、勤め先のセレクトショップをやっているおばさんも。「私」の周りにはすてきな人がけっこういて、幸せな気持ちになる小説だった。

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著者プロフィール

吉本ばなな(本名:吉本 真秀子 よしもと まほこ、旧筆名:よしもと ばなな)
1964年、東京都生まれの作家。日本大学芸術学部文芸学科卒業。卒業制作の「ムーンライト・シャドウ」が日大芸術学部長賞を受賞。また「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞、デビュー作となる。
1989年『TUGUMI』で山本周五郎賞を受賞。1996年イタリアのフェンディッシメ文学賞(35歳以下部門)、1999年イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門を受賞。2000年『不倫と南米』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。その他代表作に、映画化された『アルゼンチンババア』などがある。
海外での評価が高く、著作が多くの国で翻訳されてきた。

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