- 文藝春秋 (2004年3月10日発売)
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感想 : 95件
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784167669027
感想・レビュー・書評
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少し長めの短編集。どれも重松清らしさが出たよい作品だった。
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読んでいて分からなかったけどなにかに負けたことについて書かれた本だったのか。
子供はみんな負けることに関して、かなり否定的だけど大人になったら負けることが必ずしも悪いことではないのだと思うよね。勝ち続ける人生なんてないんだから。
たち悪い小学生と先生の話は重いけど印象的だった。 -
どこかのHPで「かっこ悪い中年像」を描く重松さんというような発言を見ました。確かにそうだけど、同世代の私から見れば、格好悪いというより「けなげ」という感じがします。
「かたつむり疾走」の父親にしても、スーツ姿に固執するわけではなく、なんとなく照れくささもあって最初から作業着になれないだけでして。。。。
そんな父親が偶然とはいえ、彼女の危機を救おうとして、逆にボコボコにされるのですが、それも決してかっこ悪くは無くて。。。。
何はともあれ、この作品では高校生の子供が、なんとなく父親を理解してくれてる感じが良くて、とても救われます。
それにしても、子供の視点から見た普通の大人を描くのが美味い作家さんです。
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負けた人の小説。重松清は負けた人を描くのが上手い。
「口笛吹いて」と「春になれば」がよかった。 -
なんだかうまくいかない人たちを描いた5話。
5話ともしっかり完結していると言うより、「つづく」と言った感じ。
それぞれの人生の一部分を覗き見た印象でした。
でもいいんだよなぁ、重松さんの文章は。
みんな人間臭くて泥臭くて、人生って面白いなぁと感じさせてくれる作品でした。 -
短編もの。
全てが、どう終わったかがわからない作品。
読者に読み取らせてる?
親になってわかる,大人になってからわかることが多いストーリー。
その時の自分の立場で、考えさせられるかなと。 -
球児の栄光と挫折について。
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This is the 重松清ワールド。嘉門達夫さんの解説がいい感じです。
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いつものほっこり短編集。最終話の人生ゲームがよくわからなかった。
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【読み終わって感じたこと】
人生の何かに「負け」た人達を描いた短編集。みんな悩みや問題を抱えていて、何が正解かはわからないけれど、一筋の光に希望を抱いて、懸命に生きていくしかない。そんな風に思わせてくれる本。
【印象に残ったシーン】
『春になれば』で、先生が笑ってレオくんに抱きつく場面。どんなに酷いことをされても、不安定なコドモを全力で受け入れ、愛していきたいと決意する姿に、私はとても感動した。
【好きなセリフ】
「高見沢レオって、ぜーったいにカッコいいからね」
先生がレオくんに「新しい環境でも必ず前を向いて生きていけるよ」と伝えるこのセリフは、私の心に大きく響いた。レオくんはきっとこのセリフをいつになっても思い出して、心の支えにするんだろうなと思った。
【こういう人におすすめ】
・重松清の作品が好きな人
・人生のどこかでつまづいた経験がある人
・前向きな気持ちになりたい人 -
短編集。重松清の作品に共感できるようになる年齢になったんだなとしみじみ読んだ。
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著者の本を久しぶりに読みました。相変わらず弱い人、負けた人に対する目線の優しさを感じました。
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大人になってから読んだほうが沁みる1冊
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人生の何かに「負け」た人達を描く短編集。
読むほどに切なくなるおハナシたちなのだが、何故か読むのをやめたくない…。
決して、いや、全く、、、、最後にナニか救いがあるわけでもなんでもないのに、でもなんとなくじんわりと、前向きになれる、そんな作品たち。
「カタツムリ失踪」のお父さん、格好良いでしょ。
「春になれば」は、テレビドラマにでもできそう。
★3つ、7ポイント。
2017.01.30.図。
※重松清が好んで描く主人公たちが、いつのまにか同世代になっていた。間もなく追い抜いてしまうくらいに。。。
自分じゃまだまだ若いつもりなのだけれど、世間一般から見たらやっぱり“中年”の域に入ってしまったのだなぁと、哀しい現実を再認識(苦笑)。 -
日常のちょっとした苦難。
解決方法に正解があるわけじゃなくて、でも乗り越えなけらばならない事ってある。
そんな短編集。
あんまりスッキリしなくてちょっと疲れちゃった。
今の私には上手く流せなくて、胃が痛くなっちゃう。
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ひとは誰だって昔と同じというわけにはいかない。
だが、百パーセント変わってしまえるわけでもない。
残しておきたいところが消えうせて、変えたいところがどうしても残ってしまう、きっとそういうものなのだろう。 -
好き嫌い分かれるでしょうね。
ちょっと暗いところありますし。
話の展開の仕方や終わり方に少し物足りないところがありますが、実際の人生の場面場面でもそんな劇的なことって少ないでしょうから、現実的な気がします。
人生で負けたり、苦闘している人たちを書いているのなら、そういうトーンもありかと感じられます。 -
さえない人たちばかりで重松節全開でした。
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「本当にそうだ。重松さんの作品の登場人物は誰も悪くない。みんな普通の人で、それぞれが問題を抱えている。
そして問題は解決しない。問題を抱えて生きて来て、新たな問題に直面し、なんとか乗り越えるも、また新たな問題に向かって生きてゆく。
夢と現実。そううまくはいかない人生。
それらを肯定する優しさが重松作品には詰まっている」
嘉門達夫は「口笛吹いて」(重松清、文春文庫)のあとがきでこう書いている。
ぼくは、この「そして問題は解決しない」というくだりが好きだ。
念のために言っておくと、「解決しない」ことが好きだと言っている訳ではない。そうではなく、「問題は解決しない」そのことを認めている、その潔さが好きなのだ。
「問題は必ず解決する」そう信じて生き抜くのは見上げた根性かも知れないが、現実を見据えているとは言えないし、したがってどこか夢にしがみついている点において潔くない。
それはユートピア思想に他ならない。問題が必ず解決すると言うなら、いつかどこかに問題というもののまったくない世界が存在することになるからだ。
彼らは気づいていない。ぼくたちは問題があるから、そこに生きがいを見いだすのだということに。
だから問題のない世界は、実はユートピアではないのだということに。
それは、少なくない数の知識人が楽園と信じた共産主義社会が実際には楽園などではなかったことと、まったく同じことだ。
しかし幸いなことに、この世から問題がなくなることはなく、だからぼくたちは今日もどこかに生きがいを見いだせるのだ。
http://book1216.blogspot.jp/2006/07/blog-post_22.html
著者プロフィール
重松清の作品
