送り火 (文春文庫 し 38-4)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (415ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167669041

感想・レビュー・書評

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  • 短編集

  • 「私鉄沿線」という軸があるので統一性があり、読みやすかった。なんといっても「送り火」が出色。

  • 架空の私鉄「富士見線」を舞台にした短編9編を収めた2003年発売に発売された文庫本です。

    あとがきに「それぞれ独立した話だが、書き手としてはひそかに縦糸を通しておいたつもりだ」と書かれていましたが、私鉄沿線という素材を使いながら「人の暮らし・幸せ」という共通テーマを持たせたオムニバスな作品だなと思います。

    自分自身の具体的な日常生活につながりながら、「家族とは」「親子とは」など振り返って考えせてくれるものでした。

    お勧めの一冊です。

  • 富士見駅をテーマにした短編集。

    いつもの重松さんらしい、あたたかでじんとくるお話は少なく、ぞわりと不気味なお話が多かった。ベビーカーの話やフリーのライターが町の噂を捏造するお話は特に…。ムラさんの話やホームの幽霊の話はいつもの重松さんで安心した。

  • 短編集。前半のお話はちょっと怖い。寝る前に読むの失敗した・・・と思ったものの、後半に向かうにつれほっこり。家族って何かな。親子って夫婦って。と自然と自分の家族と対比させながら読んでいた。みんな折り合いつけながらやってる。家族っていいなぁと思う反面、やっぱり煩わしいなぁとも。これから私が作る家族はどんな物語になっていくのでしょう。

  • 2007

  • しみじみ語る市井の人々のお話。語り口はうまいなあ

  • 泣ける
    登場人物がみんなあったかい

  • 後半は少々飽きた。短篇の良さである各章のダイナミックさはなかった。

  • 夜中に地元の私鉄電車に乗っていると、ふと違う世界に迷い込む感覚に襲われるときがある。
    田んぼばかりの田舎。灯りのない真っ暗な景色。不安と高揚感が入り混じったような胸のざわめき。
    この作品はそのときの感覚に似ている。
    不気味で怖いけれど、その先に何があるのか知りたくなる。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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